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au、新「Walkman Phone」や初の3D映像対応モデルなど
-'09年新製品。「TransferJet」を用いた新提案も


1月31日より順次発売

標準価格:オープンプライス


左上から右へ「Walkman Phone,Premier3」、「H001」、「S001」、「T001」、「CA001」。下段左から「SH001」、「P001」

 auは29日、1月31日より順次発売する携帯電話の新ラインナップを発表した。

 日立製の「Woooケータイ H001」は、ワンセグやLISMO Videoなどの映像を3D化できる機能を搭載。ワンボタンで2D/3Dの切り替えが行なえる。また、ソニー・エリクソン製「Walkman Phone」の新モデルとして、「Walkman Phone,Premier3(プレミアキューブ)」も発売する。

 発表機種のうち、7モデルはワンセグ放送に対応し、映像配信サービス「LISMO Video」も利用可能。これらの機種は全てLISMO Musicに対応し、Bluetooth機能「ワイヤレスミュージック」も搭載。さらに、2008年より開始した高音質楽曲配信サービス「着うたフルプラス」の再生もサポートしている。

 7モデルは全て高音質配信「着うたフルプラス」に対応。新機種の登場に合わせて、レーベルゲートからは「moraケータイフルプラス」が29日より開始することが発表された。AACの320kbps(1曲平均10MB。楽曲によっては256kbps)で配信され、対応携帯電話や、LISMO PortがインストールされたPC、ソニーのネットジューク/ウォークマンでも再生できる。

 サービス開始に合わせて、名称の「mora」についても着うたフル配信が「moraケータイフル」、ビデオクリップが「moraケータイビデオ」に変わる。変更時期は2月中旬以降。なお、ソフトバンク向けも2月中旬以降に、ドコモ向けは3月上旬以降に名称が変更される。そのほか、エイベックスも着うたフルプラス配信サイトの「フルプラス♪mu-mo」を29日より開始したと発表している。

 今回のモデルから、端末の型番ルールが変更。「メーカー名+001(一部機種を除く)」となり、数字がリセットされていることからも新たなシリーズと位置付けられていることがわかる。

 
型番 メーカー 発売時期 メイン
ディスプレイ
ワンセグ
LISMO Video
着うたフル プラス
Bluetooth
特徴 外形寸法
(縦×横×厚さ)
重量
Woooケータイ
H001
日立 2月上旬
以降
3.1型
IPS液晶
480×854
3D映像機能 約111×51
×18.6~19.2mm
約145g
Walkman Phone,
Premier3
ソニー・
エリクソン
2月上旬 3型
液晶
480×854
クリアオーディオ
技術
約105×50
×16.3~16.8mm
約113g
Cyber-shotケータイ
S001
ソニー・
エリクソン
3月下旬
以降
3.3型
有機EL
480×854
BRAVIA
ポストカード機能
約115×51
×17.8~21mm
約145g
フルチェンケータイ
T001
東芝 2月中旬
以降
3.1型
有機EL
480×800
モバイル
レグザエンジン
約108×50
×17.3~19.8mm
約138g
CA001 カシオ 2月上旬 3.1型
液晶
480×854
ヤマハの
楽器演奏アプリ
約109×50
×17.8~19.6mm
約122g
SH001 シャープ 2月上旬 3型
ASV液晶
480×854
800万画素
CCDカメラ
約111×48
×16.6~21mm
約124g
P001 パナソニック
モバイル
2月下旬 3.1型
液晶
480×854
色再現性が
1.8倍に向上
約112×50
×13.3~17.1mm
約117g

Walkman Phone,Premier3



■ 世界初の3D対応「Woooケータイ」

H001。左からネオンパープル、ソリッドシルバー、フレイムレッド

 発表された機種のうち、「Woooケータイ H001」は、世界初という3D対応のIPS液晶ディスプレイを搭載。解像度は480×854ドット。ワンセグやLISMO Videoなどの映像を3D表示できることが特徴で、本体の「3Dキー」で2D/3Dが切り替えられる。また、「2WAYオープンスタイル」を採用し、縦/横画面の両方で3D表示が可能。

 3Dの仕組みは、左右の目の視差を利用したもの。ワンセグなど2Dの元画像から3Dの画像を生成し、ディスプレイの画素を左目用/右目用にそれぞれ分割して見せることで裸眼でも錯覚による立体視を体験できる。なお、3DがONの状態では、映像以外に通常のメニュー表示なども3D化が適用される。

左右の視差を利用した3Dを採用

 また、3D表示の設定メニューにより、対象が画面の手前に出てくるような見え方と、逆に奥行きを持たせる見え方が選択可能。3D化の強弱も設定できる。さらに、ワンセグ/LISMO Video視聴時に音声も3Dサラウンド化させることが可能。立体サラウンドには、ヤマハの「Spacious Sound」技術を採用している。

 H001向けに、日立の専用サイトから3D制作の映像を無料ダウンロードすることも可能。発売時点で10以上のコンテンツをラインナップする。なお、3D映画などの有料配信については今後検討するとしている。


本体の3Dボタンで2D/3Dが切り替えられる 3Dコンテンツの例 3D設定画面

 高画質化エンジンとして、「Picture Master for Mobile」を搭載。このエンジンには新たに「ダブルトーンオプティマイザ」も採用。明/暗部それぞれに、シーンにあった明るさ補正を行なうことにより、メリハリのある映像が楽しめるという。15fpsのワンセグ映像を最大30fpsに向上させる「なめらかモード」も採用する。ワンセグの連続視聴時間は約2時間50分。


キー部分 側面 背面/カメラ部



■ 液晶テレビBRAVIAのLife-Xと連携できる「S001」

S001

 スライド型端末「Cyber-shotケータイ S001」は、808万画素CMOSカメラを搭載し、逆光や夜景などの「おまかせシーン認識」をはじめとした豊富なカメラ機能を備える。ディスプレイは世界初となる3.3型/480×854ドットの有機ELで、Samsung SDI製パネルを採用する。また、静止画にテンプレートの背景やテキストを加え、グリーティングカードのような形式でソニーの液晶テレビ「BRAVIA」に送信できる「<ブラビア>ポストカード」に対応することも大きな特徴となっている。

 このサービスはソニーの“ライフログサービス”「Life-X」(ライフ・エックス)をプラットフォームにしており、画像が送信されるとインターネット経由で液晶テレビBRAVIAの画面上にポップアップが表示。受け取ったカードはアプリキャスト上で表示され、BRAVIAの画面上で画像や文章を見ることができる。また、「見たよ!」など10種類のメッセージを返信することも可能。


カラーはマゼンタ、オリーブ×ゴールド、ブラックの3種類 3.3型ワイドVGAの有機ELを搭載 「<ブラビア>ポストカード」のデモ

 用意するテンプレートは30種類以上で、メッセージの文章に含まれる「入学式」や「誕生日」、「運動会」といったキーワードや、送信した月日などの情報から自動で適したテンプレートを選んでポストカードが作成できる。写真は1枚のカードに付き3枚まで添付できる。

 3月下旬よりサービスが開始され、通信料を除き料金は不要。既発売のW61Sや、フルチェンケータイ reでも利用できるほか、新モデルのWalkman Phone,Premier3(プレミアキューブ)も対応。今後、au全機種の対応に向けて拡大させるとしている。



■ 楽器演奏アプリ採用の「CA001」など

CA001

 カシオ製のCA001は、auで初のタッチパネル採用3.1型/480×854ドット液晶を搭載。モーションセンサー機能も搭載する。これらを利用したアプリとして、ヤマハの「Mofiano」技術を使った「Touch Session」を採用したことが特徴。

 これは、ギターやピアノ、マラカスなど11種類の楽器をタッチパネル上で演奏できるというもの。ギターでは、各弦のコードを指定して本体を振ることでストロークできるほか、弦を個別に弾くことも可能。演奏は最大5分の録音も可能で、16トラックまで重ねられる。保存形式はヤマハの着うた形式であるSMAF(.mmf)で、着信音として利用できる。


左からイエロー、ホワイト、ブラウン 楽器アプリでのギター演奏画面 楽器選択画面は世界地図

 東芝製「フルチェンケータイ T001」は、3.1型/480×800ドット有機ELディスプレイを搭載し、映像に合わせて輝度などをコントロールする「モバイルレグザエンジン」での高画質化を図っている。本体デザインは、カラーパーツを個別に組み合わせることで最大1,536パターンから選べる。

 「SH001」は、800万画素CCDカメラと、3型/480×854ドットのNewモバイルASV液晶を搭載したシャープ製の端末。静止画の顔認識AF機能や、ISO 2,500の高感度撮影機能を装備する。ノイズを抑えた鮮やかな色での撮影が行なえるという画像処理エンジン「ProPix」も採用する。

 パナソニックモバイル製の「P001」は、最薄部13.3mmで、内蔵型のワンセグアンテナを採用する。ワンプッシュオープン型で、フラットなシートキーを採用する。ディスプレイは3.1型480×854ドット液晶で、バックライトと液晶パネルの改善で、色再現性(NTSC比)が従来モデル「W61P」に比べ約1.8倍に向上している。


フルチェンケータイ T001。基本カラーはエキゾチックホワイト、クリスタルピンク、スターズブラックの3色だが、1,536パターンの組み合わせが楽しめる SH001。左からトパーズピンク、クォーツホワイト、サファイヤブルー P001。左からグラシアホワイト、キャンティレッド、エボニーブラック



■ TransferJet採用サービスも提案。仲間由紀恵は新CMで赤ずきんやかぐや姫に変身

KDDI社長兼会長の小野寺氏

 29日に行なわれた発表会では、KDDIの小野寺正社長兼会長が登壇。同社は、生活者の意識がないところでICT技術が快適な生活の実現に貢献する“アンビエント社会”を目指すとし、必要に応じてネットを利用するためのインフラ整備を主としたユビキタス社会からの転換を提案。携帯電話を通して、「生活者の利用シーンを創造するモノづくり」を掲げた。

 これを受けて、取締役執行役員常務 コンシューマ事業統轄本部長の高橋誠氏は、新モデルを「特定の機能・サービスを追求したモデル」(Walkman Phone,Premier3)と、「ライフスタイルに合わせて選べるモデル」(それ以外の機種)に分けて紹介。高機能だけではなく、サービスと連動することでのユーザー経験の向上をアピールした。

 音楽関連では、Walkman Phone,Premier3を、「音楽のために生まれた、最強のエンタテインメントプレーヤー」として自信を見せる一方で、既存メディアであるCDとの連携を図る試みとして、HMVとの共同企画を発表。これは、着うたフル/着うたフルプラスで対象楽曲を購入し、さらにHMVで対象CDを購入すると、配信1曲分と同等の300ポイント(300円相当)がHMVの会員ポイントに加算されるというもの。

 高橋氏は「パッケージとコンテンツの両方をうまくつなげたかった。(配信ではなく)CDのパッケージを開けて温かみを感じたいという人も多い。そういう人にダウンロードしてもらってからHMVでCDを買うとポイントが還元されると、(配信とCDの両方に)相乗効果がある。こうしたやり取りがHMVとの間でどんどん発展していく」とした。


高橋氏は新製品を大きく2つのカテゴリに分類して紹介 HMVと共同で取り組むポイント還元企画

TransferJetを用いた楽曲購入のデモ

 また、コンテンツ流通に関する将来的な提案の一つとして、近接無線伝送技術の「TransferJet」を用いたサービスを紹介。

 「TransferJet」は、最大300Mbps以上の高速転送が無線で行なえるという技術。通信距離が3cmと近いため、データ漏洩の恐れが少ないことも特徴としている。2008年7月にソニーや松下など15社がコンソーシアムを設立しており、デジタルカメラやデジタルビデオカメラから、テレビ/レコーダなどへの映像転送といったAV機器での利用がこれまでも提案されている。

 auでは、実用化の例として、auショップや駅などに置いたキオスク端末で楽曲などを試聴して、ケータイをかざすとすぐに購入できるというデモを行なった。採用時期などは未定だが、「音楽業界、権利者も興味を持っている技術。今のうちから技術的取り組みとともに権利者との話し合いも進める」とした。


手をかざして選曲/試聴や購入の手続きが行なえ、対応ケータイを台に置くとダウンロードが完了 店頭のタッチパネル端末でコンテンツを購入するといった方法などを検討。現在の技術では7MBのファイルが2秒ほどで転送できるという

仲間由紀恵さんは、CMと同じ衣装で登場

 発表会にはCMキャラクターの仲間由紀恵さんもゲストとして登場。新たに制作された「まとめトーク」のCMが披露され、収録時のエピソードなどを語った。

 童話や昔話がモチーフとなっている新しいCMでは、仲間さんが、かぐや姫や赤ずきんに変身。「コスプレのような衣装で、普段着ることはないので楽しみながら取組みました」という仲間さんは、「動くと崩れてしまう十二単のような衣装を着ていたので、細心の注意で移動した」といった秘話を交えて撮影を振り返った。新製品については、さっそく機種変更を考えているとのことで、「皆さんもお気に入りのケータイを探してみてください」と呼びかけた。


CMは、様々な衣装も見どころ。仲間さんは、撮影時の苦労話も明かしながら、楽しそうに振り返った


□auのホームページ
http://www.au.kddi.com/index.html
□ニュースリリース
http://www.kddi.com/corporate/news_release/2009/0129/index.html
□各製品の詳細リリース
http://www.kddi.com/corporate/news_release/2009/0129/besshi.html
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( 2009年1月29日 )

[AV Watch編集部/nakaba-a@impress.co.jp]


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