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キヤノン、有機EL/8Kパネル検査に対応する1.2億画素CMOS

 キヤノンは、約1億2,000万画素(13,272×9,176ピクセル)のモノクロ対応CMOSセンサ「120MXSM」を7月下旬より発売する。大きさはAPS-Hサイズ(約29.2×20.2mm)。高精細化が進む薄型ディスプレイパネルの検査を行なうパネルメーカーや、検査用カメラメーカーのニーズに応え、出荷時の検査基準をさらに高めて量産・発売する。

120MXSM

 同社の1.2億画素CMOSセンサーは2010年に開発して以来、顧客ニーズに応じた改良を行ない、複数の検査用カメラメーカーなどに採用されている。フルHD(1,920×1,080ドット)の約60倍にあたる解像度を実現し、並列信号処理技術によって11.3Gbpsの伝送速度で最高約9.4コマ/秒で出力する高速読み出しが可能。画像をトリミングしたり電子ズームしても高精細で鮮明な画像が得られ、高精細画像の連続撮影や動体撮影にも対応する。

 今回、高精細パネル検査に適用できる品質基準を満たすセンサーを抽出する出荷検査アルゴリズムを新開発。センサーの画素の点欠陥や画素に隣接した傷、非常に狭い範囲の画素群を覆うような傷など、多様な欠陥を高水準で見つけ出せるという。今後、大型有機ELパネルや8Kパネルなど、次世代の超高精細パネル検査での活用が見込まれるという。

 カラー対応の1.2億画素CMOSセンサー「120MXSC」もラインナップ。検査用途以外に、映像制作やデジタルアーカイブ、特殊監視などの用途で活用できるとする。