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5Gで多視点映像やクラウドゲーム配信の「5G LAB」。ソフトバンク3月開始

ソフトバンクは、5G高速通信を活用したエンタメやスポーツなどのコンテンツ配信サービス「5G LAB」を3月27日から開始する。スマートフォンやタブレットなどで通信キャリアを問わず楽しめるもので、「AR SQUARE」、「VR SQUARE」、「FR SQUARE」、「GAME SQUARE」の4カテゴリーがあり、7月31日までは無料体験可能となる予定。4G(LTE)環境でも利用できるが、5G環境の場合、より快適に楽しめるという。

5G LAB

また、ソフトバンクとグループ会社リアライズ・モバイル・コミュニケーションズは、国内最大規模の3Dホログラム撮影スタジオ「xRスタジオ」を東京都内に2月にオープンしたことも発表した。4Kカメラを搭載したキャプチャーステージや、撮影データを高速で処理する大規模なレンダリングファームなどを備え、等身大の高品位な3Dホログラムの即日生成を実現。5G LABのAR SQUAREコンテンツ制作などに活用する。

xRスタジオ

なお、既報の通りソフトバンクは、5Gの商用サービス「SoftBank 5G」を3月27日に開始。5G対応スマホ4機種も同日以降に順次発売する。SoftBank 5Gやスマホの詳細は別記事で紹介している

アイドルやキャラを3D表示、クラウドゲームも遊べる「5G LAB」

5G時代ならではの臨場感溢れる視聴体験を実現するというコンテンツ配信サービス。上記4カテゴリーのうち「AR SQUARE」、「VR SQUARE」、「FR SQUARE」の3つは、無料体験終了後、8月1日開始予定の「5G LAB ベーシック」(月額500円)に加入すると継続利用できる。なお、「5G基本料」(月額1,000円)に加入している場合は5G LAB ベーシック料金は不要。

さらに、動画サービスやSNSが使い放題の「動画SNS放題」対象にも含まれるため、同サービス加入者は、データ容量を気にせず楽しめるという。

「GAME SQUARE」は、6月以降に開始するNVIDIAのクラウドゲーミングサービス「GeForce NOW Powered by SoftBank」(月額1,800円)に加入すると、無料体験後も利用できる。

サービス開始に先立ち、3月5日から全国主要都市のソフトバンクショップ45店に「5G LAB」の体験コーナーを設置。55店まで順次拡大する。対象のソフトバンクショップ一覧は、5G LABのポータルサイトで案内している。

5G LAB体験コーナーをソフトバンクショップに設置
AR SQUARE



実際の風景にデジタルデータを合成して現実世界を拡張するAR(Augmented Reality/拡張現実)技術を活用したコンテンツをアプリで楽しめるもの。

リアライズ・モバイル・コミュニケーションズと共同開設した3Dホログラム撮影スタジオで、30台のカメラを駆使して制作したAR SQUAREオリジナルコンテンツも用意。アイドルやキャラクターなどを、拡大/縮小/回転して自由に鑑賞したり、スマホのカメラを通して、好きなアイドルやキャラクターを出現させ、現実の背景や人物と一緒に写真や動画撮影などができる。撮影した写真や動画はSNSに投稿できる。

AR SQUARE視聴イメージ
VR SQUARE



提供中のVRサービス「LiVR」を名称変更して、大幅にジャンルやコンテンツを拡張してアプリで提供するもの。「音楽ライブやスポーツ観戦などに特等席で参加しているような体験ができたり、複数の視点を切り替えて視聴したりすることが可能」としている。

VRゴーグルを装着するとコンテンツを立体的(3D)に視聴可能。スマホだけでも視点が切り替えられる高品質な映像を視聴できるという。

対象コンテンツとして、AKB48の57枚目シングル「失恋、ありがとう」の特別メイキング映像を独占配信。ソフトバンクが3月27日以降に発売する5G対応スマホ購入者に、先着でVRゴーグルをプレゼントする「5Gスマホを買ってVRゴーグルもらおうキャンペーン」を、各機種のメーカーと共同で実施。詳細はキャンペーンページで案内している。

VR SQUARE視聴イメージ
(c)AKS
FR SQUARE



FRは、「Free view point Reality(多視点)」というコンセプトに基づいた造語。FR SQUAREアプリを使って、舞台や会場の正面・側面からなど、さまざまな角度で映像を楽しめる。

FR SQUARE視聴イメージ

さらに、音楽ライブでは、お気に入りメンバーだけを選んで視聴可能。また、福岡PayPayドームで開催される福岡ソフトバンクホークス戦においては、映像を回転させ、好きな角度での視聴も可能。

また、AKB48の57枚目シングル「失恋、ありがとう」の多視点ミュージックビデオを、3月27日から独占配信。選抜メンバー18人それぞれがメインの18種類のミュージックビデオから、好きな視点を選択し、推しメンバーだけの映像を観られる。

さらに、国内バスケのライブ中継が楽しめる「バスケットLIVE」も、FR SQUAREの多視点コンテンツとして3月27日から提供開始。なお、同日から「バスケットLIVE」は、動画SNS放題の対象サービスになる。

GAME SQUARE



負荷の高いデータ処理を要求するPCゲームを、デバイスや場所を問わずに、いつでもどこでも楽しめるサービス。NVIDIAのクラウドゲーミングサービス「GeForce NOW」の日本向け「GeForce NOW Powered by SoftBank」の提供を6月以降から開始する。

GAME SQUARE

3Dホログラム撮影対応「xRスタジオ」。自社以外の利用も

ホログラム技術を手掛ける米8iの技術を活用し、ソフトバンクとリアライズ・モバイル・コミュニケーションズがオープンした国内最大規模の3Dホログラム撮影スタジオ。5G LABのAR SQUAREカテゴリーのコンテンツが制作されている。

4Kカメラを搭載した最先端のキャプチャーステージ1台のほか、2Kカメラを搭載したキャプチャーステージを1台、さらに撮影データを高速で処理する大規模なレンダリングファームを備え、これまで不可能だった等身大の高品位な3Dホログラムの即日生成を実現するという。

xRスタジオは自社のARサービスの開発などに活用するだけでなく、コンテンツプロバイダーなど外部パートナーへの提供も予定。「コンテンツプロバイダーは5G時代を見据えた、全く新しい3D映像コンテンツのビジネスモデルを構築することが可能になる」としており、外部パートナーとの新しいコンテンツビジネス構築に向けた取り組みを推進するという。