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レトロなデザイン、音質進化のパナソニック新HTX。JBL初の完全ワイヤレスなど
2017年11月3日 21:07
東京・中野サンプラザで11月4日まで開催されている「秋のヘッドフォン祭 2017」では、パナソニックのロングセラーヘッドフォンの後継モデル「RP-HTX80B」や、JBL初の完全ワイヤレスイヤフォン「JBL FREE」など、様々な新製品や試作機などが展示されている。
パナソニックの新HTXヘッドフォンは音も進化
パナソニックが2006年に発売し、デザイン性の高さや手ごろな価格などでロングセラーとなっている「RP-HTX7」がリニューアルされ、新たにBluetoothにも対応したのが「RP-HTX80B」(オープンプライス/店頭予想価格9,800円前後)。有線モデル「RP-HTX70」(同6,000円前後)とともに、11月21日から発売される。
レトロなモニターヘッドフォン風の基本デザインを継承しつつ、ヘッドバンドの表面や、マット仕上げのカラーなど現代の要素をとり入れて刷新。ヘッドバンドのピアノ線材の部分も、従来モデルのユーザーの意見を反映し、長時間快適に着けられる形状に変更したという。
従来のHTX7と比較して聴いてみると、HTX7は元気が良く量感のある低域が特徴だが、新しいRP-HTX80Bは、低域の解像感が高く、パワフルさよりも緻密さが印象に残る。現代に合った音質に仕上げつつ、軽い装着感は健在。生まれ変わってワイヤレスになっても、また人気のモデルになりそうだ。
JBL完全ワイヤレスや、ヤマハのBluetooth、聴くVRなど
ハーマンインターナショナルのブースでは、JBL初となる完全ワイヤレスのイヤフォン「JBL FREE」が披露された。5.8mm径のダイナミック型ユニットを採用しており、人間工学に基づいたデザインで、耳にフィットする装着感を実現したという。連続再生は約4時間で、付属ケースに収納して充電することによって、最大約20時間分利用可能となる。
ヤマハは、Bluetoothイヤフォン「EPH-W53」や、Bluetoothヘッドフォン「HPH-W300」、有線でハイレゾ対応の「EPH-200」などを展示している。EPH-W53は、6.4mm径のダイナミック型ユニットを搭載。左右のハウジングにバッテリを内蔵し、重量バランスや音質に配慮している。
また、ヤマハの立体音響技術「ViReal」(バイリアル)を使った技術展示も行なっている。ライブ音源の映像を観ながら、用意されたアンプのスイッチを切り替えると、音場の広さを自由に変更可能。モードの種類として、広い音場で聴けるHall Liveのほか、映画やアニメ用のモードも用意。セリフや効果音を聞きやすくするなど、コンテンツや好みによって聞こえ方を変えられる。
Westone「W80」や、コルグNutubeの新アンプキット。SOUND WARRIORは新ヘッドフォン開発へ
テックウインドのブースでは、Westoneのユニバーサル型イヤフォン「Wシリーズ」のフラッグシップモデル「W80」が披露。8つのバランスド・アーマチュア型ドライバを搭載しながら、コンパクトな筐体を実現している。
また、ハウジングにクルミ材を使ったMEZE AUDIOのヘッドフォン「99 CLASSICS」も展示。細かな金属パーツまでデザインにこだわった高級感のある仕上がりとなっている。
NUARLは、参考展示として、同社初となるバランスド・アーマチュア(BA)型ドライバ搭載の試作機を用意。BA×2とダイナミック×1のハイブリッドや、BA×1に同社のHDSS技術を組み合わせたものなど、様々なバリエーションを用意。来場者の意見を聞きつつ製品化を検討するという。
ナガオカトレーディングは、Bluetoothイヤフォンの新モデル「BT-806」を展示。aptXやAACのコーデックにも対応する。筐体はアルミ製。また、オーディオ関連ではないが、MOVIOブランドの低価格な1080pアクションカムや、720pドライブレコーダも展示していた。
コルグは、超低消費電力の真空管Nutubeを使ったヘッドフォンアンプキットを数量限定で販売。以前もキットを開発したが、今回披露されたものは、9V電池2基を搭載したことで電源を強化したのが特徴。
また、参考展示として、通常の2ch音源に、高さ方向を含めた広がり感を持たせて音楽制作できるバーチャルサラウンド技術「Acoustage Sphere」をデモ。短い試聴サンプルを用意して、体験した人からの意見を集めており、今後の製品化を目指すという。
SOUND WARRIORのブースでは、既発売のSW Desktop-Audioシリーズ5台に電源供給できるパワーサプライ「SWD-PS10」(仮)を参考展示。また、テレビ用の外付けスピーカーアンプ「SWV-TV10」(仮)も用意。テレビとHDMI接続して、CECの連動操作に対応する。いずれも2018年春の発売を目指す。
また、SOUND WARRIORが新たなヘッドフォンを開発することも表明。使用する素材やデザインなどは現時点で未定だという。