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パイオニアに香港投資ファンドが最大600億円出資へ

パイオニアは12日、投資ファンドのベアリング・プライベート・エクイティ・アジア(BPEA)傘下のKamerig B.V.と、スポンサー支援に関する基本合意書を締結したと発表した。ファンド側は総額最大600億円を出資する意向で、パイオニアは足下の資金繰り改善や、今後の成長投資に充てる。

パイオニアはこれまで、経営改善計画やOEM事業の抜本的な見直し施策の検討を進めてきたが、新たにスポンサーからの資金提供を含む支援を受けることを決定。同社では、「スポンサーからの資金提供などにより、資金繰りやキャッシュフローの正常化、既存借入金の返済、今後の成長投資のための資金確保を実現し、事業・財務面での課題の早期かつ抜本的な解決を図ることが、安定的な事業継続にとって最善」と判断。

パイオニアが総額最大500億〜600億円を目処に、第三者割当により普通株または議決権を持つ優先株式を発行し、Kamerig B.V.がこれを引き受ける。10月末までに正式契約を結び、払込み期日は12月末まで。これに先立ち、9月18日に250億円の融資を受けることで合意している。

Kamerig B.V.は、BPEAが投資上のアドバイスを提供するファンドの子会社。BPEAは香港やシンガポール、東京、北京、ロンドンなどの拠点から関連ファンドによる投資を支援しており、現在投資している企業は40社以上にのぼる。

出資後もファンド側は、パイオニアの自主的な経営を尊重しつつ、既存事業の維持・継続や新規事業の開始のために必要な第三者との提携をサポートすることなどを基本方針としている。