ニュース

Netflix、Android向けにAV1ストリーミング開始。VP9より圧縮効率20%向上

Netflixは米国時間の6日、Androidモバイルアプリにおいて、圧縮効率の高い動画形式「AV1」でのストリーミング配信を開始したと発表した。

AV1はロイヤリティフリーのビデオコーデックで、VP9エンコードよりも圧縮効率が20%高いという(VP9-libvpxとAV1-libaomの測定結果比較)。Netflixも設立メンバーであるAlliance for Open Media(AOMedia)によって開発されており、効率的かつ高品質なビデオストリーム配信のためにNetflixが継続的に投資しているという。

Netflixの配信において、VP9は2016年にモバイルエンコードの一部でリリース。2018年に導入したショットベースのエンコード(各シーンの動きの量に合わせてエンコードを変える方式)で最適化された。

現在は、「Save Data」機能を有効にしてデータ使用量を抑えたい人に対し、選択したタイトルをAV1でストリーミングできるようになったという。同社は、現在の限られたモバイル通信環境においてはAV1の高い圧縮効率が適しているとし、今後すべてのプラットフォームでAV1を展開することを目指す。

AndroidでのAV1サポートは、VideoLAN、VLC、FFmpegコミュニティによって構築され、AOMediaがスポンサーとなっているオープンソースのdav1dデコーダーを活用。10bitカラーのNetflixコンテンツを再生できるようにdav1dを最適化した。

AV1を広く利用できるようにするため、Netflixは10bitパフォーマンスをさらに最適化。「すべての人が利用できるようにするオープンソースの取り組みを支援している」という。

また、コーデックの今後のパフォーマンス向上に合わせて、AV1をより多くのユースケースに拡大する予定で、デバイスやチップセットのパートナーとも協力してハードウェアへの採用を進める方針。