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ドコモ、時速305kmから5G高速通信に成功。200kmで4K/120fps中継も

 NTTドコモとNEC、NTTは、28GHz帯を用いて、時速305kmで移動する自動車に搭載した5G移動局と、実験コースに設置した5G基地局との間で無線データ伝送に世界で初めて成功した。

超高速実験用自動車
超高速5G無線データ伝送実験のシステム構成

 また、時速290kmで移動する5G移動局が通信中の5G基地局間ハンドオーバーにも成功。上り伝送においては時速200kmで移動する5G移動局から4K映像の無線ライブ中継に成功した。

4Kハイフレームレート車窓映像・5G無線ライブ中継実験のシステム構成

 日本自動車研究所(JARI)のテストコースで実施。28GHz帯は、電波の減衰が大きく、電波が遠くまで届きづらく、また直進性が強い。そのため、5G基地局と5G移動局の両方に、電波の放射エリアを特定方向へ集中させるビームフォーミング機能と、移動局の動きに合わせて放射方向を制御するビーム追従機能を搭載し、高速移動時の5G伝送の高速化を実現した。

 最高300kmを超える超高速環境で安全に走行中通信実験を行なうため、カーレーシングチーム「DOCOMO TEAM DANDELION RACING」を運営するダンディライアンが協力。搭載装置類の重量やバランスなどを考慮したチューニングを施したNISSAN GT-Rベースの超高速実験用自動車を開発・使用した。

 また、高速移動する自動車からのリアルな車窓映像を5G基地局に送るため、4K/120fpsの4Kエンコードによる無線ライブ中継も実施。200kmを超える移動局から4Kハイフレームレートでの5Gライブ中継を実現した。