ニュース

CROSSZONE、頭外定位ヘッドフォン第2弾「CZ-10」。小型&低価格化で9万円

トライオードは、CROSSZONE(クロスゾーン)の頭外定位ヘッドフォン第2弾「CZ-10」を4月1日に発売する。価格は9万円。アコースティック技術で頭外定位(前方定位)を追求しているのが特徴。

頭外定位ヘッドフォン第2弾「CZ-10」

CROSSZONEは2016年に、ヘッドフォンを使い、アコースティックな手段で音楽ソースが持つ音場や空間情報を自然に再現できるモデルとして「CZ-1」(25万円)を開発。「より扱いやすい小型軽量化を実現し、価格を抑えたモデルを熱望する声を数多くいただいた」という。

そこで、CZ-1は「贅沢な素材を惜しみなく投入し重厚で滑らかな音質を実現した究極のフラッグシップ機」として継続販売する一方で、基本コンセプトを引き継ぎながら、小型軽量化と、ロックやポップスも楽しめるダイナミックで躍動感のある音質を目指し、ラインナップを広げる「主力モデル」として開発されたのがCZ-10となる。

最大の特徴は「ART」(Acoustic Resonance Technology)を使い、自然な頭外定位(前方定位)を追求している事。主音源再生用の2つのドライバーユニット(高音用/低音用)と、逆チャンネルの音源を再生するもう1つの専用ドライバーユニットを搭載。アコースティック技術のARTとADC(Acoustic Delay Chamber)を活用し、「音楽ソースを選ばない自然な頭外定位と音場を実現した」という。

主音源再生用の2つのドライバーのサイズは、高音用が23mm、低音用が35mm。逆チャンネル再生用ドライバーは35mm。いずれも振動板にベリリウムコーティングを施し、フレームには真鍮のリングを装着。強度確保と不要振動を排除し、低音から高音まで自然で正確な音の再生を実現したとする。

左は35mmの低音/逆チャンネル用ドライバー、右は23mmの高音用ドライバー

CZ-1と同様に、側圧はヒンジ部に内蔵したトーションばねで生み出しており、ヘッドバンドは変形しない構造とする事で、「誰でも一定で最適な側圧が得られ、長時間の音楽鑑賞でも疲れない自然な装着感を実現した」とする。

独特な密閉型ハウジング形状の中に、3つのドライバーを立体的に配置。高音用ドライバーを前方に斜めに設置するなどの、内部に結集した技術を反映したという。外側に光るバーは、逆チャンネルの音に遅延を与える技術である ADCの音響管の一部。

8芯ケーブル

付属の専用ケーブルには高伝達特性を持ちノイズに強いツイスト構造のOFCリッツ線。アンプ側のプラグから8芯(4芯×2)に分離することで、左右チャンネルのセパレーションを確保している。ケーブルは2本付属し、長さは3.5mm入力のケーブルが1.5m、標準プラグは3.5m。

長野県岡谷市の工場で組み立て、調整を行なっている。再生周波数帯域は20Hz~40kHz、感度は99dB。インピーダンスは75Ω。重量は本体のみで約385g。