プレイバック2025
相も変わらずオーディオ三昧。まだまだ続きます。by二見直明
2025年12月27日 11:00
2025年はあと数日で終演を迎え、新年を迎えようとしている。筆者の2025年の最終イベントは、東京ビッグサイトで開催されるコミックマーケットにサークル参加して、新刊を頒布することである。このイベントに参加して閉会を見届けることで、1年が終わっ(てしまっ)たと実感できるのだ。
既に入稿は済んでいて、今回は松下電器(パナソニック)のDATデッキを特集する。スペース12月31日(2日目)の東5ホール「テ65b」だ。興味のある方は是非会場に足を運んでみてほしい。
2025年にオーディオでやったこと
さて、2025年はレコードプレーヤーのキャビネット、DAコンバーター、DATデッキ、CDプレーヤーを変え、パワーアンプ以外の電源ラインに、ノイズカットトランスを追加した。
レコードプレーヤーは昨年ビクターの「TT-101」というフォノモーターを中心としたシステムで組んだが、いつものようにインターネット上を徘徊していると、LEAD CONSOLE(レッドコンソール)のTT-101向けに加工がなされたキャビネットが出品されているのを発見。気がついたら落札していた。
LEAD CONSOLEはその名前の通り鉛を使ったキャビネットで、当時「大阪ケーブル」というレコードプレーヤーのキャビネットを専門的に作っていた会社の製品だ。あいにくトーンアームはポン付けできず、鉛の加工が得意な先輩に頼み込んでマイ・トーンアームであるビクター「UA-7045」が入る穴を開けてもらった。
DAコンバーターは3台ほど試し、アポジーエレクトロニクスの「PSX-100」をオーディオラックに収めた。
元来は業務用で、特にマスタリング向けに作られたものであるが、デジタルI/Oのルーティング機能やUV22HRエンコーダーによる24bit→16bit処理が素晴らしく、DATに録ることが多い筆者にとっては“神機”のような存在だ。
音質は往年のアポジーらしさを引き継ぎつつ、繊細な部分の表現が進化し、総じてリッチでありながら細やかさも兼ね備えた、他に替え難い魅力を持つものだと思う。
そして、DATデッキも新たに3台試し、タスカムの「DA-60」を常用にした。これもまた業務用で、機能的にはソニーの業務用デジタルレコーダー「PCM-7030」と近しい。
常用の決め手となったのは、従前使用していたPCM-7000シリーズに近しい操作性を持つこと、動作が俊敏でローディングやモード遷移にストレスがないこと、そして音質に業務用機らしからぬオーディオ的な良さが感じられ、特に奥行きや音場感の広さには目を見張るものがあった——という3点である。
ようこそSTUDER
今年の夏、友人が所有しているSTUDERのCDプレーヤー「A730」を修理した。
その後、紆余曲折の末、いろいろな犠牲を払って、後継機種である「D730 Mark2」を買ってしまった。
D730 Mark2はSTUDER社がラインナップした一連のCDプレーヤーでは最後発の部類に入るもので、肝心のオーディオ系は、当時PHILIPS社が新開発したビットストリームコンバーション(1bit)技術を採用したものにリファイン。発売当時は“マルチビット vs 1bit論争”のまっただ中だったようだが、筆者の好みはD730 Mark2で、全てにおいて最高に満足している。
気になるコンディションだが、購入直後の状態でもCDの再生は可能だった。内部はどうかというと、やはり経年相応の劣化が見つかった。これをリファインすれば発売当時の音質に近づけるだろうと目論み、現在は目下部品を捜索している。そして、リファイン作業が完了した暁には、その詳細をまたリポートしたいと思っている。
来年も、まだまだ沢山やることがありそうだ。






