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違いは声を拾う"マイク技術"。Bose初のスマートスピーカーを体験

ボーズは24日、音声アシスタント機能に対応した同社初のスマートスピーカー「Home Speaker 500」と、サウンドバー「Soundbar 700/500」の体験会を開催した。新モデル群はいずれも8月に発表済みで、10月11日よりオンラインストアや販売店で、すでに発売を開始している。価格はHome Speaker 500が47,000円、Soundbar 700は96,000円、500は66,000円。

Home Speaker 500のトリプルブラック(写真左)とラックスシルバー(写真右)
写真下からSoundbar 500(ボーズブラック)、Soundbar700(アークティックホワイト/ボーズブラック)

スマートスピーカー「Home Speaker 500」

「Home Speaker 500」は、Alexa機能を搭載したスマートスピーカー。Wi-Fi経由でAmazon MusicやSpotifyなどの音楽配信サービス、そしてBluetooth接続でスマホ内の楽曲再生などに対応する。Bluetoothプロファイルは、A2DP/AVRCP。

内部には2基のカスタムドライバーを背中合わせに配置。反射を利用し、豊かな音場の広がりを実現している。前面には小型液晶ディスプレイを搭載し、アルバムアートワークや時刻などの情報を表示。天面のタッチコントロール部は再生・一時停止・スキップに加え、お気に入りのプレイリストにワンタッチでアクセスできる6つのプリセット登録を用意する。コントロールアプリ「Bose Music」でも本体操作ができる。

内部のカスタムドライバー
音楽再生中は、液晶画面にアルバムアートワークを表示

楕円柱型のボディはキズや腐食に強いアルマイト加工で、繫ぎ目の無いアルミボディ。カラーはボーズブラックとアークティックホワイトの2色展開。背面にはAUX(3.5mmステレオミニ)入力を搭載する。内蔵バッテリは非搭載。外形寸法は170×110×204mm(幅×奥行き×高さ)で、重量は2.1kg。

AUX入力を背面に搭載。電源ケーブルはL字の眼鏡タイプ。

サウンドバー「Soundbar 700/500」

「Soundbar 700」と「Soundbar 500」は、Alexa機能を搭載したサウンドバー。ワイヤレス機能や独自の音場補正ADAPTiQなどの基本機能は、両機種共通。

大きな違いはマルチチャンネルの再現。下位機の500は左右側面部に設けたスピーカーユニットでサラウンド感を作るが、上位機の700は前面のPhaseGuideユニットでサラウンド感を作っている(700の側面にスピーカーユニットは無い)。なおPhaseGuideは指向性の高いビーム上の音を放出し、壁などに反射させてもの。

Soundbar 700のユニット構成
700のPhaseGuideユニットは左右に配置

ARC/e-ARC対応のHDMI出力端子と光デジタル音声入力をそれぞれ1系統搭載。HDMIはテレビとの接続を基本としており、テレビ経由で音声信号を受け取る。ドルビーデジタル、AAC、リニアPCMに対応し、700のみDTSもサポートする。Bose Musicアプリを使えば、ダイアログモード(セリフ強調)のON/OFF、低音、高音、センターチャンネルの音量調整ができる。

Bose Musicアプリ画面。ダイアログモードのON/OFFなどの調整が可能

700と500には、それぞれ低音が強化できるサブウーファー「BASS MODULE 700/500」(75,000円/47,000円)を用意する。サブウーファーと本機は有線で接続。別売のリアスピーカー「SURROUND SPEAKERS」(35,000円)と組み合わせることで、より迫力あるサラウンドが楽しめる。リアスピーカーは本体と無線接続できる。

オプションのサブウーファー「BASS MODULE 700」(写真左)と「BASS MODULE 500」(写真右)

カラーは、ボーズブラックとアークティックホワイトの2色で、500はボーズブラック1色のみ。外形寸法/重量は、700が98×10.8×5.7mm(幅×奥行き×高さ)/4.8kg。500が80×10.2×4.4mm(同)/3.2kg。

700の背面。一番左が電源で、その右にIRやサブウーファー、ADAPTiQ端子がある、一番右がHDMI出力。やや斜め方向に差し込む
500の背面
写真左が700付属の電波式リモコン。操作対象によりリモコンの自照場所が切り替わる。写真右が500付属の赤外線式リモコン。500ユーザーが、電波式リモコンを使うこともできる(その場合は電波式リモコンをオプション購入)

高精度な音声ピックアップが"ボーズスマート"の強み

新モデル群の共通機能であり、新たに搭載されたのが"音声アシスタント"。Amazon Alexaを搭載し、音声による本体操作はもちろん、天気予報やニュースなどの情報取得ができる。

今回の新製品を紹介するにあたり担当者は「音声アシスタントを搭載した製品は、真新しいものでは無くなった。サウンド品質はもちろんだが、ボーズ独自のマイク技術を採用した高精度な音声ピックアップが我々の強みと考える。ボーズのマイクはあらゆるシーンでもユーザーのリクエストを認識でき、快適な音声アシスタントが可能だ」と説明。

同社は様々なプロフェッショナルの現場で培った高い集音・消音技術を持ち、新モデル群に搭載されているマイク技術にも、長年にわたる研究で得た知見が活かされていると話す。

具体的な効用としては、方向を問わず音声が拾いやすいことや、大きな音量で音楽や映画を再生中でもユーザーの声を拾うことが可能だという。「音を拾うマイクと音を出すスピーカーが近接する状況で、ユーザーの声を認識するための集音・消音には高い技術が必要。新モデルにはマイク8つの独自アレイが搭載されており、静かな環境でも、騒音の多い環境でも、音楽を大音量で聴いているときでも遠近両方の音声が認識できる。室内のどこからでも、音楽や周囲の人の会話が重なっていても、ボーズのマイクはユーザーの音声リクエストを認識する」という。

新製品3モデルのサウンドを試聴することができた。

Home Speaker 500は、一音一音がこもらずクリアで、部屋中に広がる音場が魅力。パワーは十分で、音量を多少上げ気味でも音が歪まない。ボディはやや大ぶりなものの、リビングや寝室など場所を問わず活躍してくれそうだ。

Soundbarでは、映画の1シーンとスポーツ番組を試聴。セリフも聞き取りやすく、ワイドなサウンドも実感できる。上位モデルはサラウンド感がさらに分かりやすく、映画の効果音やライブ音源の歓声など、マルチチャンネル再生ならではの醍醐味が、スピーカー1つで手軽に味わえる。オプションのサブウーファーやリアスピーカーを組み合わせれば、より臨場感のあるサラウンドが楽しめるだろう。

最後に、ボリュームをかなり上げた状態で、Alexaに呼びかけるデモも行なわれたが、確かに担当の声を拾い、音声でのリクエストに反応することができていた、

なお、今回の新モデルは、'19年初頭にApple AirPlay2対応を予定。加えて新たな音声アシスタント機能にもアップデートで対応するという。

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