ソニー、240Hz/4倍速でFeliCa対応の「BRAVIA W5/F5」
-液晶TV中位シリーズ。アクトビラをEdy決済
ソニーは、液晶テレビ「BRAVIA」の新モデルとして、4倍速/240Hz駆動による残像低減技術や「アクトビラビデオ・フル」対応、FeliCaリーダ/ライター搭載のW5/F5シリーズを4月より発売する。
W5シリーズはデジタルダブルチューナを搭載し、52/46/40型の3モデルを用意。F5シリーズはシングルチューナモデルで46/40/32型をラインナップする。Fシリーズの32型「KDL-32F5」のみ120Hz/2倍速駆動となるが、そのほかの5機種では240Hz/4倍速駆動の液晶パネルを採用している。パネル解像度は40~52型の5モデルが1,920×1,080ドット、32型のKDL-32F5のみ1,366×768ドットとなる。価格はいずれもオープンプライス。
型番 | 画面 サイズ | 解像度 | 仕様 | 発売日 | 実売価格 |
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BRAVIA W5 | |||||
KDL-52W5 | 52型 | 1,920×1,080ドット | デジタルWチューナ ブラビアエンジン3 アクトビラ ビデオ・フル FeliCaリーダ/ライター | 4月24日 | 45万円前後 |
KDL-46W5 | 46型 | 37万円前後 | |||
KDL-40W5 | 40型 | 29万円前後 | |||
BRAVIA F5 | |||||
KDL-46F5 | 46型 | 1,920×1,080ドット | デジタルシングルチューナ ブラビアエンジン3 アクトビラ ビデオ・フル FeliCaリーダ/ライター | 4月24日 | 35万円前後 |
KDL-40F5 | 40型 | 27万円前後 | |||
KDL-32F5 | 32型 | 1,366×768ドット | 16万円前後 |
ソニーでは液晶テレビを想定ユーザーに応じて、「プレミアムゾーン」、「付加価値モデルゾーン」、「ボリュームゾーン」と分類。2008年秋に発売したXR1/ZX1シリーズが先進機能を盛り込んだプレミアムゾーン、同じく秋に発売のX1シリーズを付加価値モデルゾーン、ボリュームゾーンが2月に発売したV5/J5シリーズとなる。今回発売のW5/F5シリーズは、ミドルクラスともいえる付加価値モデルゾーンの製品となる。
KDL-46W5 | KDL-46F5 |
■ 4倍速駆動を標準機能に
KDL-52W5 |
W5シリーズとF5シリーズの違いは、W5シリーズが地上/BS/110度CSデジタルダブルチューナを搭載すること。F5シリーズはシングルチューナとなる。また、W5ではベゼル部にアクリルパネルを配しているなど、デザインが若干異なっている。
32型以外の5機種は1,920×1,080ドットのフルHDパネルを採用。全モデルで液晶テレビ固有の残像感を低減するための動画補正技術「モーションフロー」を搭載。32型の「KDL-32F5」のみ解像度が1,366×768ドットで、120Hz/2倍速駆動だが、そのほかの5製品では、4倍速/240Hz駆動のモーションフロー240Hzを搭載している。
【訂正】
記事初出時に「全モデルフルHDパネルを採用」と記載しておりましたが、32型「KDL-32F5」は1,366×768ドットパネルとなります。お詫びして訂正いたします(3月2日追記)。
60コマの入力映像を4倍の240コマとして表示するほか、24コマのフィルム素材も10倍の240コマとして表示できる。モーションフローをオフにすることも可能。撮影時に生じた映像のぼやけを検出/補正するIBリダクションも備えている。
また、W5/F5のいずれも狭額縁ベゼルを採用。さらに、本体の厚さも85mmに抑えており、壁寄せスタンドなどとの併用で薄さを生かした設置が可能となる。
KDL-46F5。240Hz駆動技術を搭載する。GUIはXMB | KDL-32F5 |
従来のF1シリーズ(左)とF5シリーズのコントラスト比較 |
最新パネルの採用によりコントラストも向上。さらに映像エンジンも「ブラビアエンジン3」を搭載し、ダイナミックコントラストを10万:1まで向上している。ブラビアエンジン3では、従来モデルと同様のノイズ低減や質感向上処理、色再現性の向上に加えて、シーン解析によるバックライト制御/輝度階調変換機能を追加した。
■ FeliCaリーダでEdyでアクトビラコンテンツ購入可能に
おきらくリモコンにFeliCaリーダを搭載 |
機能面でも大幅な強化を図っている。Ethernet端子を装備するほか、新たにアクトビラビデオ・フルに対応。ネットワーク経由でHD映像を購入できる。さらに、FeliCaリーダ/ライター搭載リモコンにより、アクトビラなどの有料コンテンツ決済をEdy、eLioなどの電子マネーで行なうことができる。
無線方式を利用した「おきらくリモコン」に、「アクトビラ」ボタンを装備したほか、FeliCaリーダ/ライターを内蔵。アクトビラでコンテンツを選択し、支払方法でEdyもしくはeLIOを選択し、リモコンのFeliCaポートにEdyなどをチャージした携帯電話やカードを置くことで決済が行なえる。
FeliCa対応により、クレジットカード情報を入力する手間を省くことで、有料コンテンツ購入のハードルを下げている。ただし、アクトビラビデオでもTSUTAYA TVのコンテンツについて現時点では対応していない。なお、BRAVIA W5/F5の付属リモコンはおきらくリモコンのみで、赤外線方式のリモコンは同梱されない。
XMBからFeliCaリーダを起動 | アクトビラで任意のコンテンツを選択 | EdyとeLIo決済に新たに対応した |
支払い確認画面 | 決済完了 |
ソニールームリンクでAVC番組の再生も可能に |
また、DLNA/DTCP-IPクライアント機能「ソニールームリンク」に対応。同一ネットワーク内のソニーのBDレコーダで録画した番組を、BRAVIAから再生できる。アクトビラビデオ・フル対応によりBRAVIA側にMPEG-4 AVC/H.264デコーダを内蔵したため、BDレコーダのLSRモードなど、AVC形式で録画した番組についても新たに再生可能となった。ネットワークウィジェット表示機能の「アプリキャスト」にも対応している。
アプリキャストからブラビアポストカードを呼び出し |
USB端子に記録したJPEG画像の再生にも対応し、JPEGのハードウェアデコーダを内蔵したことで、高速な静止画表示やスライドショーが可能となった。さらにauの携帯電話で対応を開始した「ブラビアポストカード」もサポート。携帯電話であらかじめ登録しておいたBRAVIAに向けて撮影した写真とメッセージを送付し、サーバー側でポストカード風のデザインを行ない、BRAVIAで表示できる機能で、利用は無料。BRAVIA側でネットワーク接続が必須となる。ポストカードの表示にはアプリキャストのプラットフォームを使っており、最大10枚までのポストカードを登録できる。ただし、ポストカードの保存はできない。
ブラビアポストカード | ポストカードをアプリキャストから確認 | 全画面表示も可能 |
シーンセレクト機能 | お気に入り機能 |
出力10W×2chのステレオスピーカーを内蔵。さらに、番組表のジャンル情報をもとに最適な画質や音質に自動設定する「シーンセレクト」機能を搭載。画質/音質モードを「オート」にすると、番組に合わせてシネマ、スポーツ、ミュージックなどのモードを自動切り替えする。
入力端子は、HDMI×4、D5×2、コンポジット×2、S映像×1、アナログRGB(D-Sub 15ピン)×1、PC用音声×1。HDMIリンク機能「ブラビアリンク」にも対応している。また、「お気に入り」機能も搭載。地上/BS/110度CSデジタル放送や、HDMI、USBなどの外部機器を問わず、お気に入りのチャンネル/機器のショートカットを呼び出す機能となっている。
新フロントサラウンドシステム「HT-CT500」も用意 | シアタースタンドの新モデルも | J5シリーズと同様に省エネスイッチを装備する |
品番 | KDL-52W5 | KDL-46W5 | KDL-40W5 |
サイズ | 52V型 | 46V型 | 40V型 |
表示フレーム数 | 240フレーム/秒 | ||
コントラスト | 3,800:1 | ||
スピーカー | 10W×2ch | ||
消費電力 (待機時) | 305W (0.15W) | 225W (0.15W) | 202W (0.15W) |
年間消費電力量 | 240kWh/年 | 204kWh/年 | 182kWh/年 |
入力端子 | HDMI×4 D5×2 コンポジット×2 S映像×1 アナログRGB(D-Sub 15ピン)×1 PC用音声×1 | ||
出力端子 | 光デジタル音声×1 アナログ音声×1 ヘッドフォン×1 | ||
その他の端子 | モジュラー×1 Ethernet×1 USB×1 | ||
外形寸法 (スタンド含む) (幅×奥行き×高さ) | 124.5×35.8×82.1cm | 109.4×33.0×72.5cm | 96.1×30.3×64.9cm |
重量 (スタンド含む) | 30.1kg | 24.9kg | 20.1kg |
品番 | KDL-46F5 | KDL-40F5 | KDL-32F5 |
サイズ | 46V型 | 40V型 | 32V型 |
表示フレーム数 | 240フレーム/秒 | 120フレーム/秒 | |
コントラスト | 3,800:1 | 3,000:1 | |
スピーカー | 10W×2ch | ||
消費電力 (待機時) | 219W (0.15W) | 200W (0.15W) | 140W (0.15W) |
年間消費電力量 | 198kWh/年 | 175kWh/年 | 120kWh/年 |
入力端子 | HDMI×4 D5×2 コンポジット×2 S映像×1 アナログRGB(D-Sub 15ピン)×1 PC用音声×1 | ||
出力端子 | 光デジタル音声×1 アナログ音声×1 ヘッドフォン×1 | ||
その他の端子 | モジュラー×1 Ethernet×1 USB×1 | ||
外形寸法 (スタンド含む) (幅×奥行き×高さ) | 109.1×33.0×72.5cm | 95.8×30.3×64.9cm | 77.0×25.8×54.3cm |
重量 (スタンド含む) | 24.6kg | 19.9kg | 14.2kg |
(2009年 3月 2日)
[AV Watch編集部 臼田勤哉]