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カラーやドワンゴが福岡にアニメ・CG制作会社「スタジオQ」設立。シンエヴァ人材も

 ドワンゴとカラー、麻生専門学校グループは、アニメ・CG制作会社「株式会社プロジェクトスタジオQ」を福岡県福岡市に共同設立した。福岡において、映像作品の制作に関わる人材の育成を目的とし、モデラー、アニメーター、ディレクター、テクニカルスタッフ(CGプログラマー)、システムエンジニアなどのスタッフを募集。カラーが制作中の「シンエヴァ」を含め、広く人材を募集するという。

 2015年のテレビアニメ製作本数が過去最高の314本となるなど、アニメ産業が拡大し、フルCGの映画作品、スマートフォン向けゲームの増加などCG活用の場も広がっており、アニメ制作会社も増加している。一方、その87.1%が東京に集中し、東京では慢性的な人手不足という状況となっている。そのため、まだ需要の少ない九州をプロジェクトの場として選び、「ネットとデジタルおよび若手育成も含めた人材を活かして、日本ならではのより良い作品を福岡から発信していく」としている。

 創作管理統括にはカラー代表取締役社長の庵野 秀明氏が就任する。

関係者コメント

プロジェクトスタジオQ 創作管理統括/カラー 代表取締役社長 庵野 秀明

この度縁あって、麻生塾さん・ドワンゴさんと一緒にCGアニメーションを主とした人材育成計画を立ち上げる事になりました。 この3社プロジェクトにより、わずかでも現地産業に貢献し、人材を活かし、少しでもアニメCG業界を手助けし、ちょっとでも作品クオリティーを押し進める事が出来れば、幸いです

プロジェクトスタジオQ 取締役/学校法人麻生塾 理事長 麻生 健

九州という地で、業界のトップクリエイターの方々と最前線の仕事に取り組む会社を設立いたしました。多くのクリエイター、またクリエイターを目指す方々にとって新たな選択肢となることを期待しています。 九州からアニメ・CG業界を担う有為な人材を育成し、業界のさらなる飛躍に貢献できるよう努めてまいります。

ドワンゴ 代表取締役会長 川上 量生

アニメーションは日本が世界に誇る文化です。しかし、世界的なデジタル化の流れの中日本らしいCGアニメーションの手法の確立は、まだまだ、これからです。 ネットの時代、デジタルの時代、どこにいても作品が作れる時代。福岡の地に生まれたスタジオQの活躍に期待しています。

左から左から、麻生健氏、高島宗一郎 福岡市長、庵野秀明氏、川上量生氏