ニュース

「はやぶさ2」着地の瞬間がYouTube初公開。着陸地点は「たまてばこ」

小惑星リュウグウへの最初のタッチダウン(2月22日朝)に成功した探査機「はやぶさ2」。宇宙航空研究開発機構(JAXA)は3月5日、はやぶさ2のタッチダウンに成功した瞬間の映像をYouTubeで公開。また、着地地点のニックネームは、星の名前にちなみ「たまてばこ」(Tamatebako)と命名した。

YouTubeで初公開された、「はやぶさ2」のリュウグウ着地映像
(C)JAXA

YouTubeで公開された映像(1分55秒)には、はやぶさ2下部のサンプラホーンがリュウグウの地表に接地すると同時に、プロジェクタイル(弾丸)が発射されて砂礫が吹き飛ぶ様子などが鮮明に捉えられている。

「はやぶさ2」搭載小型モニタカメラ撮影映像 / Images from CAM-H

映像は、はやぶさ2に搭載している小型カメラ「CAM-H」で着地前から着地後まで約5分40秒の間に撮影された、233枚の画像をつなぎ合わせて、実際の時間の5倍速に早回ししたもの。

また、着地地点には「たまてばこ」という愛称が付けられた。国際天文学連合に登録する正式名称ではないが、リュウグウから試料(サンプル=リュウグウのお宝)を採取した地点であることや、小惑星のネーミングの由来である浦島太郎物語にちなむことなどが理由だという。

着地後、リュウグウ上空に飛びたつはやぶさ2
(C)JAXA

撮影に使われた小型カメラ「CAM-H」は、はやぶさ2プロジェクトのためにJAXAに寄せられた寄付金で制作され、探査機下部のサンプラホーンが見える場所に搭載されている。なお、はやぶさ2は政府の平成24年度宇宙関係予算の削減に伴い、計画存続が危ぶまれたという経緯がある。

映像を撮影したはやぶさ2の「CAM-H」の概要
(C)JAXA

はやぶさ2は4月以降、探査機に積まれた衝突装置を使ってリュウグウ地表に人工クレーターを形成し、地下物質を採取する2回目のタッチダウンに臨む予定。

はやぶさ2に搭載されている衝突装置を用いて人工クレーターを作り、地下物質の採取に挑む
イラスト:池下章裕氏