ニュース
パイオニアの株主変更完了。スマートコックピットディスプレイなどのCarUXの一員に
2025年12月1日 16:39
パイオニアは1日、株主移行が完了し、スマートコックピット統合ソリューションのティア1サプライヤーで、Innolux Corporationの子会社であるCarUX Holding Limitedの一員となったと発表した。
CarUXはシンガポールに本社を置き、アジア全域に事業拠点と製造拠点を展開し、欧州とアジアに4つの研究開発センターを持つ。車室内体験を向上させるスマートコックピットディスプレイおよび統合ソリューションの設計、開発、製造を専門としている。
株主変更により、パイオニアの車載オーディオシステム、マルチメディアソリューション、ヒューマンマシンインターフェースソフトウェア開発における技術知見と、CarUXのスマートコックピット統合ソリューションの強みが融合。「CarUXグループのコアコンピテンス、製品競争力、グローバルサプライチェーンにおける影響力をさらに強化していく」という。
両社の研究開発力と製造拠点を組み合わせることで、CarUXグループはグローバル自動車メーカーや消費者の多様化するニーズに応えるため、迅速かつ地域に密着したサポートを提供。「スマートモビリティ業界における継続的な革新と成長を推進していく」とのこと。
買収完了後、以下の3つの主要領域でシナジーの創出を実現していく。
- 顧客基盤の多様化
パイオニアが築いてきた、日本をはじめとするグローバルな顧客基盤を活かし、CarUXグループは欧米地域以外の自動車市場でのプレゼンスを拡大。特に、日本の自動車メーカーサプライチェーンへの参入や、これまで接点を持ちにくかったパートナーとの協業販売機会の獲得を目指す - 製品ポートフォリオの拡充
パイオニアのオーディオ、マルチメディアシステム、HMIソフトウェアにおける知見と、CarUXの高度なスマートコックピットディスプレイおよび製品へのインテグレーション技術を組み合わせることで、製品ポートフォリオを拡大。ディスプレイ、サウンド、ヒューマンマシンインタラクションをシームレスに統合した包括的なソリューションを提供する - グローバルな製造基盤
パイオニアは日本、タイ、ベトナムをはじめとするアジア全域、ならびに米州・欧州に研究開発・製造ネットワークを構築している。これらのリソースをCarUXのアジア・欧州における既存の事業基盤を組み合わせることで、CarUXグループは多地域にわたる供給体制をさらに強化。グローバルな生産の強靭性を高め、世界中の顧客に対して迅速かつ地域に密着したサポートを提供する