ミニレビュー

PCレスで動画編集もできるHDMIキャプチャ「AverMedia ER130」

リモコンでシンプルに編集操作

 AVerMedia TECHNOLOGIESの「ER130」は、パソコンを使わずに最大1080/30pの映像を録画できるHDMIキャプチャユニット。価格は12,000円で、家電量販店やゲームショップなどを通じて販売されている。

AVerMedia「ER130」

 パソコンを使わないHDMIキャプチャユニットは数多く、筆者も同じAVerMediaの「AVT-C875」という製品を使っているが、ER130は単体で動画を編集できる機能も搭載している点に興味をもった。価格もAVT-C875の実売約18,000円よりER130のほうが安価で、PCレスの動画編集という機能が気になり、製品をお借りしてレビューすることとなった。

録画メディアはUSB HDD推奨。電源はACアダプタ必須

ER130本体

 ER130の外形寸法は133×125.1×20.5mm(幅×奥行き×高さ)、重量は約176g。サイズはDVDやBlu-rayのディスクに近く、外観としては外付けBD/DVDドライブのようだ。重量は200gを切るほどの軽さで、片手でも軽々と持てる。

 本体前面には録画用のUSB機器を接続するためのUSBポート×1とリモコン操作用の赤外線ポート、背面にはHDMI出力×1、HDMI入力×1、電源用のミニUSBポート×1を搭載。本体上部前面には録画用のボタンを備える。電源はミニUSBだがPCからの電源供給には対応しておらず、同梱のアダプタを利用する必要がある。

本体前面にUSBポート×1、リモコン操作用の赤外線ポート、本体上部に録画ボタン
本体背面にHDMI入出力×1、電源用のミニUSBポート×1
同梱のアダプタ。変換ケーブルでmini USBに変換して利用する

 録画メディアとしてはUSB HDDが推奨されており、USBメモリでは録画の際に早送りやスキップが発生する場合があるとマニュアルに記載されている。また、手持ちのバスパワー型USB HDDを接続してみたところ、機種によっては電力不足で利用できないというアラートが表示された。Webサイトにも「ER130は全ての市販のHDDには対応することを保証できません。もしご使用のHDDは対応できない場合は、別のHDDと交換して下さい」との記載があり、すべてのHDDでの利用が保証されているわけではない点には注意が必要だ。

ボタンを押すだけで録画のシンプル操作

 初期設定は本体とディスプレイをHDMIで接続して電源を入れると設定ガイドが表示され、画面に従って操作すれば数分もかからず終了する。設定内容も言語や時間、HDMIパススルーの有無を選択する程度で操作に困ることはないだろう。

言語選択
タイムゾーン選択
時間の設定
パススルー設定。オンにするとER130の電源オフ時でもHDMI入力の映像と音声を出力する
リモコン

 録画操作も非常にシンプルで、本体上部の録画ボタンまたはリモコンの録画ボタンを押すだけ。録画中は本体前面のLEDが赤く点滅して録画状況を確認できる。録画を終了したいときは再度録画ボタンを押し、LEDが緑色に点灯すると録画が完了する。

 リモコンの静止画ボタンを押すことで静止画のキャプチャも可能。静止画ボタンは録画中はもちろん、録画済みファイルを再生している時でもキャプチャ可能だ。

録画中は本体前面のLEDで確認
静止画はリモコンの静止画ボタンからキャプチャできる

リモコン操作でお手軽編集。編集機能はカットのみとシンプル

 録画済みファイルはリモコンのメニューボタンを押し、「録画ファイル/静止画」から再生できる。また、ER130からUSB HDDを取り外し、PCにUSB HDDを接続すれば録画済みファイルをPCに取り込むことも可能だ。なお、ER130で再生できるのはER130で録画したファイルのみで、その他のファイルは画面に表示されない。

メニューボタンを押し「録画ファイル/静止画」から録画済みファイルを再生できる
再生できるのはER130で録画したファイルのみ
フォルダ構成はそのまま表示できる
録画したファイルの再生画面。上部にファイル名や録画モード、再生時間が表示される

 該当のファイルにカーソルを合わせ、「F3/編集」を押すと録画済みファイルの編集が可能。十字ボタンの横で時間や分、秒を移動し、上下で時間を変更、「OK」ボタンでマークを設定できる。マークで区切られたエリアは「シーン」として扱われ、十字ボタンまたはF1ボタンでシーン選択モードへ移行。十字ボタンで選んだシーンを削除して任意のシーンのみを残すことができる。

編集したい動画を選び、リモコンのF3ボタンを押すと編集モードに
ファイル名の変更か動画の編集かを選択
編集操作のチュートリアル
編集画面。時間を指定してOKを押すとシーンを作成できる
シーン単位で動画を削除できる
不要なシーンを削除したら動画を保存

 編集といってもできることは動画のカット程度で、カットできるのも秒単位のためあまり細かい編集はできないが、リモコンだけで簡単に編集できるのは手軽で使いやすい。録画済みファイルの大事な部分だけをカットして取り出す程度であれば十分に使えるだろう。また、編集したファイルは元ファイルとは別に保存されるため、編集済みファイルで上書きされる心配もない。

保存中は終了時間が表示される
保存した動画は「(Edit-1)」という名前がついて元動画とは別に保存される

ウォーターマークやタイマー録画などオプション機能も搭載

設定画面

 MENUの「設定」からは細かな設定も可能。「表示モード」は画面に情報表示が現れず遅延のないリアルタイムモードと、画面に情報が表示されるスタンダードモードから選択できる。スタンダードモードは録画状態や残りの録画時間などもわかり便利だが操作に若干の遅延があり、リアルタイム性が要求されるゲームやPC操作などのキャプチャには向かない。キャプチャしたい素材に合わせて使い分けるといい。

表示モードの選択
表示モードは録画中に情報を表示。動作は若干の遅延がある

 動画の画質は「最高(20Mbps)」「良い(18Mbps)」「長時間録画(15Mbps)」の3種類から選択可能。ファイル形式は映像がMPEG-4 AVC/H.264、音声がAACのMP4。静止画も同様に3段階から画質を選択できるが「最高(圧縮率:低)」「良い(圧縮率:中)」「まあまあ(圧縮率:低)」と抽象的な表現のため具体的な圧縮率がわからない。動画に比べるとファイル容量も小さいため、よほどHDDの容量に空きがない場合でなければ「最高」でいいだろう。

録画画質は3段階から選択
静止画の画質も3段階

 動画にウォーターマークを入れる機能も搭載。これも非常に簡易的なもので、「AVerMedia」のロゴが入った3種類のほか、テキストのみのウォーターマークを入れることが可能。設定の「製品情報」から変更した本体の名称をウォーターマークとして動画に入れることができる。

ウォーターマーク機能
好きな文字列をウォーターマークに設定できる
本体の名称を変更するとウォーターマークとして反映される

 タイマー録画機能も備えており、録画開始時間と録画時間の長さを設定可能。録画は一度きりの単発録画に加え、毎日同じ時間に録画することも可能だ。

タイマー録画
タイマー録画の設定内容

低価格ながら編集まで1台で完結できるお手軽HDMIキャプチャユニット

AVT-C875とER130

 同社のHDMIキャプチャユニット「AVT-C875」と比べると、AVT-C875はUSBバスパワーで動作するのに対し、ER130はUSB接続ながらACアダプタが必要なのは難点。一方、録画メディアはAVT-C875がSDカードまたはUSB接続したPCのHDDとなり、録画が長時間かつ大容量となる場合はどうしてもPCが必要となるのに対し、ER130はUSB HDDが使えるため、PCレスでも大容量の録画が可能だ。

 録画以外の機能では、ER130がシンプルながら動画のカット編集を単体で行なえるほか、ウォーターマーク機能も搭載。AVT-C875はPCと接続することでUstreamやYouTube Liveへのライブ配信も可能だ。

 リモコンで手軽で録画操作し、PCをなるべく使いたくないという人にとっては、ER130がオススメできる。

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ER130

甲斐祐樹

Impress Watch記者から現在はフリーライターに。Watch時代にネットワーク関連を担当していたこともあり、DTCP-IP周りのネット連携や動画配信サービスなどが興味分野。ライター以外にもネット家電ベンチャー「Cerevo」スタッフとして活動中。個人ブログは「カイ士伝」)