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i-dioのデータ放送を使った、体感温度に応じた飲料広告が首都高速沿いに

 VHF-Low帯を利用した放送サービス「i-dio」のデータ放送技術を使い、気象情報と連動した広告を、屋外のデジタルサイネージに表示する実証事業が、11月23日~26日まで首都高速沿いの大型デジタルLEDボードに掲出される。

実証事業の模式図

 エフエム東京のグループ会社であるTOKYO SMARTCASTと、屋外広告事業者のヒットが実施するもの。ヒットが保有・運営する首都高速沿いの大型デジタルLEDボードに、i-dio受信機器を設置。ハレックスの提供する天気・体感温度情報と連動した広告コンテンツをデータ放送で伝送し、多拠点のデジタルLEDボードで受信。その時間・場所に最適な広告コンテンツを提示する。

 当日の天気や前日との気温差などを考慮した、体感温度に応じた広告。具体的には、「昨日と同じ気温でも、 風が強めに吹くと、 体感的にはより寒く感じる」場合、缶コーヒーのホット飲用を訴求。

  「乾燥していて喉に違和感を感じやすい」時は、体調に合わせた乳性飲料を訴求するなど、アサヒ飲料の飲料商品を、差替表示する。気温センサーなどだけでは評価しにくい“体感”と連動した広告差替を、気象のプロと放送波のプラットフォームで実現する事で、「 首都高速道路を走るドライバーの共感を得やすい新たな屋外広告メニューの開発を目指す」という。

 広告は新宿から中央高速方面への導線として交通量が多い、首都高4号線下り・新宿エリアの明大前駅付近と、JCTから東名高速方面へつながる首都高3号線・下り大橋ジャンクションエリアの池尻大橋駅付近の2か所。データ放送技術を生かし、内容の出し分けも行なう。さらに、災害時における放送波の耐障害性を活用した用途として、デジタルLEDボードを一斉に制御する技術実証も実施する。

 TOKYO SMARTCASTは、i-dioにおいて高音質な「TS ONE」放送を運営するほか、法人向けのデータ放送事業も展開。放送波の利点である一斉同報性、 高いセキュリティを生かした活用法を提案しており、今回もその一環となる。