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ゼンハイザー密閉型ヘッドフォン「HD 820」の実力。AMBEO初サウンドバーも体験

 ゼンハイザーは、「CES 2018」において、密閉型のハイエンドヘッドフォン「HD 820」やBluetoothイヤフォン「CX 6.00BT」など今後発売の新モデルを展示。さらに、AMBEOシリーズの製品として開発中のサウンドバーも披露した。

右がHD 820。左は人気モデルのリファイン版として日本でも発売されたHD 660 S

HD 820の実力を体感

 “オーディオ愛好家向けの新たなベンチマークになる”という「HD 820」は、「Ring Radiator」トランスデューサを採用。ハウジングにガラスカバーを備えた密閉型モデル。「世界で最も透明なサウンドを持つ密閉型ヘッドフォン」とアピールしている。米国での価格は2,399.95ドル。発売日は未定で、出荷は「2018年6月15日まで延期される場合がある」という。展示会場には「夏に登場予定」と案内していた。

HD 820

 インピーダンスは300Ω。再生周波数帯域は12Hz~43.8kHz(-3dB)。「ドライブに最適」とする同社アンプ「HDV 820」と組み合わせて試聴してみると、密閉型とは思えない広大な音場に驚かされる。より深い低域部分も逃さずに聴ける密閉型の良さも活かしつつ、ここまで見通しの良いサウンドに仕上げていることから、実際のところ密閉なのか開放なのかといったことはどうでもよくなるような説得力がある、驚異のハイエンドモデルといえる。

ハウジングの外側にガラスカバーを配置
HDV 820と組み合わせて試聴

CX.600BT

 Bluetooth 4.2搭載イヤフォン「CX.600BT」は、aptXとaptX Low Latency(LL)をサポート。低遅延コーデックをサポートしたことで、音楽だけでなく映画やゲームなどの利用も想定した。米国では1月に発売し、価格は約99ドル。

 2つの機器と同時にペアリング可能。3ボタンのリモコンも備える。重量は14g。バッテリの連続使用時間は6時間。10分の充電で1.5時間動作する急速充電にも対応する。

AMBEOのサウンドバーも体験

 ブース内のデモルームでは、AMBEOシリーズの製品として現在開発中というサウンドバー「AMBEO 3D Soundbar」を披露。'18年内に発売予定としている。本体デザインや最終的な音質は調整中とのことだが、その実力を体験した。

AMBEO 3D Soundbar

 13のドライバユニットを1本のサウンドバーに内蔵。前面だけでなく側面や天面の斜め上方向にも配置。各ユニットから音を放射し、天井や壁の反射も利用することでサラウンドを実現する。Dolby Atmosの立体音響にも対応。

 マイクも内蔵し、ルームキャリブレーション機能に対応。部屋やリスニング位置などに合わせて音質を簡単に調整できるという。HDMIを3系統備えるほか、光デジタルも装備。無線LANやBluetoothも備える。

側面や天面にもユニットを配置

 室内の壁面などに設置された複数のスピーカーによるサラウンドと、AMBEO 3D Soundbar 1本での比較試聴を行なった。音楽ライブのコンテンツでは、ライブ会場での残響感が、サウンドバー1本でもマルチスピーカーに負けず十分に再現できていることを実感。

 サウンドバーは同社初になるが、マイクやヘッドフォン、プロ用機器など様々な音響機器を手掛けている同社が「他社ではできない」と自信を見せており、今後の製品にも期待できそうだ。

部屋に合わせた音響に自動調整
製品デザインのイメージ
AMBEO製品では、iOS機器でバイノーラル録音ができるマイク付きヘッドセット「AMBEO SMART HEADSET」のブラックモデルも展示。米国のApple Storeで販売を開始した