ニュース
KORG、Nutube採用のポータブルヘッドフォンアンプキット。はんだ付け不要
2020年1月11日 11:30
KORGは、現地時間の1月16日から米国で開催される楽器の展示会「NAMM Show」に向けて、Nutubeを使ったポータブルヘッドフォンアンプのキット「Nu:tekt HA-S」を発表した。2月下旬に発売する予定で、価格は25,000円前後を予定している。
Nutubeを搭載したポータブルヘッドフォンアンプの自作キットで、はんだ付けは不要で初心者でもすぐに組み立てられるという。
NutubeはKORGとノリタケ電子によって共同開発された完全アナログの次世代型真空管。従来の真空管と同様にアノード、グリッド、フィラメントで構成されていて完全な三極管として動作。真空管と同様の豊かな倍音特性を、より小型で安定したエネルギー効率の高い方法で実現するもの。
「HA-S」は軽くてコンパクトで、内部にあるNutubeの光が透けて見えるケースデザインを採用。DC-DCコンバータ-を使うことで、電池からフィラメントの電源を生成するときに効率よく変換。これにより消費電流を抑え、バッテリー寿命を改善する。
サウンドに妥協はなく、単三乾電池2本だけで26Vのライン電圧を作り出し、Nutubeを駆動。「豊かで本格的な真空管サウンドを実現する」という。
NFB(負帰還)スイッチも搭載。高音質なクリーンで澄んだサウンドと、温かみのある倍音豊かな真空管らしいサウンドを切り替えて楽しめる。負帰還スイッチがOFFの時は、帰還のない回路になり、Nutube(三極管)の持つ倍音が増強され、より真空管色のつよい豊かなサウンドが生成。NFBスイッチをオンにすると歪み率と倍音が低減され、より“ハイファイ”なサウンドになるという。
サウンドを変えるために出力段のオペアンプを2種類同梱。JRCのプレミアムオーディオ志向のMUSES01と、正統派で知られるNJM4580の2種類で、ICソケットで簡単に交換できる。回路図も同梱しており、カスタマイズも可能。部品をより高音質なものに変更する楽しみもある。
真空管はNutube 6P1が付属。接続端子は入出力のどちらもステレオミニ。出力インピーダンスは10Ω、推奨負荷は15Ω以上。電源は単3アルカリ乾電池2本で別売。電池寿命は約9時間。外形寸法は111×65×29mm(幅×奥行き×高さ)で、重量は電池を含まずに110g。