|
キヤノン株式会社は、同社初となるフルハイビジョン記録対応モデルなど、「iVIS」ハイビジョンビデオカメラ3機種を3月上旬より発売する。AVCHDカメラ2モデル、HDVカメラ1モデルをラインナップし、価格はオープンプライス。発売時期や店頭予想価格は下表の通り。
■ HF10/100
記録メディアとして、同社では初めてフラッシュメモリを採用したAVCHDビデオカメラ。記録方式はMPEG-4 AVC/H.264 High Profile。 上位モデルのHF10は本体に16GBメモリを内蔵し、内蔵メモリ/SDカードどちらにも記録可能な「ダブルメモリー」モデル。内蔵メモリと別売16GB SDカードを利用することで最長12時間(LPモード時)の記録が可能。内蔵メモリからSDカードへのコピーも行なえる。ただし、SDカードから内蔵メモリへのコピーは行なえない。両機種の違いは本体カラーとメモリの搭載/非搭載のみ。 撮像素子は1/3.2型、総画素数331万画素の「キヤノン フルHD CMOS」で、同社初となる撮像から記録までの1,920×1,080フルHD記録を実現。レンズは光学12倍ズームのキヤノン HD ビデオレンズ」(F1.8~3.0)を搭載する。動画撮影の焦点距離は35mm換算で約42.9~514.8mm。 フラッシュメモリ記録の採用により、HDDモデルのHG10に比べ小型化も達成。本体のみの外形寸法と重量は約73×129×64mm(幅×奥行き×高さ)、約380g(撮影時約430g)で、HG10に比べ幅が8mm、高さが11mm小さくなり、約125g軽量化された。また、軽快な操作性も実現したとしている。SDスロットはSD/SDHCに対応し、動画/静止画ともに記録可能。
HDD記録のハイビジョンモデル「HG10」などとの違いとして、ビューファインダが省かれている。なお、「HG10」や、DVD記録「HR10」の販売は継続される。 映像エンジンは「DIGIC DV II」。最低被写体照度は約3ルクス(ナイトモード時約0.2ルクス)。外部センサとコントラスト検知の2通りを用いた「ハイスピードAF」を搭載し、コントラスト検出のみの「ノーマルAFモード」と選択できる。光学式手ぶれ補正も装備。 記録モードは1,920×1,080ドットの「FXP」(約17Mbps/内蔵メモリ記録時、以下同)のほか、1,440×1,080ドットで「XP+」(約12Mbps)、「SP」(約7Mbps)、「LP」(約5Mbps)を用意。内蔵16GBメモリへの記録時間はFXPから順に約2時間5分、約2時間50分、約4時間45分、約6時間5分。 24p/30pの撮影モード(記録は60i)を搭載。また、「ガンマ値やマトリクスなどの調整で、映画と同じような表現が手軽に実現できる」という「シネマエフェクト」機能も備える。ズーム時はレバーの押し方によりスピードを変えられる可変速モードと、3種類のスピードから選択できる固定速モードを用意。 静止画は最大2,048×1,536ドットのJPEGで内蔵メモリ(HF10のみ)またはSDカードに記録可能。スーパーファイン/ファイン/ノーマルの圧縮モードを用意する。動画撮影中の静止画記録も可能。撮影した動画から2メガの静止画として切り出し、内蔵メモリ(HF10のみ)またはSDカードに保存できる。 液晶モニタは2.7型ワイド(約21.1万画素)で、ハードコートAR処理を施している。視野角は上下/左右135度。モニタの左側にジョイスティックを備える。カレンダー表示やタイムラインからシーンを検索できる機能も搭載。そのほか、ミニビデオライトとストロボも内蔵する。
着脱式のグリップベルトに加え、ウエストレベルやローアングル撮影を想定したリストストラップを新たに同梱する。アクセサリーシューは従来の約半分に小型化。新たなアクセサリとして、小型化と高音質化を両立したという指向性ステレオマイク「DM-100」をラインナップする。 同梱バッテリは新開発の「BP809」で、SPモードで実撮影55分を実現。別売の「BP819」では同条件で115分となる。本体の「バッテリー情報」ボタンを押すことで、バッテリ残量をグラフ表示。分単位で確認できる。 映像出力端子として、HDMI(ミニ)やコンポーネント(特殊D端子)、AV出力などを備え、テレビなどに接続可能。なお、D端子ケーブルは付属するが、HDMIケーブルは同梱しない。そのほか、USBやメモリーカード接続端子などを備える。 付属PCソフトとしてピクセラ製の「ImageMixer 3 SE」をバンドル。アルバム管理や、編集などが行なえ、DVD作成も可能。別売のDVDライター「DW-100」を利用することで、PCレスでのDVD作成も行なえる。
■ HV30
2007年3月に発売されたHDVカメラ「HV20」の後継モデルで、ボディカラーにはブラックを採用した。CMOSは1/2.7型、総画素数約296万画素で、最低被写体照度はHV20と同じ3ルクスだが、感度の向上と、高度な固定パターンノイズ除去技術に加え、低照度時(100~300ルクス)のノイズリダクション・ガンマ・色抑制をS/N重視の設定に修正。高感度でもノイズを抑えた撮影を可能にした。 新たに30p撮影モードを追加。また、液晶モニタの視野角を上下/左右135度とし、HV20(上下95度/左右80度)に比べ広視野角化した。また、ズームスイッチをより指にフィットしやすい形状に変更。さらに、電源スイッチの取り付け部を補強し、剛性を向上。アクセサリーシューカバーはボディとつなぎとめる構造に変更したことで紛失を防ぐ。 そのほか、バッテリは連続撮影約240分(EVF利用時)に対応する別売の「BP-2L24H」にも新たに対応。なお、付属バッテリ「BP-2L13」での連続撮影時間は約120分(同)。 CMOSは1/2.7型総画素296万画素の「キヤノン HD CMOS」で、光学10倍ズーム「キヤノン HDビデオレンズ」(F1.8~3.0)を搭載。焦点距離(35mm換算)は6.1~61mm。映像エンジンは「DIGIC DV II」。AFは「ハイスピードAF」と、「ノーマルAFモード」を選択できる。手ぶれ補正は光学式。 miniSDカードスロットを備え、JPEG静止画撮影が可能。最大2,048×1,536ドットで記録が行なえる。動画撮影中の静止画同時撮影も可能。また、撮影した動画から2メガの静止画として切り出し、miniSDカードに記録することも可能。 液晶モニタは2.7型ワイド/約21.1万画素。EVFは0.27型ワイド液晶(約12.3万画素)。そのほか、ミニビデオライトとストロボも内蔵する。ジョイスティックは本体右側に装備する。 タイプAのHDMI出力を備えるほか、i.LINKやコンポーネント(特殊D端子)、AV入出力、ヘッドフォン端子などを装備。USBやメモリーカード接続端子も備える。外形寸法は約88×138×82mm(幅×奥行き×高さ)、重量は本体が535gで、バッテリパック「BP-2L13」やテープ、メモリーカード装着時が約615g。
□キヤノンのホームページ http://canon.jp/ □ニュースリリース http://cweb.canon.jp/newsrelease/2008-01/pr-ivishf10.html □関連記事 【1月9日】【EZ】連鎖的に起こったビデオメーカーの転身 ~ 次世代はやっぱりメモリだった? ~ http://av.watch.impress.co.jp/docs/20080109/zooma338.htm ( 2008年1月29日 ) [AV Watch編集部/nakaba-a@impress.co.jp]
Copyright (c)2008 Impress Watch Corporation, an Impress Group company. All rights reserved. |
|