ニュース

REGA、5.5万円のレコードプレーヤー「Planar 1 Plus」。MMカートリッジ「Bias 2」

 完実電気は、英REGAの新製品として、フォノアンプ付のアナログプレーヤー「Planar 1 Plus」と、MMカートリッジ「Bias 2」を7月26日に発売する。価格は「Planar 1 Plus」が55,000円、「Bias 2」が14,000円。

フォノアンプ付のアナログプレーヤー「Planar 1 Plus」のWhiteモデル

 Regaは、1973年に英Essex州で設立。以来、40年以上に渡ってアナログプレーヤー、アーム、カートリッジ、フォノステージといったアナログ関連の製品を手がけている。“Made in England”にこだわり、キャビネット、アーム、リッツ線にいたるまでカスタムメイドにて、イングランドの自社工場にて開発・生産。ラインナップはアナログ関連製品のほか、CDプレーヤー、アンプ、スピーカー、ケーブルにまで拡がり、スピーカーユニットも開発生産。部品調達を基本的にはUK内とするなど、高品質と地産地消にこだわっている。

Planar 1 Plus

 「Planar 1 Plus」はベルトドライブ方式のアナログプレーヤー。MMカートリッジに対応する。カラーバリエーションはBlackとWhiteで、どちらにも50Hz専用、60Hz専用モデルをラインナップする。

「Planar 1 Plus」Blackモデル

 ターンテーブルシリーズの入門モデルに、フォノアンプを搭載した。欧州で人気の「Fono Mini」をベースにしたフォノアンプを、ウッドキャビネットの下に搭載。アームからダイレクトに、フォノアンプへ音楽信号が流れるようになっており、ライン信号に変換される。

 プレーヤーは、アームにカウンターウェイトをはめるだけで、すぐに使える簡単設計。アンチスケーティングを自動調節するオートバイアス機能も備え、設定の手間を省いた。

 Planar 1のために新開発されたトーンアーム「RB110」を搭載。3D CAD/CAMの技術も活用し、トーンアームの設計がさらに進化したという。アームのテーパー構造やハウジングの形状は、Regaの理想を追求。

 アームの中心であるハウジングを新規設計。アンチスケーティングの設計や、硬度と垂直方向への動きを改善したほか、オート・アンチスケーティング機能を採用。操作性が向上した。トーンアーム全体の設計も見直しており、ハウジングや、台座、ヘッドシェルへのバランス配分も向上。不要な鳴きを抑え、安定した動きを実現した。

 ベアリングの品質も改善し、360度全方向に滑らかな動作を実現。アルミ合金設計で、シリコンブレート仕上げのバランス用ウェイトを新規設計した。

 ウッドキャビネットを採用。軽く、硬く、防振に優れた構造で、独特の生産工程により、優れた免震構造を実現。メラニン材で加工し、硬度を上昇させているほか、美しい光沢仕上げも実現した。

 3mm厚のフェノール材製のプレートを、メインハブとトーンアームの間に貼り、剛性を高めた。新規設計されたフットは、口径を大きくし、異種材で構成している。

 プラッターはカスタム仕様。硬度と剛性に優れたフェノール樹脂を使い、表面はフラット。外周に質量をかける構造。センターホールは、独自加工により、摩擦が極めて少なく、精度に優れた回転を実現した。メインハブとサブ・プラッターは新規設計で、ベアリングは、サブ・プラッタからの圧力から解放され、より的確に滑らかに動くという。

 回転数33 1/3、45に対応。上位モデルと同様に、AC24Vモーターを搭載した。制御回路の見直しにより、回転ムラも低減。カートリッジはMM型をサポート。駆動時の消費電力は3.4W。外形寸法はダストカバー含めて、447×360×117mm(幅×奥行き×高さ)、重量は4.35kg。

MMカートリッジ「Bias 2」

 熟練工によるハンドメイドで、コイルの巻き方を徹底的に研究・改善。MM型であっても、あえて一体成型とした。原料に、車載や業務用照明機材で採されているPocan材を採用。熱に強く、剛性に優れ、欠けにも強いポリプロピレン系の原料で、アルミニウムよりも高い剛性を持つ。

MMカートリッジ「Bias 2」

 一体成型により、通常のMMカートリッジであれば、5~6箇所はある接合部が無くなったため、Pocan材の剛性と組み合わせて内部損失が限りなく少なくなり、「音楽信号の持つエネルギー感のロス、特に高域のロスが最小限になっている」という。

 MMカートリッジは、通常、針先を着脱式とするため、マグネットとポールピースの間を0.7mmとするが、「Bias 2」は一体成型のため、最大0.25mmまで詰められている。

 コイルは、L/R 独立設計となっているほか、オリジナルモデル「Bias」より、コイルのワイヤリング技術を改良し、ワイヤーの全体の長さが33%以上短くなった。音楽信号のロスが少なくなり、楽器の細やかな表現が向上。「さらに音場の広がりとアナログならでは、低域の音圧や歪が改善されている」という。

 出力は6.8mV~7.2mV、針圧は1.75g。カートリッジ自重は4.5g、高さ13mm。