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総務省、放送の権利保護「新たなCAS機能」案に意見募集開始

総務省は、放送コンテンツの権利保護やその費用負担などについて議論する「新たなCAS機能に関する検討分科会」を6月25日に開催。そこでの「一次とりまとめ(案)」に対し、7月3日~8月1日の期間に意見募集を実施。今後の議論の参考にするとしている。

現在のCAS方式における費用の内訳と負担

総務省では、新たなCAS機能の今後の在り方に関する検討を促すため「放送を巡る諸課題に関する検討会(座長:多賀谷一照 千葉大学名誉教授)」の下で、「新たなCAS機能に関する検討分科会」を開催している。分科会長は中村伊知哉 慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科教授。

なお、「新たなCAS」とは、現在の地デジなどに使われている「B-CAS」や、新4K8K衛星放送の視聴に用いられる「新CAS(ACAS)」とは異なるもので、将来のCAS方式を指す。

同分科会において、CAS関連事業者、放送事業者、受信機メーカー、消費者などの関係者から意見を聴取し、一次取りまとめ案を策定。

この案では「故障時などにおける消費者負担の低減」、「コンテンツ権利保護機能と視聴者制御機能の分離」、「新たなCAS機能の在り方」、「その他(CAS機能の費用分担)」の4項目について議論。

「新たなCAS機能の在り方」については、具体的な要望等は顕在化していないことから、分科会において引き続き関係者による検討を促していくこととなった。また、「チップ化に伴う故障時等の消費者負担の低減やCAS機能の費用分担」については、関係者間で検討するという。提出された主な意見は、総務省のとりまとめ案の概要資料に掲載されている。

意見募集の期間は7月3日~8月1日(必着)。電子政府の総合窓口「e-Gov」の「パブリックコメント」欄に提出フォームが掲載されている。提出された意見は今後の議論の参考とされ、意見内容は募集期間終了後に公表される予定。