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Technicsターンテーブル復活。「SL-1200GAE」を6月発売。33万円
(2016/3/24 14:00)
パナソニックは、Technicsブランドのアナログターンテーブル「SL-1200GAE(50th Anniversary Edition)」を6月24日より発売する。価格は33万円。世界限定生産1,200台で、日本では300台を販売。4月12日より予約受付を開始する。
Technics(テクニクス)の名機「SL-1200シリーズ」に近いフォルムを採用したアナログターンテーブル(レコードプレーヤー)。デザイン面やダイレクトドライブ(DDドライブ)の採用などSL-1200の伝統を踏襲しながらも、新設計のモータの採用や部品の厳選により、さらに安定した回転や振動低減を実現したという。
ダイレクトドライブ方式の課題であった「コギング」と呼ばれる回転ムラや、回転中の微小な振動発生を抑制するため、新開発の「コアレス・ダイレクトドライブモーター」を搭載。面対抗式のツインローターにより高トルクを確保。また、モータの動作状態にあわせて駆動モードを切り替えることで、強いトルクと高安定性を実現する。エッチングとレーザー加工を組み合わせた539本の高精度なスリットにより、0.67度の精度でエンコーダがモータの回転位置を検出し、負荷変動要素に応じた最適補正が行なえるという。
トーンアームはマグネシウム製で、水平回転軸と垂直回転軸の軸心が一点で交差するTechnics伝統のジンバルサスペンション方式を採用。高精度ベアリングの採用などで、5mg以下という高い初動感度を実現し、レコード盤の正確なトレースや、カートリッジの信号読み取り精度向上を図っている。
筐体は、重量級ゴムベースとBMCシャーシ、アルミダイカストシャーシに加え、10mm厚のアルミトップパネルを加えた4層構造。アルミ表面はヘアライン仕上げを施している。
プラッターは、真鍮板とアルミダイキャストシャーシを一体化し、さらに裏面に不要共振を排除するデッドニングラバーを貼った3層構造とすることで、振動を抑えつつ剛性を向上。滑らかで高安定な回転を実現するという。高比重の亜鉛ダイカストハウジングを組み合わせたインシュレータにより、再生音などを含む外部からの振動を遮断する。
回転数は33 1/3、45、78rpm。ピッチ変更幅は±8%、±16%。SN比は78dB。適正カートリッジ重量は14.3~28.5g。出力端子はPHONO×1と、アース端子×1。電源端子は着脱可能で、電源ケーブルのカスタマイズに対応する。消費電力は12W。外形寸法は453×372×173mm(幅×奥行き×高さ)、重量は18kg。
TechnicsのSL-1200シリーズは、1972年に最初のモデルが発売。ターンテーブルとモーターを一体化したハイトルクのD.D.(ダイレクトドライブ)モーターを採用し、DJ用ターンテーブルの標準機として支持を得ていた。
SL-1200GAEは、アナログレコードがかつてレコードに親しんだ50歳代以上の音楽愛好家だけでなく、初めてレコードに触れる10~30歳代の関心も集めていることから、DJ用途ではなく、音楽愛好家向けのTechnicsターンテーブルとして復活。レコードに新しい価値を見出している音楽ファンに広く訴求していくという。