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ソニー、'18年第2四半期決算は増収増益。ゲームは前年比359億円の大幅増益

ソニーは30日、2018年度第2四半期(2018年7月1日~9月30日)の連結業績を発表した。売上高は、前年同期比6%増の2兆1,828億円。営業利益は同17%増の2,395億円。税引前利益は同24%増の2,464億円。純利益は同32%増の1,730億円と、増収増益となった。売上高についてはゲームや金融分野での大幅増収が寄与、営業利益はゲーム、映画分野の好調によるもの。

2018年度第2四半期(2018年4月1日~9月30日)の連結業績

テレビを含むホームエンタテインメント&サウンド(HE&S)分野の売上高は、前年同期比9%、260億円の減収となる2,749億円。規模を追わない収益性重視の経営によるテレビの数量減が響いた。営業利益は前年同期比1億円の増益となる、245億円。高付加価値モデルへのシフトによる製品ミックスの改善があったが、為替の悪影響がマイナス60億円影響した。同期のテレビ販売台数は280万台。通期見通しは1,150万台。HE&Sの通期売上高、営業利益の見通しは7月時点から変更はない。

ホームエンタテインメント&サウンド(HE&S)分野

ゲーム&ネットワークサービス(G&NS)分野は、前年同期比27%増の5,501億円。営業利益は、前年同期の548億円に対し、今期は906億円と、359億円の大幅増益。これらは主に、ゲームソフトの増収によるもの。

ゲーム&ネットワークサービス(G&NS)分野

PlayStation 4の販売台数は今期390万台、通期予想は7月時点の1,700万台から1,750万台へと50万台上方修正。売上高の見通しも1,700億円上方修正し、2兆3,500億円に。営業利益も600億円上方修正の3,100億円とした。PS Plusの増収、直近の好調なビジネス状況を踏まえた、PS4ハードウェアのプロモーションなどのコスト削減を見込んでいる。

デジタルカメラなどイメージング・プロダクツ&ソリューション(IP&S)分野は、売上高が、前年同期比5%増の1,567億円。静止画・動画カメラにおける高付加価値モデルへのシフトによる製品ミックスの改善によるもの。営業利益は、前年同期比29億円増の218億円。

スマートフォンなどのモバイル・コミュニケーション(MC)分野は、売上高が前年同期32%減、542億円のマイナスとなる1,178億円。欧州・中南米・中近東を中心としたスマートフォンの販売台数の減少が響いた。営業利益も前年同期25億円の赤字から、298億円の赤字へと、損失が大幅に拡大。長期性資産の減損損失の計上、マイナス162億円が含まれている。通期の見通しも売上高5,100億円、営業利益マイナス950億円と下方修正している。

映画分野の売上高は、前年同期比1%減収、2,409億円。前年同期には「スパイダーマン:ホームカミング」が好調だったことによる全世界での劇場興行収入の減少、一方で前年度の作品「ジュマンジ/ウェルカム・トゥ・ジャングル」や「ピーターラビット」など、テレビ向けライセンス収入は増加した。

営業利益は、前年同期比158億円増の235億円。会計基準の変更の影響がプラス83億円あるほか、映画製作におけるテレビ向けライセンス収入の増加、映画製作における広告宣伝費の減少などが影響。一方、劇場興行収入は減少した。

音楽分野の売上高は、前年同期比1%減の2,039億円。会計基準の変更の影響、パッケージ販売及びデジタル・ダウンロード販売の減少がマイナスとなったが、ストリーミング配信売上は増加した。

金融分野は、金融ビジネス収入が前年同期比27%増、742億円のプラスとなる3,535億円を実現。ソニー生命での大幅増収、特別勘定における運用益の増加、保有契約高の拡大にともなう保険料収入の増加などが好影響となった。

2018年度の通期業績見通しも10月予想から上方修正。売上高は1,000億円プラスで、前年比1.2%増の8兆7,000億円。営業利益は2,000億円増の8,700億円、税引前利益も2,150億円増の9,750億円、純利益は2,050億円増の7,050億円とした。

2018年度の通期業績見通し