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NHKが熊本地震の断層や桜島火口を8K撮影、16日のサイエンスZEROなどで放送

 日本放送協会(NHK)は、地震や火山活動の分析などで、8K映像を活用した2本の番組を、4月13日より順次放送すると発表。桜島火口を8K映像で分析する番組を13日と14日に8K放送し、全国のNHK各放送局で視聴可能にする。また、太平洋沿岸地域の8K空撮映像を避難・復興に役立てる現場を取材した「サイエンスZERO」は、16日に地上波(Eテレ)で放送する。

世界初の8Kカメラ搭載ヘリ

 NHKでは、'16年の熊本地震発生直後、8Kスーパーハイビジョンカメラで空撮映像を記録。超高精細映像を地震や防災の専門家が分析すると、従来の航空写真では捉えられなかった新たな地震断層や亀裂が複数発見されたという。8K映像を読み解いて火山活動の分析や人命救助、避難シミュレーション、防災・減災教育に活用するといったさまざまな可能性を探り、その検証結果により2つの番組が制作された。

8K映像から発見された山林の中の断層(矢印の箇所)

 「8Kスーパーハイビジョン 超高精細映像で災害に立ち向かう」と題した8K番組は、BS試験放送「NHKスーパーハイビジョン」において13日と14日の16時30分から放送。'16年8月から開始された試験放送を受信できるテレビは市販されておらず、全国のNHK各放送局で視聴できる。番組では桜島南岳の山頂付近にある火口に迫り、雨水が高温に熱せられた火山湖の水面の泡や、熱水が対流する様子などを映し出す。超高精細映像を用いた取り組みを東京消防庁、広島大学、東北大学など専門家による分析で紹介する。

 16日午後11時30分からEテレで放送する「サイエンスZERO 防災から医療まで活用! 8Kスーパーハイビジョン」では、8K映像の応用を試みる現場に密着。東海・東南海・南海地震で津波などの被害を受ける可能性が高い太平洋沿岸地域(1都18県)を8Kカメラで空撮した映像は、専門家の分析により、避難計画の策定や、被災後の復興に役立つことがわかったという。また、遠隔医療の分野で実証実験が行なわれていることも紹介する。