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ニコニコ生放送強化にソシオネクストのコーデックを導入。720p無制限へ

 ソシオネクストは、ドワンゴと共同で、「ニコニコ生放送」のサービスを強化する映像データトランスコード処理システムを開発した。6月28日よりスタート予定の「niconico」の新バージョン「(く)」のニコニコ生放送サービス強化に活用する。

M820L
ニコニコ生放送を強化

 ソシオネクストのハイブリッドコーデック製品「M820L」と、サーバーを連携させたシステムにより、ニコニコ生放送のリアルタイム映像トランスコード性能を改善。多数のユーザーによる高画質での配信と視聴が可能になる。ドワンゴがニコニコ生放送で、2018年度内に対応を予定している「HD(720p)配信の枠数を撤廃し無制限とする(プレミアム会員向け)」の実現に貢献するという。

 ニコニコ生放送は、ユーザー配信データのトランスコード処理において、従来はCPUとソフトウェアによる処理を行なうサーバー増強により対応していた。しかし、性能や消費電力の面で限界に来ていたという。そのため、両社は2015年に高品質・高効率なトランスコード処理システムの検討を開始し、技術開発を進めてきた。

 今回採用した「M820L」は、コーデック SoC「MB86M30」とマルチコアプロセッサー「SC2A11」を搭載したハイブリッドコーデックモジュール。M820Lとサーバーを連携させるシステムを構築し、従来のサーバーのみの構成と比較して2倍以上の処理能力を実現できるという。また、HEVCや4K映像への対応も可能としている。