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エレキットの300B真空管アンプキット再販。低ノイズ電源の「8600R」

 イーケイジャパンは、電子工作キット「エレキット」より、ヘッドフォン駆動も可能な「300Bシングル真空管アンプキット TU-8600R」を9月中旬より数量限定で発売する。価格は108,000円。真空管は付属せず、ユーザーが別途用意する。

TU-8600に真空管を装着したところ

 300Bを使った真空管アンプキットで、’17年に発売した「300Bシングル真空管アンプキット TU-8600」のマイナーチェンジモデル。TU-8600はすぐに完売し、国内外から多くの再販要望があったという。今回、基板上の部品配置などをわずかに変更した「TU-8600R」として発売する。既に300Bを所有しているマニア向けとしており、真空管は付属しない。また、組み立てにはハンダ付けが必要。

パーツ一覧

 使用する真空管は300B×2本、12AX7×1本、 12AU7×2本。定格出力は9.2W×2ch(THD 10%)。周波数特性は7Hz~40kHz(-3dB)。出力インピーダンスは4~6.3Ωと8~16Ωで、背面スイッチで切り替えられる。

 入力はアナログライン×1で、スピーカー出力はバナナプラグ対応の金メッキネジ式ターミナル×1。前面に6.3mmヘッドフォン端子を備え、接続するヘッドフォンの感度に合わせて4段階の音量設定が可能。パイロットランプの色は基板上のショートプラグの差し替えで変更できる。

背面

 安定した音質重視のフィードバック回路を搭載。プレート電流を検出してグリッドの負電圧を自動調整する「新アクティブオートバイアス」方式も採用し、 自己バイアス方式と固定バイアス方式の利点を生かすことで、音質向上を実現する。また、300Bを強力にドライブする電圧増幅段や、300Bへの負荷を抑える設計も採用。ユーザーによるカップリングコンデンサの交換にも対応する。

 電源トランスに高効率、 低漏れ磁束のRコアトランスを採用し、 整流用のダイオードに回復時間が短いショットキーバリアダイオード、 ファストリカバリーダイオードを採用してノイズを抑えるなど、電源回路を強化。3つのトランス巻線を独立させ、 各電源をクリーン化。これにより残留ノイズレベルは、同社「TU-8300(R)」の1/10以下を実現した。

 消費電力は90W。外形寸法は385×325×217mm(幅×奥行き×高さ)で、重量は約12.8kg。真空管を保護するボンネットが付属する。