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渋谷にDAZN×ドコモのスポーツラウンジ。ボクシングVRや音声認識スタジアム体験

 NTTドコモは、スポーツエンターテインメントの未来を8K映像やVRコンテンツで体験できる「DAZN for docomo SPORTS LOUNGE」を、渋谷に6日オープンした。場所はドンキホーテ渋谷店跡地の東京・渋谷区道玄坂2-25-8で、入場は無料。営業時間は12時〜22時(初日のみ20時〜22時)。3月27日までの期間限定で営業する。

DAZN for docomo SPORTS LOUNGE
渋谷駅からSHIBUYA 109右の通りをBunkamura ザ・ミュージアム(写真奥)に向かって歩く

 Jリーグやプロ野球の開幕といったスポーツ観戦の気運が高まっているタイミングで、スポーツの新たな楽しみ方を提案する場所として、ドコモとスポーツ映像配信サービスのDAZNによる「DAZN for docomo」(月額980円/ドコモ回線契約者向け)をアピールする。

マルチスクリーンでDAZNを楽しむ「DAZN for docomo THEATER」

 期間中は、来場者参加型の体験イベントやワークショップなども複数開催予定。スケジュールの詳細は同ラウンジ公式サイトで案内している。

“DAZN for docomo GIRL”と名付けられた女性たちが場内で様々なスポーツエンタメ体験を案内してくれる

マルチスクリーン37台でDAZNのザッピング視聴を体感

 フロア入口から続くエントランスエリアは「GREETING ROAD」と名付けられ、DAZNロゴをイメージしたオブジェをくぐっていくと薄型の半透明スクリーンと対面。サッカー・セレッソ大阪の柿谷曜一朗選手や、ボクシングの八重樫東選手など現役スポーツ選手の等身大映像が、来場者を出迎える。

GREETING ROADにはDAZNロゴをイメージしたオブジェ
サッカー・セレッソ大阪の柿谷曜一朗選手がスクリーンの中から出迎えてくれた
スクリーンの後ろにプロジェクタ

 フロアは大きく3つに分かれており、最も広い「DAZN for docomo THEATER」には、大型LEDモニターを含む液晶ディスプレイなど計37台を用意。サッカーや野球、F1などDAZNが配信している様々なスポーツ映像を視聴でき、多彩なスポーツをザッピングしながら見るDAZNの感覚を現実空間でも味わえるとする。場内のテーブルにもタブレットが置かれ、手元の画面と壁の大画面で見る楽しみを同時に体感できる。

DAZN for docomo THEATER。シャープのAQUOS液晶テレビが多数使われていた
フロアの音響はKEFスピーカーを使用

 来場者にリラックスして楽しんでもらえるよう、タコスやブリトー、デザートなどの簡単な料理やハイボール各種、ソフトドリンクを販売。ラウンジで開催されるサッカーのライブビューイングなどを、食事と共に楽しめる。

ソファに座って楽しめる予約席も用意されていた

8K映像やVR体験、未来のスタジアムも体感「FUTURE SPORTS AREA」

 FUTURE SPORTS AREAで目立つのが、VR空間でボクシングの八重樫選手と対決できる「自由視点VR」のリング。HTC VIVEのヘッドマウントディスプレイ(HMD)をかぶり、両手に持ったコントローラで八重樫選手に向かってパンチを放ちながら仮想空間で勝負。スコアを稼いで勝敗を決する。

 なお、HMDのヘッドパッドは顔にしっかりフィットするよう作られており、メガネを利用している人は外して装着する必要がある。

「自由視点VR」でVR空間内の八重樫選手とボクシング。左の液晶ディスプレイに仮想空間内の八重樫選手が映っている
HTC VIVEのヘッドマウントディスプレイ(HMD)を使用

 HTC VIVEを用いたもう一つのVR体験エリア「VRトレーニング」では、元メジャーリーガーの川上憲伸投手の投球をバッティング体験できる。目の前の大型ディスプレイにもVR空間内の様子が映し出される。

「VRトレーニング」で元メジャーリーガー川上選手の投球をバッティング体験

 このシステムは、様々なパターンの球速や球筋、変化球のキレなどを打席の視点で体験できることから、実際にプロ野球1球団に導入され、今後国内外でも実用化を目指しているという。

VRトレーニングのVR空間内の様子を大型ディスプレイで見られる
野球選手のサイン入りグッズの展示も

 シャープのAQUOS 8Kを使った「8Kスーパーハイビジョン」では、最速370km、最大加速度10Gという過酷な「エアレース世界選手権」の様子を、高精細な8K映像で見られる。

AQUOS 8Kで「エアレース世界選手権」映像を見られる
12月にスタートする新4K/8K放送のパンフレットが配られていた

 初公開となる「スマートスタジアム」のエリアでは、特殊なガラス越しにスポーツ試合を観戦しながら、音声認識技術を使って選手情報などの映像をガラススクリーン上に呼び出し、現実空間と重ねて楽しむ次世代の観戦スタイルを提案。

ドコモの音声認識技術を体験できる「スマートスタジアム」
ソファの脇に設置されている、音声認識用マイク

 例えば「背番号30の選手のスタッツを見せて」などとマイクに向かって話しかけることで、ガラススクリーン上に任意のサッカーチームや選手の試合映像、スタッツ情報がプロジェクタから投写される。

任意のサッカーチームや選手の試合映像をガラスのスクリーン上に投写
スタッツ情報も表示

 北海道・札幌ドームでNTTやパナソニックなどが’16年に実験した「高臨場感プレミアム空間演出ソリューション」と同様の映像システムを用いているという。実際の運用ではスタジアム上階のVIP席のガラス窓などを使うことになるという。

 岩村明憲氏と川上憲伸氏の元メジャーリーガー対決を、3Dホログラムで楽しめる「dreamoc」も展示。川上選手がボールを投げ、岩村選手がバッティングする映像が連動して映される。

川上選手がボールを投げ、岩村選手がバッティングする3Dホログラム映像が連動する「dreamoc」

 2台のピラミッド型ディスプレイシステムを使っており、立体的な視覚効果付きのホログラフィック映像を3面から鑑賞可能。正面からは打席に立っている様子が横から見え、背後から見るとバッターボックスの右側に立っている様子が見える。

各選手の映像に、プロフィールなどの立体的な視覚効果が付けられている

 NTTドコモ コンシューマビジネス推進部長の芦川隆範氏は、「DAZN for docomoの魅力と、ドコモが提案するスポーツの新しい体験、楽しみ方を皆様に体感いただける場所となっている。ドコモはこれから2020年に向けて5Gネットワークを整備していく。5Gの世界ではユーザーに対して、これまでにないバーチャルとの融合、リアルな体験を実現できると確信している。2020年のビッグなスポーツの祭典を迎えるにあたり、ドコモも新しい楽しみを提案できるよう努力していく」とした。

NTTドコモ コンシューマビジネス推進部長の芦川隆範氏