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OlasonicのBTスピーカー「IA-BT7」に、チューニング変えた「for Vocal」「for Piano」

インターアクションは、OlasonicブランドのBluetoothスピーカー「IA-BT7」をベースにしながら、ボーカルがより際立つようにチューニングした「for Vocal」と、ピアノを際立つようにした「for Piano」の2機種を発表。クラウドファンディングサイトのMakuakeにて、4日から予約受付を開始した。販売予定価格は各4万円前後。

左からボーカルがより際立つようにチューニングした「for Vocal」と、ピアノを際立つようにした「for Piano」

各モデルそれぞれ、本体前面に「for Vocal」と「for Piano」のロゴをデザイン。通常の楽曲再生に使用できるだけでなく、“Vocal" "Piano”といった音楽ジャンルが際立つ音質チューニングを行なっている。「各ジャンルの音色をさらに深堀りし、Olasonicらしい感動を呼ぶ最高音質のBluetoothスピーカーに仕上げてお届けする」という。

開発にあたっては、レコーディングエンジニアのプロ集団であるミキサーズラボが協力。そこでの音質チューニングをベースに、Olasonicにおいてカスタマイズした。ボーカル・ピアノの各楽器を、このモデルで再生し、その際のサウンドイメージをグラフィックイコライザーを使い、DSPへ書き込んでいる。

for Vocalは、「全体的に円やかな音色、特に中域はより音の広がりが感じられる音作りに」、for Pianoは、「倍音成分がしっかり表現され、低域から高域にかけての音色がより豊かな音作り」になっているという。

for Vocal
for Piano

その他の仕様は、通常の「IA-BT7」と同じ。一体型筐体のBluetoothスピーカーで、木製のキャビネットを採用。さらに、中央に110mm径という、Bluetoothスピーカーとしては大きなユニットを搭載しているのが特徴。量感豊かな低域を再生するほか、背面にはパッシブラジエータを搭載し、重低音を強化している。

サブウーファの左右には、57mm径のフルレンジを2基搭載。このフルレンジはハイレゾ再生にも対応しており、システム全体の再生帯域は50Hz~40kHz。

高音質かつ、豊富なコーデックに対応するBluetoothモジュールを自社で開発。コーデックはSBCとAACに加え、aptX HDとLDACもサポート。SoCプラットフォームはQualcommの「CSR8675」を使っている。

アンプ部には、TIの「TAS5782」を採用。デジタルプロセッシングのチャンネルデバイダーとしても機能するため、ネットワーク回路を別途追加せずに2ウェイのシステムを実現している。クロスオーバー周波数は200Hz。

アンプは、高域用に10W×2、低域用に20W×1を、独立して搭載するバイアンプ構成。スピーカー同士の相互干渉を排除した。

ステレオミニのアナログ音声入力も搭載。スマートスピーカーのライン出力と接続し、スマートスピーカーのサウンドをよりリッチに楽しむといった使い方も提案している。なお、アナログ入力も96kHz/24bitに変換して再生される。

NFCペアリングにも対応。電源は付属のACアダプタを使用する。外形寸法は275×65×144mm(幅×奥行き×高さ)で、重量は2,200g。

音を聴いてみる

「IA-BT7」はもともと、Bluetoothスピーカーと言うより、“オーディオスピーカー”と言った方がシックリくるような、ワイドレンジかつクリアなサウンドが特徴だ。そのサウンドクオリティを活かしながら、チューニングを変えたのが「for Vocal」、「for Piano」となる。

左からボーカルがより際立つようにチューニングした「for Vocal」と、ピアノを際立つようにした「for Piano」

実際に違いを聴いてみると、「for Vocal」はその名の通り、中央のボーカルがより明瞭に浮かび上がり、高域も艷やかに聴こえる。背後の楽器はきちんと距離感を持って後ろに定位。ボーカルが際立つ事で、音場自体の奥行きがより立体的に聴き取れるようになったと感じる。

「for Piano」は、ピアノの美しい高域が楽しめるチューニングだが、それだけでなく、左手の動き、つまり低音部分のふくよかな膨らみ、響きの豊かさもじっくり楽しめるサウンドにチューニングされている。ゆったりと美音を楽しみたい時にマッチするチューニングと言えそうだ。