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ソニー、NCも音質も高めたヘッドフォン「WH-1000XM3」、泳げる左右分離イヤフォン

 ソニーは30日、ドイツで現地時間の8月31日から開幕する「IFA 2018」に先駆けてプレスカンファレンスを開催。ヘッドフォン関連の新製品を発表。ノイズキャンセル機能付きBluetoothヘッドフォン「WH-1000XM3」や、水中でも使える左右分離型イヤフォン「WF-SP900」、香港のイベントで発表したSignature Seriesのイヤフォン「IER-Z1R」、ハイレゾオーディオプレーヤー「DMP-Z1」、ハイクラスヘッドフォン「MDR-Z7M2」なども改めてアピールしている。

ノイズキャンセル機能付きBluetoothヘッドフォン「WH-1000XM3」

ノイズキャンセル機能付きBluetoothヘッドフォン「WH-1000XM3」

 ノイズキャンセル(NC)機能搭載のBluetoothヘッドフォン「WH-1000XM3」は、欧州で9月以降順次発売予定。価格は380ユーロ。日本での発売日や価格は未定。

 新開発の「高音質ノイズキャンセリングプロセッサー QN1」を搭載。業界最高クラスのNC性能をさらに向上させ、飛行機などの低域のノイズや、人の声や雑踏の音などの中高域ノイズも大幅に低減したという。

 さらに、QN1では32bitのオーディオ信号処理を実施。ポータブルオーディオ向けとしては最高クラスのSN比や、低歪率を兼ね備えたDAC回路、ヘッドフォンアンプなども内包。クリアな音楽再生ができるという。ハイレゾ以外の音楽を再生する際も、ハイレゾ相当までアップコンバートして再生する「DSEE HX」機能を引き続き搭載する。

 重量は約20g軽量化。イヤーパッドは低反発ウレタンを使った新しいものに変更している。

 スマホ向けアプリ「Sony|Headphones Connect」と連携。外音の取り込みレベルの変更や、ユーザーの行動に合わせてNC機能などを自動で切り替える「アダプティブサウンドコントロール」、好みの音場や音質にカスタマイズする機能なども操作できる。

水中でも使える左右分離型イヤフォン「WF-SP900」

 防水、防塵性能を備えた左右分離型イヤフォン「WF-SP900」は、11月以降に欧州で発売予定。価格は280ユーロ。日本での発売日や価格は未定。

水中でも使える左右分離型イヤフォン「WF-SP900」

 Bluetoothでスマホと連携してワイヤレス再生できるほか、本体に4GBのストレージメモリを搭載。イヤフォン本体だけでも音楽再生できる。

 防水機能を備え、プールや海で泳ぐ時も利用可能。外れにくくするためのアークサポーターも付属する。

 Bluetooth接続時の再生時間は、本体のみで3時間。収納ケースに入れるての充電も可能。合計約12時間の再生ができる。本体メモリからの再生は、本体のみで約6時間、ケース充電も併用すると21時間。

ハイクラスヘッドフォン「MDR-Z7M2」

 有線接続のハイクラスヘッドフォン「MDR-Z7M2」は、9月以降順次欧州で発売予定。価格は800ユーロ。日本での発売日や価格は未定。

ハイクラスヘッドフォン「MDR-Z7M2」

 4Hz~100kHzまでの再生が可能な、70mm径のHDドライバーユニットを搭載。アルミニウムコートのLCP(液晶ポリマー)振動板を採用。ドライバの前面には、Z1Rでも使われた「フィボナッチパターングリル」を使い、空気の伝搬を阻害せず、ハイレゾ音源の再生ができるという。

 頭の凹凸にフィットするように立体縫製し、厚みのある低反発ウレタンフォームを使用した、エルゴノミック立体縫製イヤーパッドを使用している。

Signature Series

 8月10日から香港で開催された「High-end AV Show」にて公開された、Signature Seriesの新製品もIFAでアピール。イヤフォンの「IER-Z1R」は11月以降に欧州で順次発売し、価格は2,200ユーロ。ハイレゾオーディオプレーヤー「DMP-Z1」は12月以降に英国、フランス、ドイツで順次発売。価格は8,500ユーロ。日本での発売時期や価格は未定。

Signature Series

 イヤフォンの「IER-Z1R」は、5mmのダイナミックドライバ、12mmのダイナミックドライバ、さらにバランスドアーマチュアユニットを搭載。3つのソニー製ドライバを採用している。

イヤフォンの「IER-Z1R」

 各ドライバから出力した音波を、最適な位相で組み合わせる「リファインド・フェーズ・ストラクチャー」を開発。クリアな分離感を実現した。

 筐体は高い硬度と耐食性を持つジルコニウム合金。フェイスプレートには、高級腕時計で使われるペルラージュ加工を施している。

超弩級プレーヤー「DMP-Z1」

 超弩級プレーヤー「DMP-Z1」は、バッテリ駆動で動作するオーディオプレーヤーながら、「据え置き機クラスのサウンドを実現した」という超弩級モデル。

 音質、特性、品位を追求した高音質ボリュームを採用。重厚な真鍮銅メッキを施した後、金メッキを行なう事で、透明感、艶のあるボーカル、低域の重厚感を実現したという。

 高品位なヘッドフォンアンプICを採用し、最大1,500mW(16Ω/バランス出力/ハイゲイン)の高出力を実現。左右チャンネルの分離を良くするため、高性能なDACを採用している。

 液晶ディスプレイを備え、音楽ファイル再生も可能。アナログレコード特有の音響現象を、DSP技術で再現する「バイナルプロセッサー」も搭載。DSEE HXや、DSDリマスタリングエンジンも搭載する。

 5つのバッテリーセルを使い、デジタル回路、アナログ回路の各部に安定したクリーンな電源供給を実現する独立電源システムを採用。高剛性と軽量化を両立した、H型アルミシャーシも使っている。

ライブステージ向けモニターイヤフォン

 「High-end AV Show」で公開された、ステージモニター向けイヤフォン2モデルをIFAでも発表。ただし、欧州での取扱予定は無いという。日本での発売時期や価格は未定。

5ドライバ搭載の「IER-M9」

 5ドライバ搭載の「IER-M9」と、4ドライバの「IER-M7」をラインナップ。独自設計のバランスドアーマチュア(BA)ユニットを使い、ステージモニタとして求められる音色の明瞭さ、アタック感、ボーカルの息遣い、細かなニュアンスやグルーブなどを高いレベルで再現できるという。

 ハウジングからの外音侵入を抑えるノイズブロック構造を採用。耳の形に沿うようカーブした、プリフォームドイヤーハンガーをケーブルに使っている。

 IER-M9のみ、ハウジングに高剛性のマグネシウム合金を使い、高い耐久性を実現している。