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最高クラスのNC、非ハイレゾでも高音質化再生。ソニー無線最上位ヘッドフォン「MDR-1000X」

 ソニーは、ワイヤレスのフラッグシップヘッドフォン「MDR-1000X」を10月29日に発売する。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は40,000円前後。カラーはブラックとグレーベージュの2色。

ワイヤレスのフラッグシップヘッドフォン「MDR-1000X」、ブラックモデル

 Bluetooth 4.1に対応したワイヤレスヘッドフォン。ハイレゾ相当でのワイヤレス伝送が可能なLDACコーデックに対応。SBC/AAC/aptXもサポート。SCMS-Tにも対応する。

 さらに、ヘッドフォンに独自のDSEE HXを搭載。非ハイレゾ楽曲を再生する場合も、圧縮音源をアップスケーリングして再生、ハイレゾ相当のサウンドが楽しめるという。このDSEE HXは常にONになっているが、LDAC接続や有線接続時はOFFになる。ケーブル接続での利用も可能。

 独自のデジタルアンプのS-Master HXも搭載。音質の劣化を抑えながら、ハイレゾ音源のディテールを忠実に再現できるという。

「MDR-1000X」のグレーベージュ
「MDR-1000X」のブラックモデル

 ノイズキャンセリング機能は「業界最高クラス」としており、それを実現するために、デュアルノイズセンサーテクノロジーを導入。マイクでノイズを集音し、DNCソフトウェアエンジンを使い、騒音を打ち消す信号を高精度に生成し、ノイズをキャンセルする。ユニットやセンサーの配置を最適化する事で、キャンセル精度に磨きをかけている。

 周囲の騒音を分析し、より効果的なキャンセルを行なう「フルオートAIノイズキャンセリング」も搭載する。

側面にNCボタンや電源ボタンなどを備えている

 新機能として「パーソナルNCオプティマイザー」を搭載。これは、装着したユーザーに合わせて、最適な設定を行なうというもの。ハウジング側面のNCボタンを長押しすると、試験信号が流れ、ユーザーの個人差、髪型やメガネの有無、装着のズレ具合などを計測。それを踏まえて、最適なノイズキャンセリングができるようになる。

 静かな状態をつくりだすだけでなく、音楽を楽しみながら周囲の音を取り込む「アンビエントサウンドモード」も搭載。ノイズを低減しながら、人や声のアナウンスなどをピックアップで取り込むボイスモード、自然に周囲の音を取り込むノーマルモードを備えている。

 さらに、右側のハウジング全体を手のひらで抑えるようにすると、外音を大きく取り込む「クイックアテンション」機能も用意。駅のアナウンスなどをとっさに、クリアに聞きたい時に利用できる。外部の音を取り込むだけでなく、再生している音楽のボリュームは小さくなる。耳元の操作でSiriやGoogle Nowを簡単に起動する事も可能。さらに、右側ハウジングのタッチセンサーを操作する事で、再生制御もできる。

空港のアナウンスなど、ハウジングを手のひらで押さえると外の音が聞こえる

 ドライバユニットは40mm径。ハイコンプライアンス化による低域再現性を高めつつ、可聴帯域を超える高域再生を可能にするHD振動板形状を採用。軽量なCCAWボイスコイルも使うことで、高域のリニアリティの高いレスポンスを実現。感度も高める事で、ノイズキャンセリング性能の向上にも寄与できるという。

ドライバユニットは40mm径
内部構成

 振動板は液晶ポリマーにアルミニウム薄膜をコーティングしたものを採用。全体域で高くフラットな内部損失特性を実現したという。

 ウォークマンの新製品で採用した高音質技術も導入。積層基板の層と層をつなげるスルーホールを銅で埋める事で、電気回路のインピーダンスを低下する技術や、高純度無鉛高音質はんだの使用、厚膜銅箔プリント基板も採用する。

 有線接続も可能で、付属のヘッドフォンケーブルには銀コートOFC線を使用。ケーブルは片出しで、長さは1.5m。

 イヤーパッドも新設計。表面素材には合成皮革を採用。内部には低反発ウレタンを使っている。ヘッドバンド構造の見直しで、軽量化も実現している。

 再生周波数帯域は4Hz~40kHz。内蔵バッテリでの連続使用時間は最大20時間。ノイズキャンセリング機能をOFFにした場合は22時間。重量は約275g。