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キヤノン、動体を歪みなく撮れるグローバルシャッターCMOS。低電力でドローンにも

キヤノンは、全画素を同時に露光するグローバルシャッター方式で、高速で動く被写体を歪みなく撮れる「500万画素グローバルシャッター CMOSセンサー」を10月1日より発売する。ドローンに搭載する空撮用カメラや、工場でベルトコンベア上の部品を検査するカメラなど、産業用途のニーズに対応する。

グローバルシャッター機能を搭載した「500万画素グローバルシャッター CMOSセンサー」

2/3型で、有効画素数は2,592×2,056ドット。グローバルシャッター方式による全画素読み出しでフレームレート最大120fpsを実現。画素行ごとに順次露光するローリングシャッター方式と異なり、高速な被写体を撮像する際も、ゆがみのない正確な撮像を可能にするという。

独自の回路技術により、高フレームレートと低消費電力を両立。これにより、ドローン撮影などバッテリー駆動時でも消費電力を抑えて長時間使用できるとする。また、放熱のためにカメラ筐体の体積を大きくする必要がないため、カメラの小型化も可能。独自の技術により、画素サイズ一辺3.4μmと微細ながら、高感度化とノイズ低減も実現した。

産業用途向けに、最大8つの任意の領域を選択し、読み出す情報量を減らしてフレームレートを上げる「ROI(Region of Interest)」や、外部からの信号で露光タイミングを制御する「外部トリガー露光制御」、センサーの信号読み出し向きを切り替える「水平・垂直反転」の各機能を備える。

センサーのパッケージは180pin PGA。カラーの「3U5MGXSCAA」と、モノクロの「3U5MGXSMAA」の2種類を用意する。