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超高音質アナログマスター制作のDSD 11.2MHzとDXD配信。潮&麻倉氏レーベル

高音質音源専門レーベルのウルトラアートレコードは、情家みえ「エトレーヌ」のDSD 11.2MHzと、DXD(PCM)384kHz/24bitの音源をe-onkyo musicで8月1日より販売開始した。価格は各5,000円。

エトレーヌ/情家みえ

「エトレーヌ」には、ジャズボーカリストの情家みえによる計11曲を収録。アルバムの前半と後半で、麻倉氏と潮氏が担当を分け、違ったテイストで収録した。レコーディング・エンジニアは塩澤利安氏。

アナログテープをオリジナル音源として、STUDER A-800テープレコーダーを使って2インチ幅のテープに76cm/秒、24トラックで収録したアナログ信号を、2chにミックスダウンしたアナログマスターを元に、DAWのPyramixを使ってDSD 11.2MHzと DXD 384kHz/24bitへ変換。

あえてアナログで録音した理由については「アナログならではの色香の絢爛なる音楽性を、最終のデジタルファイルに濃密に反映させたかった」としている。DSDとDXDは同一の音源から作成しているが、「コーデックとは無色透明なものではなく、個性と魅力を持ちます。それを比べて聴くのも、現代オーディオの楽しみのひとつ」としている。

2つの違いについて、「DXD 384KHz/24bitはきわめて透明度が高く、スケール雄大で切れ味がシャープ」としており、「DSD 11.2MHzは空気感が濃密で、声が消えゆく際のニュアンスの微細さが、信じられないほどリアルに表現される。ピアノのスタインウエイのフルコンサート・モデルならではの音の深み、音の胆力、音の華麗さが堪能できる」という。

2017年8月に東京・代々木のポニーキャニオンスタジオで行なったセッションでは、2種類の音源を録音。ProToolsでの192kHz/24bitデジタル録音版は、パッケージメディアのUHQ CDとe-onkyo musicの192kHz/24bit配信でリリースされた。この時にアナログでも同時に録音しており、この音源を元にDSDとDXDを制作。2chへのアナログトラックダウンは、2019年6月初めに、同じく代々木のポニーキャニオンスタジオで実施した。

Ultra Art Recordは、潮、麻倉両氏が30年以上にわたって数々のオーディオ機器を評価する中で高音質音源の重要性を痛感し、質の高い演奏家のパフォーマンスや高い録音技術、高音質を収録する記録媒体を用意して「最上クオリティの音源制作を行ない、市場に届けるという使命」のもと設立。潮氏が代表、麻倉氏が副代表を務めている。

「エトレーヌ」収録曲

A面(アナログレコードのリリースを想定した表記)
1.Cheek To Cheek/チーク・トゥ・チーク
2.Moon River/ムーン・リバー
3.I Can't Give You Anything but Love/アイ・キャント・ギブ・ユー・エニシング
4.Fly Me To The Moon/フライ・ミー・トゥ・ザ・ムーン
5.You Don't Know Me/ユー・ドント・ノウ・ミー
B面(ハイレゾ配信ではA面B面の区別はなく、連続して再生可能)
1.Lipstick On Your Collar/カラーに口紅
2.Sunny/サニー
3.Caravan/キャラバン
4.Can't take my eyes off you/君の瞳に恋して
5.Still Crazy After All These Years/スティル・クレイジー・アフター・オール・ディーズ・イヤーズ
6.Waltz for Debby/ワルツ・フォー・デビー

ミュージシャン

A面
ボーカル/情家みえ
ピアノ/山本剛
ベース/香川裕史
ドラム/大隅寿男
B面
ボーカル/情家みえ
ピアノ/後藤浩二
ベース/楠井五月
ドラム/山田怜
サックス/浜崎航

【e-onkyo musicで購入】
情家みえ/ エトレーヌ [Ultimate Analog Master Ver.]