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無料ナビアプリ「LINEカーナビ」登場。Clova音声操作、地図は最短即日更新

LINEは、トヨタ自動車のカーナビゲーションエンジンと、LINEのAIアシスタント「Clova」の音声操作を組み合わせた、無料のカーナビアプリ「LINEカーナビ」を5日に提供開始した。走行中も声で簡単に操作できる。iOS 11.0以降、Android 5.0以降に対応する。

「LINEカーナビ」

スマホの画面を注視する「ながらスマホ」による事故が増加し、今年12月には「ながらスマホ」厳罰化を規定する道路交通法の改正が予定されている。「LINEカーナビ」では、LINEがこれまでにClovaで培った高精度の日本語音声認識、音声合成技術を活用した音声インターフェースと、トヨタのハイブリッドナビエンジンを連携させた「AIカーナビ」として、「走行中も安全・便利に、楽しくスマートフォンのサービスをお使いいただける」という。

例えば「ねぇ Clova、新宿駅に行きたい」などと話しかけて目的地設定をできる。さらに、音楽再生、家電操作といったClovaで提供しているサービスを、「ねぇ Clova、ドライブに合う曲かけて」、「ねぇ Clova、リビングのエアコンつけて」などと話しかけるだけで使用できる。

運転中に連絡を取りたい時は、「ねぇ Clova、LINE送って」などと話しかけ、スマートフォンの画面を見ることなくLINEメッセージを送信したり、受信したメッセージを聞いたりできる。「ねぇ Clova、現在地を送って」などで現在の位置情報を送ることも可能。

走行中に急に寄り道をしたくなった場合は、車を停止することなく「ねぇ Clova、近くのコンビニ教えて」などと目的地の再設定も可能。ノイズの多い高速道路などを走行中でも、家庭の「Clova Desk」や「Clova Friends」などのスマートスピーカーと同等の音声認識性能により、人の声を聞き取れるという。

トヨタのハイブリッドナビエンジンは、豊富な走行データによる走りやすい道案内や、高精度な到着時刻予測が特徴で、渋滞情報も実際の走行データから取得。最適なルートの再探索もできる。

地図情報は自動更新。更新速度も特徴で、目安として「主要道路の更新は最短即日、平均1週間程度で更新されるため、古い地図データに我慢することなくいつでも新しい道路情報で快適なドライブを提供する」という。更新費用も無料。

アプリ単体での使用のほかに、SDL(Smart Device Link)対応アプリとして車載機に接続して使用することも可能。対応車種や提供開始日等の詳細は後日発表予定。

継続的なアプリのアップデートも予定。今後、LINE無料通話機能や利用傾向によってルート案内をパーソナライズする機能、駐車場との情報連携機能などが追加予定。

LINE、トヨタの両者が持つビッグデータや技術も使い、さらに高精度な到着時刻予測、最適なルーティングなども目指す。将来的には、LINE上でのお店の検索、予約、行く、決済する、といった移動の流れを最適化させるMaaSへの取り組みにも活かしていく。