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DJIのSuper35mm空撮カメラ「X7」がProRes RAWや14bit CinemaDNG対応。exFATも
2018年4月6日 17:29
DJIは、ドローン「Inspire 2」のジンバルに装着できる空撮用Super 35mmデジタルシネマカメラ「ZENMUSE X7」のファームウェアアップデートを発表。4月下旬の1回目で14bitのCinemaDNG撮影に対応、5月下旬の2回目でApple ProRes RAWとexFATファイルシステムに対応する予定。アップデートは無償だが、14bit CinemaDNGとProRes RAWは、CinemaDNGライセンスを持つユーザーが対象。
Apple ProRes RAWコーデックは、アップルのプロ向けビデオ編集ソフト「Final Cut Pro X」の最新版10.4.1で採用する新フォーマット。「ProRes RAWは、RAWのクオリティとワークフロー上の優位性、ProResのパフォーマンスの両方を実現する」(アップル)という。Inspire 2のRAWアクティべーションパッケージを持つユーザーは無償でアップデート可能。
カメラセンサーからのRAWデータを直接インポート、編集、グレーディングでき、「映像のシャドウとハイライトの調整に最大限の柔軟性を保ちながら、編集のスピードを落とす事はない」としている。RAWアクティベーションパッケージにより、ProRes RAWファイルは、Inspire 2/Zenmuse X7にネイティブで収録。ポストプロダクションはFinal Cut Pro Xにファイルを直接インポート可能で、ファイルサイズを抑えつつ画質を保って映像をアーカイブできるという。
14bitのRAW撮影モード採用により、映像のシャドウとハイライトのディテールを鮮明に保持しながら、より少ないノイズ、滑らかな色とトーンのグラデーションで14bit CinemaDNGを6K 23.976fpsで撮影可能。ピクセルごとのビット深度が増大し、画質を全体的に向上。「Zenmuse X7を撮影現場で頼りになるカメラとして、たとえ照明環境が悪い場合でも高品質な映像を撮影できる」としている。
作成したファイルを効率的に管理/処理するため、exFATファイルシステムを採用。最大32GBの大容量録画を1つのファイルに保存可能になり、後処理の段階でより小さいファイルをマージする必要がなく、ワークフローを合理化できる。exFAT採用により、macOSとWindows間の互換性も向上する。