◇ 最新ニュース ◇
|
||
【11月30日】 【11月29日】 【11月28日】 |
||
|
フラットパネルディスプレイの総合展示イベント「FPD International」が29日に開幕した。会場は神奈川県・パシフィコ横浜。入場料は2,000円となっている。 前回まで「LCD/PDP International」の名称で開催していたイベントで、今回より名称を変更。展示テーマは従来と同じく、液晶ディスプレイ(LCD)、プラズマディスプレイパネル(PDP)、有機ELパネルをはじめ、製造・検査装置、部材、設計支援、応用製品など。主催は日経BP社。
■フルHDプロジェクタ用パネルを実写したセイコーエプソン セイコーエプソンは、一連の同社製ホームシアター向け液晶パネルをステージデモなどでアピールした。特に注目なのは、27日発表のフルHD(1080p)対応液晶パネルの、60型リアプロジェクションによる実写展示。 ただし1080p対応パネルによるデモながら、スクリーンとのマッチングのため、720p相当で表示されているという。それでも来場者の多くが足を止めていた。量産は来春頃になると見られ、フルHDながら、現在の720pのDLPプロジェクタと競合する価格になるという。 なお、同じフルHDとして4月に発表された1.6型パネルについては、すでに三洋製の業務用機「LP-HD10」で採用されている。同社では、1.3型はホーム用、1.6型はデジタルシネマ用に位置付けるという。
エプソンブースには、同社製パネルを採用したフロントプロジェクタやリアプロジェクションテレビが並べられていた。ホームシアター向けのフロントプロジェクタとしては、松下電器「TH-AE500」、三洋「LP-Z2」、東芝「TLP-ET1」、日立「PJ-TX10J」を展示する。 また、「Photo Fine」という名称の3.8型低温ポリシリコンTFTパネルも参考出品した。非常に薄く、会場には曲げた状態での展示も見られた。解像度は640×480ドット。
□関連記事
■FHPはe-ALISの55V型パネルを参考展示 富士通日立プラズマディスプレイ株式会社(FHP)は、8月に開発を発表した「e-ALIS」方式のPDPモジュールを参考出品した。 e-ALIS(extended-ALIS)方式は、奇数ラインと偶数ラインを60分の1秒ごとに交互に表示していた従来のALISに対し、奇数ラインと偶数ラインを共通電極構造とし、交互にアドレスした後、同時に発光させる技術。見た目の解像度は減少するものの、開口率が向上し、全ラインを同時点灯させるプログレッシブ表示にも対応する。 会場には、民生向けに製品化済みの42V/37V/32V型パネルに加え、55V型が参考出品された。パネル解像度は1,366×768ドットで、明るさは1,000cd/m2。製品化については未定としている。
□関連記事
■新会社NEC液晶テクノロジーが初出展 4月にNECから分社して設立された新会社、NEC液晶テクノロジーもブースを構えている。パネルモジュールの展示は、産業用とモニター用が中心だが、23V型ワイドのテレビ向けパネルも出品されていた。すでに出荷済みで、解像度は1,280×768ドット、コントラスト比は350:1。視野角は上下左右85度となっている。 また、業務用のPDPにも参考出品があった。1つは奥行き45mmの61V型PDP。もう1つは1,024×768ドットの42型HDモデル。 シャープブースでは、従来から外販を進めている26V/32V/37Vを展示。ただし、テレビ用の新パネルは出品されていなかった。その代わり、多くの来場者の関心はCGシリコン液晶関連に集まり、特にオーディオ回路一体型液晶パネルが注目されていた。 PDPメーカーであるパイオニアの出展はなく、代わりに、東北パイオニア、シャープなどによる有機ELディスプレイ生産の合弁会社、エルディスがブースを設けていた。参考出品は、4.3型トップエミッションタイプのアクティブ型有機ELディスプレイ。解像度は640×480ドットで、PDAなどへの応用を想定している。
【10月3日】シャープ、コントラスト/視野角/応答速度が向上したモバイル液晶 -液晶画面から音を出すシステムも http://av.watch.impress.co.jp/docs/20031003/sharp.htm 【2001年2月22日】東北パイオニア、シャープなど3社が有機EL基板の生産会社を設立 -シャープが初めて有機ELビジネスへ本格参入 http://av.watch.impress.co.jp/docs/20010222/eldis.htm
■韓国・台湾メーカーの出展が大幅に増した印象 今回は例年にも増して、韓国勢など海外メーカーの出展が目に付いた。携帯電話向け、PDP向け、パソコン向け、産業向けと様々な分野をカバーするラインナップをもち、テレビ用のLCD、PDPパネルの展示も多い。 まず、世界最大となる55V型ワイドLCDを展示したのがLG. Philips LCD。すでにInternational CES 2003など出品した製品で、解像度は1,920×1,080ドット、コントラストは比550:1。ほかにも、テレビ向けとしては、42V/37V/30V/26V型のフルラインナップを出品している。
一方、Samsung Electronicsは、54V型ワイドLCDを展示した。こちらもすでに発表済みの製品。また、PDPと有機ELを生産するSamsung SDIでは、世界最大という70V型PDPを展示している。解像度は1,498×940ドット。 そのほか、au optonics(AUO)、Boe Hydis Technology、Chi Mei Optoelectronics(CMO)、HannStar Display Corporationなど、韓国、台湾のパネルメーカーが集結。それぞれテレビ向け大画面パネルをメインにアピールしている。
□FPD Internationalのホームページ (2003年10月29日) [AV Watch編集部/orimoto@impress.co.jp]
Copyright (c) 2003 Impress Corporation All rights reserved. |
|