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iOS 12発表。写真アプリ強化、自分で作るMemoji、最大32人でFaceTime

 米Appleは5日(現地時間)、開発者会議「WWDC2018」においてiOSの最新バージョンとなる「iOS 12」の情報を公開した。パフォーマンスの向上、FaceTimeで最大32人のグループ会話、写真アプリ強化、通知機能の改善などを実施。今秋に提供予定で、今月下旬にパブリックベータ版を提供する予定。iPhone 5以降、iPad Air、iPad Pro、iPad第5世代、iPad第6世代、iPad mini 2以降、iPod touch第6世代が対応する。

「iOS 12」では最大32人でFaceTimeが可能に

 iOS 12では、システム全体のパフォーマンスが向上。従来よりも「カメラ」アプリは最大70%高速に起動し、キーボードは最大50%速く表示され、タイピングへの反応も改善。アプリの起動速度も最大2倍になるという。2013年に導入されたiPhone 5から対応する。AR機能の「ARKit 2」も強化。これについては別記事で紹介する。

 ビデオチャットができるFaceTime機能が強化され、最大32人まで会話ができる「グループFaceTime」に対応。メンバーが後からグループチャットに参加したり、iPhone、iPad、Macの異なる端末から参加することも可能。Apple WatchのFaceTimeオーディオから音声で参加する事もできる。

 「写真」アプリは、よりスマートな検索が可能になる。「For You」タブを使い、MemoriesとiCloud Shared Albumを組み合わせて、イベントの様子を1つにまとめて表示。それを友人と手軽に共有する事もできる。人物、場所、グループ、カテゴリ、最近の検索、といった新しい検索機能を活用し、複数の検索ワードを結合して、目的の写真を検索できる。

「写真」アプリの「For You」タブ

 Animojiも進化。ユーザーが好きなAnimojiを作れる「Memoji」機能を搭載。目や肌の色、眼鏡の有無など、用意された顔のパーツを選び、好きなキャラクターを作れる。Facetimeでのビデオ通話で使うこともできる。また、ユーザーの顔の動きを検出してAnimoji/Memojiに反映させる機能では、ウインクや舌を出す動きも検出できるようになり、表現力が増している。

用意された顔のパーツを選び、好きなキャラクターを作れる「Memoji」

 通知機能も進化。就寝時には着信を禁止すると、ディスプレイを暗くしてロック画面のすべての通知を隠すことが可能になった。通知をグループ化し、一度に複数の通知を表示したり、管理する事もできる。

就寝時には着信を禁止すると、ディスプレイを暗くしてロック画面のすべての通知を隠せる

 アクティビティレポート機能では、個々のアプリで費やされた合計時間、アプリカテゴリ間での使用状況、通知の受信数なども表示可能。iCloudのファミリーシェアリング機能を使い、ユーザーのiOSデバイスから、自分の子供のアクティビティレポートにアクセスし、就寝中など、子供のiOSデバイスを使用できる時間を制限するスケジュールも設定できる。

個々のアプリで費やされた合計時間、アプリカテゴリ間での使用状況、通知の受信数なども表示

 Siriも進化。ショートカットと呼ばれる、複数の指示を、簡単な音声コマンドでまとめて実行させる事が可能になった。例えば「鍵をなくした」と話しかける事で、登録しておいた複数のタスクを実行させる事もできる。

複数の指示を、簡単な音声コマンドでまとめて実行させるSiriショートカット