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20台以上のAVアンプを瞬時切替、シアターレンタル。「アバック新宿本店&アバック座」に行った

 オーディオ・ビジュアル機器の販売や、ホームシアターの設計施工などを手がける専門店・アバックの東京・秋葉原本店が、新宿へ移転。アバック新宿本店は6月9日にオープンした。さらに、同店舗内にはホームシアタールームをレンタルできる「新宿アバック座」も16日からオープン。その新店舗に実際に行ってみた。

アバック新宿本店

 新宿本店の住所は東京都新宿区西新宿7-5-9、ファーストリアルタワー新宿の3階だ。JR新宿駅西口(地上)からの道順は、とてもシンプル。右手にビックカメラ新宿西口店やユニクロの看板が見えるが、そちらの方向に向かってまっすぐ歩くだけ。ユニクロ 新宿西口店を右手に見つつ、坂を降りると青梅街道とクロスする交差点。渡ってさらにまっすぐ進むと、西新宿七郵便局がある。さらにまっすぐ進み、ラーメン二郎 新宿小滝橋通店が目に入ったらもうすぐ。右手側にファーストリアルタワー新宿という大きなビルが目に入る。3階の窓に赤いアバックのロゴが見えるだろう。

JR新宿駅西口(地上)から右手方向へ直進
青梅街道とクロスする交差点も直進
西新宿七郵便局が見えたらもうすぐだ
ファーストリアルタワー新宿に到着

 正面にあるビルのメインエントランスとは別に、向かって右側にアバックの専用入り口がある。エレベーターか階段で3階に上がれば、アバック新宿本店に到着だ。JR新宿駅西口からは徒歩8分程度。地下鉄都営大江戸線新宿西口駅・D5出口からは徒歩4分だ。営業時間は11時~20時。定休日は無休(年末年始除く)。

メインエントランスとは別に、向かって右側にアバックの専用入り口がある
アバック 新宿本店の菅原義純統括店長に案内していただいた

 入店すると、すぐ目に入るのはトールボーイスピーカーなどがズラッと並ぶスピーカー比較試聴コーナー。ゆったり座れる椅子も用意されている。ホームシアターと相性の良いモデルが厳選されており、ワンタッチで聴き比べ可能だ。

 入り口の右手にはホームシアターの相談コーナーも用意されている。

スピーカー比較試聴コーナー

 奥に向かう通路の壁には、20台以上のAVアンプが並び壮観だ。これらのAVアンプは試聴もできるが、その方法が凄い。聴きたいアンプをシアタールームに持ち込んで接続……する必要はなく、全AVアンプは反対側にあるメインルーム「サウンデリア」内とケーブルで接続されており、9.1chのサラウンド環境を瞬時に切り替えられるようになっている。

奥に向かう通路の壁には、20台以上のAVアンプが並ぶ
「サウンデリア」9.1chのサラウンド環境とAVアンプが接続されており、瞬時に切り替えられる

 「サウンデリア」は、明るいリビングをイメージした部屋だが、ルームINルームとなっており完全防音仕様。防音用のドアは二重構造で、窓ガラスも二重だ。室内には調音パネルなども使われている。アバックでは機器の販売だけでなく、ホームシアター専門店としてを年間約300件のシアター施工を行なっており、そのノウハウがこの部屋にも投入されている。

明るいリビングをイメージした部屋に、本格的な設備を導入した「サウンデリア」

 サウンデリアには、B&Wの「803D3B」をメインとした床置きのスピーカー7本(取材当時)に加え、天井面には12本の埋め込みスピーカーも設置。Dolby AtmosやDTS:X、Auro3Dといった最新音声フォーマットが楽しめる。現在は最大7.1.4ch(11ch)までに対応しているが、将来的には7.1.6chまでの対応を検討しているそうだ。

天井面には12本の埋め込みスピーカーも設置

 Auro3Dのコンテンツを視聴したが、密度感のあるサラウンドに全身が包まれる感覚が非常に心地良い。かなりのボリュームで再生した状態で、部屋の外に出て、二重防音ドアの1枚目を閉じると漏れていた音が激減。「中で映画が鳴っているのはわかるけど、うるさくはない」というレベルまで一気に静かになる。さらに2枚目を閉じると、ほぼ何も聞こえない。耳をすませた状態で、重低音がズドーンと鳴るシーンで、かすかに「低音が鳴っているかな?」と感じる程度だ。防音ドアや窓の効果などは、体験する機会も少ないので試聴の際はそこにも注目だ。

窓も二重になっている
二重防音ドア
防音ドアの効果を体験できる

 サウンデリアの奥には、プロジェクタの比較視聴ルーム「プロジェクタースタジオ」を用意。壁も黒く塗られた完全暗室で、スクリーンの画質をしっかりチェックできる。2つのスクリーンを横に並べ、2台のプロジェクタの画質を比較できるのも便利だ。大きなものでは140インチのスクリーンも用意。音を透過するサウンドスクリーンも試せる。背後には国内で発売されている主要ホームプロジェクタを一堂に用意。4Kプロジェクタがズラッと並ぶ姿は壮観だ。

プロジェクタの比較視聴ルーム「プロジェクタースタジオ」
2つのスクリーンを横に並べ、2台のプロジェクタの画質を比較できる。サウンドスクリーンも完備
最新の4Kプロジェクタも試せる

「新宿アバック座」も併設

 プロジェクタースタジオの向かいには、インショップ(店内店舗)形式でレンタルシアタールーム「アバック座」が併設されている。大阪の「梅田アバック座」、「横浜アバック座」、「博多アバック座」などと同様に、「映画館を貸し切る」をコンセプトに設計されたもので、本格的なシアタールームを、2時間半単位でレンタル可能。コンテンツは利用者が持ち込み、好きな映像作品が楽しめる。

レンタルシアタールーム「アバック座」

 部屋数は1つだが、同施設(5店舗目)で最大級となる150型(横幅3,320mm、高さ1,868mm)の音響透過型スクリーンと、最新の4Kプロジェクタを配置。合計15本のスピーカーで、Dolby AtmosやDTS:Xも楽しめる。最大4人で利用可能。既に展開している他のアバック座では、映画だけでなく、好きなアーティストのライブ映像をファン同士で集まって楽しむ人も多いそうだ。

 AV機器の専門店は、機器の購入を考えている人が訪れるのが一般的だが、AVファンだけでなく、より幅広い層にホームシアターの魅力を伝えるために作られたのが“アバック座”だ。「映画館を貸し切る」をコンセプトとしており、製品に触れるだけではなく、その性能をフルに引き出せる環境を作り込んでいる。その狙いについて詳しくは、「横浜アバック座」のレポート記事でも掲載している。

 AV機器の操作が苦手という人でも安心して楽しめるように、リモコンとして使えるタブレットを用意。「スクリーンシアター ON」というアイコンをタップするだけで、緞帳風のカーテンが開き、スクリーンが登場。プロジェクタやAVアンプ、プレーヤーの電源が全てONになり、さらにプレーヤーのトレーが出てくる。照明の操作なども連動しているほか、ボリューム調整もタブレットから可能なので、個々の機器の操作に詳しくなくても使える。

 ユニークなのは「ROOM OUT」ボタン。これを押すと、再生が一時停止され、部屋の照明が点く。中断してトイレに行く事などを想定したボタンで、他のアバック座で、ユーザーから寄せられた声をフィードバックして作ったという。

リモコンとして使えるタブレット。様々な機器の動作を一括して制御できるようになっている

 ユニークと言えば、スクリーンを覆う緞帳風のカーテンも“まさに映画館”で気分を盛り上げてくれる。ゆっくりと緞帳が動き、スクリーンが見えてくるとテンションが上がるはずだ。なお、受付にはお菓子やジュースも販売されている。

スクリーンを覆う緞帳風のカーテン。“まさに映画館”という空間だ
受付の脇にはお菓子やジュースの販売コーナーも

 スピーカーは7.2.4ch構成だが、背後のスピーカーはパラレル構成で倍の数を投入。サブウーファも6基をスクリーンの下に格納し、重低音を強化。サウンドスクリーンで、フロントとセンタースピーカーは背後に格納されるなど、“ミニ映画館”と言える設備だ。

サウンドスクリーンの裏には、このようにフロント、センタースピーカーを配置。下には6基のサブウーファが格納されている

 座席には全席幅広のリクライニングシートを採用。前後の座席には段差が設けられているのも映画館を連想させる。

全席幅広のリクライニングシートを採用

 前述のサウンデリアと同様、このアバック座にもホームシアターの設計施工ノウハウが活用されており、「この部屋と同じような部屋を作って欲しい」というオーダーにも対応可能だという。

 営業時間は11時~19時30分。利用料金は平日が2時間30分で7,000円(税込/4名1室)、VIP会員は6,000円(税込)。土日祝は2時間30分で8,000円(税込/4名1室)、VIP会員は7,000円(税込)。利用時間枠は11時~13時30分、14時~16時30分、17時~19時30分となっている。

6月23、24日には「ホームシアター大商談会 2018 Summer」開催

 6月23、24日には「ホームシアター大商談会 2018 Summer」が、このアバック 新宿本店で開催される。注目製品の試聴イベントと、特価セールを融合したもので、製品の実力をチェックしつつ、お得な買い物も可能だ。

 23日にはパイオニアの新ミドルクラスAVアンプ「VSX-LX503」の試聴イベントや、エントリークラス4Kプロジェクタの比較視聴イベントなど、24日にはヤマハの最新AVアンプの先行試聴イベント、デノン「AVC-X8500H」Auro3D対応記念イベントなども予定されている。