ニュース
パナソニック、4KテレビなどHDR10+対応本格化。家電常時ネット接続でVodafoneと協力
2018年8月30日 07:47
パナソニックは、「IFA 2018」のプレスカンファレンスを開催。この中で、Ultra HD Blu-rayプレーヤー「DP-UB9000」や、テクニクス(Technics)ブランドの3.1chスピーカー「SC-C50」などの新モデルを披露。また、4KテレビのFZ/FXシリーズがHDR10+認証を取得したことなども発表した。
HDR10+対応UHD BDプレーヤーとテレビ。Prime Videoもサポート
執行役員 アプライアンス社 副社長 技術担当兼技術本部長の小川理子氏は、UHD BDプレーヤーのフラッグシップモデル「DP-UB9000」などの製品を発表。同社とSamsung、20世紀フォックスが共同で推進する映像規格「HDR10+」に対応するのが特徴で、映像フレームごとのメタデータを活用した「ダイナミックトーンマッピング」を搭載し、シーン間の輝度、彩度、コントラストを最適に表示できる。製品の詳細は別記事で掲載している。
テレビは、有機ELのFZ950シリーズはやFZ800シリーズのほか、液晶のFX780/740/700の各シリーズがHDR10+に対応したことを発表。同社テレビのほとんどが対応することが既に発表されていたが、具体的なシリーズ名も明かされた。なお、2018年モデルである「FX600」なども、ファームウェアアップデートによりHDR10+に対応する。
さらに、HDR10+対応コンテンツの拡充も発表。FOXに加え、Amazon Prime Videoも'17年12月からHDR10+に対応する最初のストリーミングサービスとなった。また、対応を予告しているワーナー・ブラザースは、'18年内に4KのHDR10+タイトルをリリース予定。より多くの映画製作者の意図に沿った画質の映像が、家庭でも楽しめるようになるという。
Technicsブランドの3.1chスピーカー「OTTAVA f SC-C50」は、無線LANやBluetoothを搭載した3.1chスピーカー。iPhoneなどからの簡単な操作により、置いた場所に合わせたサウンドに自動調整する「Space Tune」を装備する。
Chromecast機能を内蔵し、対応する音楽配信サービスなどをSC-C50で再生可能。Spotify ConnectやGoogle Play Music、TuneIn、Deezerなどをサポートする。音楽サービスやネットラジオをプリセット登録でき、すぐに呼び出せるのも特徴。
SC-C50自体はスマートスピーカーではないが、Googleアシスタントとの連携も可能。同社のSC-GA10など手持ちのスマートスピーカーに話しかけて、同じネットワーク内のSC-C50を操作できる。Bluetoothスピーカーとしても利用できる。
家電の常時ネット接続でVodafoneと協力
省電力広域無線通信技術(LPWA)の1つである「NB-IoT」を活用したIoT家電の実用化に向けて、通信会社のVodafoneとの協力で検証を実施。2018年秋をめどに実証実験を行なう。
簡単で快適なネット常時接続を実現するために、低消費電力で広域をカバーし、長寿命も特徴とするNB-IoTに着目し、対応の家電機器を利用すると、家庭にインターネット回線が無くても、電源を入れるだけでクラウドにつながり、対応サービスが利用できるようになる。
Vodafoneとの検証では、遠隔操作や機器管理などのネットワーク機能を視野に、まずはエアコンをターゲットとして実施。検証を通じて、NB-IoT通信対応IoT家電の技術とビジネスモデルが確率できれば、将来的に多様な機器での検証を検討するという。
なお、日本でも大手通信会社とともに、LPWAを活用した常時接続IoT家電の実証実験を今秋より開始予定としている。
スマートシティ関連では、日本の綱島や藤沢のスマートタウンのほか、ベルリンやゾーリンゲンなどドイツの都市での取り組みをPanasonic EuropeのLaurent Abadie社長兼CEOが紹介した。
