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4.4mm対応「Mojo 2」ポタフェス登場。DUNU「DN 242/142」や進化したMeze「99Classics」も

「Mojo 2」(4.4mm端子搭載モデル)

ポータブルオーディオの試聴・体験イベント「ポタフェス 2025 冬 秋葉原」が13日開幕。会期は12月13日、14日の2日間で、会場はベルサール秋葉原 B1F・1F・2F。ここではエミライ、ミックスウェーブ、サウンドアースなどのブースをレポートする。

エミライ

注目を集めていたのは、Chord ElectronicsのポータブルDAC兼ヘッドフォンアンプ「Mojo 2」(4.4mm端子搭載モデル)。12月19日発売で、価格はオープン。市場想定価格は82,500円前後。

既存のMojo 2を進化させ、従来の3.5mm出力に加えて4線シングルエンド方式の4.4mm出力端子を搭載し、現代のトレンドに対応させた。

4線シングルエンド方式の4.4mm出力端子を搭載

さらに、3.5mmもしくは4.4mm出力の前回利用時の音量・DSP・クロスフィード設定へ自動復帰するメモリー機能も追加。複数のヘッドフォンの使い分けが便利になるなど、使い勝手も進化している。

「iDSD Valkyrie」の新色ブラック

また、iFi audioからはUSB DAC内蔵ポータブルヘッドフォンアンプ「iDSD Valkyrie(ヴァルキリー)」に、新色のブラックが登場。2026年春に発売予定。価格は未定。

K2HDテクノロジー、DSDリマスタリング、6種類のデジタル・フィルターなど、豊富な機能を盛り込んだDAC内蔵ポータブルヘッドフォンアンプ。ヘッドフォンアンプとしては、最大5,700mWの最大出力を実現。MEMSを使用したIEMもサポートし、専用のイコライザーと最適な電圧で駆動できるという。

DACを内蔵し、Bluetooth受信も可能なポータブルDACアンプ「xDSD Gryphon」にも、新色のブラックが2026年春に登場予定。価格は未定。

「プレミアムDAC、強力アンプ、ハイレゾBluetooth、英国設計の技術を手のひらサイズに凝縮した」というポータブルアンプ。バーブラウンのDACチップを搭載し、低ジッターGMTクロックも搭載。iFi独自のPureWave増幅回路を採用し、320で1,000mW、最大6.7Vという出力も実現した。

その他の出展内容は、12月10日に掲載した予告・試聴レポート記事を参照のこと。

サウンドアース

サウンドアースのブースでは、DUNUから発売された、8ドライバハイブリッド構成のイヤフォン「DN 242」や、登場したばかりの7ドライバ構成の有線イヤフォン「DN 142」に注目が集まっている。

左から「DN 142」「DN 242」

DN 242は、超低周波ムービング・コイル・ダイナミックドライバ×1、低周波ムービング・コイル・ダイナミックドライバ×1、中音域用にカスタム・バランスドアーマチュア(BA)×2、高音域用にカスタムBA×2、超高域用にカスタム・マイクロプラナーツイーター×2を搭載している。

DN 142は、低域を支える力強く安定した1基のダイナミックドライバと、中域から中高域にかけて滑らかで繊細な音の分離を実現する4基のバランスド・アーマチュアドライバを採用。さらに、2基のカスタム・マイクロプラナードライバが高域から超高域までを伸びやかに表現した。

QoAは、「Matador(マタドール)」の最終完成版を展示。8mm径のPET-PEEK複合振動板と、N52マグネットを組み合わせたダイナミックドライバを2基、ミッドレンジにカスタムBA×2基、ハイレンジにカスタムBA×2基の合計6ドライバを搭載した。広いサウンドステージが特徴となるQoAの新チューニングモデル。

なお、Matadorのアンバサダーには、声優の山口立花子さんが就任した。

Matador

Melody Wingsからは、第2弾IEM「Jupiter」が出展。チタニウムダイアフラムのダイナミックドライバを搭載し、筐体にはWoodフェイスプレートを採用。ケーブルはマイク、ボリュームコントロール付き。プラグがデフォルトでUSB-Cとなっており、スマホなどと接続できる。

Jupiter

イヤフォン側コネクタは2Pinでリケーブルが可能。ゲーム用との接続を想定し、少し長めの1.4mのケーブルが付属するのが特徴。MelodyWingsのエントリーモデルとしてリリースされる予定だが、サウンド面では「チューニングを尽くした」という。

BLUE SOUND

フラッグシップストリーマーの「NODE ICON」

ストリーマーなどを展開するBLUE SOUNDのブースでは、フラッグシップストリーマーの「NODE ICON」や、スピーカー用アンプを内蔵した「POWER NODE」などを展示。Paradigmのブックシェルフスピーカーと組み合わせ、省スペースでもオーディオが楽しめる事をアピールしている。

また、NODE ICONなど、BLUESOUNDの製品にはTHX AAAアンプによる、本格的なヘッドフォンアンプを搭載しており、ヘッドフォンリスニングでも活躍する事を紹介していた。

Paradigmのブックシェルフスピーカーと組み合わせ、省スペースでもオーディオが楽しめる事をアピール

完実電気

完実電気のブースでは、Meze Audioの人気モデル「99Classics」が、約10年を経て進化した「99Classics 2nd Gen」が2026年1月中旬に発売予定。

99Classics 2nd Gen

進化点としては、オリジナルのサウンドを活かしながら、バランスがよく、自然なサウンドへとチューニング。さらに、オリジナルの99Classicsのような表情豊かなサウンドを楽しむための、アコースティク・アブソーバーを同梱。ユーザーがこれを追加する事で、曲や使用機材の傾向に合わせて、サウンドを変化させる事ができる。

同梱のアコースティク・アブソーバーを追加し、音を変化させられる

他にも、バッフルやイヤーカップ、クッション内の体積を増やし、ハウジング上にバッフルを設けるなど、気流を大きく、能率的にコントロールできるような構造になっている。また、USB-Cアダプター、デュアルツイスト構造のOFCヘッドフォンケーブルも同梱。さらに、メイド・イン・ルーマニアへ変更される。

ヒビノ

K240 STUDIO Limited Edition

ヒビノのブースでは、AKGのスタジオヘッドフォン人気モデル「K240 STUDIO-Y3」に、スペシャルカラー・Deep Redを施した「K240 STUDIO Limited Edition」が展示されている。12月29日発売。AKGとヒビノの共同コンセプトから生まれた、日本だけの特別モデル。価格はオープンで、市場想定価格は8,900円前後。

K240は、1975年の登場以来レコーディングやミキシングの定番として活用されたヘッドフォン。クインシー・ジョーンズがプロデュースした「We Are the World」をはじめ、歴史的な作品の現場でも使用されてきた。

K240 STUDIO Limited Editionのパッケージ

ディーアンドエムホールディングス

Bowers & Wilkinsコーナーでは、「Px7 S3」や「Px8」、「Px7 S2e」などが体験できる

Bowers & Wilkinsのコーナーでは、プレミアムワイヤレスヘッドフォン「Px7 S3」や「Px8」、「Px7 S2e」との比較試聴が可能。aptX Lossless / aptX Adaptive対応のスマホや、USB-DAC機能を使った有線接続での試聴もできる。さらに、日本国内1,000台限定のMcLarenとのコラボモデル「Px8 S2 McLaren Edition」も展示している。

日本国内1,000台限定のMcLarenとのコラボモデル「Px8 S2 McLaren Edition」
歴代ヘッドフォンを振り返る展示も

デノンのコーナーには、リアルウッドシリーズの有線ヘッドフォン「AH-D9200」、「AH-D7200」、「AH-D5200」を用意。来場者が持参したDAPなどに加え、アナログレコードやハイレゾ音源での試聴も可能だ。

完全ワイヤレスの「AH-C840NCW」と「AH-C500W」も試聴可能。既報の通りこの2モデルは、アップデートによりBluetoothの最新機能、Auracastブロードキャストオーディオに対応する。

1台のデバイスから複数のデバイスへ音声信号を同時に送信できる技術で、例えば、1台の再生機器の音源を2人以上で共有したり、Auracastが導入された駅や空港、公共施設などでアナウンスを自分のイヤフォンで聞くことができる。

「AH-C500W」「AH-C840NCW」

ピクセル

HS3000 篳篥 -Hichiriki-

ピクセルのブースでは、Acoustune MASTERシリーズ最新作「HS3000 篳篥 -Hichiriki-」を国内初披露した。価格は未定で、発売時期は2026年1月下旬~2月上旬予定。

第2世代ミリンクスコンポジットべリリウムダイナミックドライバーを採用し、チャンバー素材は、ベリリュウム銅合金+希少金属コーティング。筐体はSUS、チタン、カーボン複合シェルを採用している。

HSX ONE

「HSX ONE」は、Acoustuneワイヤレスイヤフォン「HSX1001 Jin -迅-」のチャンバー交換機能を省いたモデル。その代わりとして、HSX1001 Jin -迅-よりもかなり手に届きやすい価格になる見込み。発売時期は2026年1月下旬~2月上旬予定。

H02

KOTORI AUDIOからは開発中イヤフォン「H02」が登場。ダイナミックドライバ×1基のモデルで、「ポタフェス 2025夏 秋葉原」にも展示されていたが、そこからさらに改良されたという。発売時期は未定。

「H03」は、ダイナミックドライバ×1基、BAドライバ×1基を組み合わせた上位モデルとして開発中。こちらも発売時期は未定だ。

H03