ニュース

ヤマハ、ホームシアターの“リアにもなる”無線スピーカー「MusicCast 50/20」

 ヤマハは、ホームシアターの無線リアスピーカーとして使うこともできる、ワイヤレスストリーミングスピーカー「MusicCast 50」(WX-051)と「MusicCast 20」(WX-021)を8月上旬に発売する。価格はオープンプライス。店頭予想価格は、MusicCast 50が6万円前後、MusicCast 20が3万円前後。

MusicCast 50の木目/ナチュラル

 MusicCast 50は、一体型のステレオスピーカー、MusicCast 20はモノラルスピーカー。カラーは50が木目/ナチュラル、ホワイト、ブラックの3色。20がブラックのみ。

MusicCast 20

新機能MusicCast Surround、MusicCast Stereo

 ヤマハは、対応機器同士の自由度の高いワイヤレス接続が可能な「MusicCast」を展開しており、対応するAVアンプやワイヤレススピーカーもラインナップしているが、機能が強化され、「MusicCast Surround」と「MusicCast Stereo」という新しい機能が追加。MusicCast 50/20は、その両方に対応している。

上がMusicCast Surround、下がMusicCast Stereo

 MusicCast Surroundは、MusicCastでワイヤレス接続したスピーカーを、ホームシアターのリアスピーカーやサブウーファとして使えるようにする機能。例えば、MusicCast Surround対応のAVアンプに、フロントスピーカー×2とセンタースピーカー×1を有線で接続。リアスピーカー×2を、ワイヤレス接続したステレオスピーカーのMusicCast 50から再生したり、MusicCast 20×2台から再生できる。別売のMusicCast Surround対応サブウーファも使えば、リアとサブウーファを無線接続した5.1chホームシアターが構築できる。

 なお、MusicCast Surroundで使えるワイヤレススピーカーはリアとサブウーファのみで、フロントとセンターは有線接続となる。フロント用の音を、MusicCast 50や20から再生する事はできない。AVアンプだけでなく、対応するサウンドバーと組み合わせ、ワイヤレスリア/サブウーファを使う事も可能。

 MusicCast Stereoは、2台の対応スピーカーを連携させて、片方を左チャンネル、片方を右チャンネルとし、ステレオ再生するもの。モノラルスピーカーであるMusicCast 20を2台組み合わせてステレオ再生が可能になる。この機能は、これまでのMusicCastでも可能だったが、MusicCast Surroundの追加に合わせ、「MusicCast Stereo」と改めて名付けられた形となる。

 また、ステレオ再生だけでなく、対応サブウーファと連携して、2.1chへの拡張も可能。

 このMusicCast Surround/Stereo機能は、今後のファームウェアアップデートにより対応予定。また、連携対応モデルは6月26日現在、2018年以降発売のMusicCast対応AVアンプと、MusicCast BAR 400。

拡張のイメージ

MusicCastの基本機能も向上

 MusicCast Surround/Stereoに対応する2018年の新製品では、MusicCastに対応するために搭載しているネットワークモジュールが新型のものに刷新されており、Surround/Stereo機能の追加だけでなく、MusicCastの基本機能も向上する。

 無線LANにおいて、従来は2.4GHzのみのサポートだったが、新たに5GHzも利用可能になった。NASなどに保存した音楽ファイルのネットワーク再生では、PCMが384kHz/24bitまで、DSDが11.2MHzまで新たに対応する。ただし、この対応フォーマットは、それぞれの製品によって異なり、MusicCast 50/20では、PCMのAIFF/WAV/FLACが192kHz/24bitまで、Apple Losslessは96kHz/24bitまでの対応。DSDには対応しない。

 また、MusicCastには、対応機器に外部入力されたサウンドを、ネットワークを介して他の対応機器へ配信する機能も搭載されているが、この機能も強化。遅延を100msecまで最小化している。

 Bluetoothは4.2に対応。連携できる機器の最大個数は、機器の登録が従来の10部屋から32部屋まで、リンク機能は20部屋まで可能になった。ただし、20部屋は有線LAN接続の場合で、無線の場合は10部屋となる。

 32部屋までの登録は、2015年移行発売のMusicCast対応製品全てがファームウェアのアップデートで対応可能になる。

MusicCastがAmazonのAlexaに対応

 今後の予定として、AmazonのAlexaにファームウェアアップデートで対応予定。Amazon Echoなどと、MusicCast 50/20を連携させ、声でAlexaに指示すると、ストリーミングの音楽などをMusicCast 50/20から再生できる。

 6月末~7月を目処にAlexa向けのスキルを提供。年内には、スマートホームスキルにも対応予定。

MusicCastがAmazonのAlexaに対応

MusicCast 50

 楕円形の筐体を採用したワイヤレススピーカー。1つの筐体に、ステレオスピーカーを内蔵している。スピーカーだけでなく、指定時刻にアラームを鳴らす機能も用意。タッチセンサーのボタンを3つ備えており、よく聴くソースをボタンに登録可能。スマホアプリ「MusicCast CONTROLLER」から操作しなくても、ボタンに触れるだけで登録したソースが楽しめる。

MusicCast 50のブラックモデル

 ユニットは、3cm径のツイータ×2、10cm径ウーファ×2を搭載。バスレフ筐体で、最大出力は35W×2ch。

 MusicCastを使い、192kHz/24bitまでのAIFF/WAV/FLACの再生が可能。radiko、Spotify、Deezer HiFi、インターネットラジオ受信にも対応する。さらに、BluetoothとAirPlay受信機能も用意する。BluetoothのコーデックはSBC/AACに対応。

 2.4/5GHzの無線LAN機能を内蔵。入力端子として、光デジタル、アナログRCA、アナログステレオミニ、有線LANを搭載。

 外形寸法は400×200×123mm(幅×奥行き×高さ)、重量は4.5kg。

MusicCast 50のホワイトモデル
MusicCast 50の背面

MusicCast 20

 円柱形のワイヤレススピーカーで、モノラルスピーカーとなる。アラーム機能を搭載。ユニットは、3cm径のツイータ×1、9cm径ウーファ×1で、左右にパッシブラジエータも搭載。低音再生能力を高めている。最大出力は40W(ウーファ25W+ツイータ15W)。

左右にパッシブラジエータも搭載し、低音再生能力を高めている

 MusicCastを使い、192kHz/24bitまでのWAV/FLAC/AIFFの再生が可能。radiko、Spotify、Deezer HiFi、インターネットラジオ受信にも対応する。さらに、BluetoothとAirPlay受信機能も用意する。BluetoothのコーデックはSBC/AACに対応。

 タッチセンサーのボタンも3つ備え、よく聴くソースをボタンに登録可能。2.4/5GHzの無線LAN機能を内蔵。有線LAN端子は備えているが、外部入力端子は非搭載。

 外形寸法は150×130×186mm(幅×奥行き×高さ)、重量は2.2kg。

MusicCast 20の底部