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パナソニック、放送画質強化のハイエンド4K液晶「VIERA HX850」。43型で約14万円
2020年4月20日 11:15
パナソニックは、新4K衛星放送チューナーを搭載した4K液晶テレビ「VIERA HX850」シリーズを6月26日に発売する。43型と49型の2サイズを用意。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は、43型「TH-43HX850」が14万円前後、49型「TH-49HX850」が16万円前後。
2019年10月に発売した、ハイエンド4K液晶「VIERA GX855」シリーズの後継モデル。
高画質技術ヘキサクロマドライブの搭載や、LEDバックライトのローカルディミング、Dolby Vison/Atmos対応、吸着型の転倒防止スタンドなど、GX855シリーズの基本性能を継承しつつ、新たに4K放送・HDR映像に対する高画質化処理を強化。GUI「かんたんホーム」のサムネイル表示や、お部屋ジャンプリンクを使った4K放送受信に対応するなど、使い勝手も進化している。
なお、GX855シリーズは全サイズ(43/49/55/65型)とも、在庫商品を持って完了となる。
あらゆる4K番組を明るく高コントラストに。パネル制御も賢く進化
43、49型ともに4K/3,840×2,160ドットの高輝度IPSパネル(倍速)を採用。斜めからの視聴や、リビングなどの明るい環境下においても、コントラスト感のある映像を快適に楽しめる。
映像本来の色を忠実に描く独自の高画質技術ヘキサクロマドライブを搭載。プロの映像制作用マスターモニターにも採用されている3次元カラーマネジメント回路(3D-LUT)により、入力された色信号をリアルに再現する。
'19年発売のハイエンド機から搭載されている、人工知能を使った高画質化技術「AI HDRリマスター」を引き続き搭載。SDRとHDR両方の素材を機械学習させたアルゴリズムを用いることで、地デジや4K放送を高コントラストな映像に変換する。
HX850では、4K/HDR番組の更なる高画質化を目指し、HLG信号に含まれる明るさ情報をシーンごとにリアルタイム解析し、パネルの持つコントラスト性能を最大限に引き出す新しい画質処理アルゴリズムを導入。結果、あらゆる4K放送番組を明るく高コントラストに表示できるようになった。
LEDバックライトを分割駆動させてコントロールするバックライトエリア制御と、信号処理によるコントラスト処理で明暗の表現力を高めるエリアコントラスト制御の「Wエリア制御」も進化。各HDR方式の信号情報を解析し、バックライトの制御にも活用できるアルゴリズムへアップデートしたことで、従来の高いコントラスト感と明暗の表現力の両立に加え、HDRならではの暗いシーンも高コントラストに表現することが可能になったという。
地上デジタル放送やネット動画など、あらゆる映像を4K高精細化する「4Kファインリマスターエンジン」を搭載。
素材解像度検出により、例えば4K信号の中でも元素材が8Kなどの高精細なものか、ハイビジョンから4Kへアップコンバートしたものかを認識し、ディテール処理を最適化。部分解析だけでなく素材判別を加えることで、より高精度なノイズ・ディテール処理が可能になり、精細感向上を実現している。
オブジェクト検出を使った倍速処理機能も搭載。映像の中から、動き量を元に被写体を検出。背景と被写体を分離し、境界線を認識させることで、画面全体が大きく動く映像や小さい物体が動く映像でも、輪郭をクリアに保ちながら滑らかな動きを実現。高速にバックライト制御を行う「クリアモーション」機能との合わせ技により、スポーツ映像などにおいても、滑らかでクッキリと描写するという。
Ultra HD Blu-rayなどに採用されているHDR10、4K放送などに採用されているHLGのほか、HDR10+とDolby Visionの4方式のHDR規格をサポート。HDR10+とDolby Visionにおいては、入力信号の対応に加え、高画質認証も取得。
HX850では、部屋の明るさにあわせてHDR映像を自動調整する「明るさ連動HDR」がDolby Visionにも対応。4方式すべてのHDRフォーマットで部屋の明暗に関わらず、くっきりとした映像が楽しめるようになった。HDRの静止画規格であるHLGフォト再生も可能。
HDR10のようなスタティックメタデータのコンテンツに対し、シーン毎に輝度情報を解析することで、ダイナミックメタデータコンテンツのような高コントラスト感を生み出す「ダイナミックメタデータクリエーション」も搭載する。
お部屋ジャンプリンクが4K放送受信対応。かんたんホームはサムネイル表示に
新4K衛星放送チューナーを2基、地上/BS/110度CSデジタルチューナーを3基搭載。別売の外付けUSB HDDを接続することで、4K放送の裏番組録画や、2K放送の2番組裏録が行なえる。4K放送の2番組同時録画はできないが、4K放送の録画中に2K放送の録画は可能。
2画面機能を搭載しており、2K放送+2K放送や、2K放送+BD/録画番組視聴も行なえる。ただし、4K放送視聴時は2画面表示はできない。
お部屋ジャンプリンクを使った4K放送番組の受信に対応。全録4K DIGA「DMR-4X1000/4X600」や、4K DIGA「DMR-4W400」などの“4Kお部屋ジャンプリンク対応サーバー”を組み合わせることで、DIGA内の4K録画番組を4K解像度のまま受信・再生できる。
また、全録4K DIGAとの組み合わせで、過去の録画番組と未来の放送予定番組を番組表からチェックできる「過去未来番組表」も、今回新たに4K放送をサポートした。
番組やコンテンツ視聴を妨げずに、テレビ画面下部に接続機器やアプリ一覧が呼び出せるインターフェイス「かんたんホーム」を引き続き採用。HX850では、各アイコンでサムネイル表示されるようになっており、アプリを起動しなくてもおすすめ番組などを知ることができ、より見たいコンテンツを見つけやすくなった。
放送やVODなどを問わずコンテンツを横断的に探せる「アレコレチャンネル」も搭載。リモコンのアレコレボタンを押すと、テレビ放送や録画番組、VODなどが一覧表示される。視聴履歴から「おすすめの録画」や「おすすめの番組」なども表示できる。
リモコンには、NetflixやABEMA(旧AbemaTV)のダイレクトボタンを装備。そのほか、dTV、Amazonビデオ、アクトビラ4K、ひかりTV 4K、デジタル・コンサートホール、YouTube、U-NEXTなどの映像配信サービスに対応する。
リモコンに音声操作マイクを内蔵。マイクボタンを押すことで、リモコン単体で音声入力ができる。番組やインターネット動画の検索、録画予約、またチャンネルや音量変更といった基本的な操作が可能。またGoogleアシスタントやAmazon Alexa対応のスマートスピーカーから音声で操作することもできる。
パナソニックのスマートフォンアプリ「TVシェア」を使えば、テレビの基本操作やスマホ内の写真・動画・音楽をビエラにシェアすることもできる。
立体音響Dolby Atmos対応。地震に強い転倒防止スタンドも
最大出力30W(15W×2ch)の高出力アンプとスピーカーボックスの「ダイナミックサウンドシステム」のほか、立体音響のDolby Atmosにも対応。UHD BDやVODなどの一部コンテンツに収録されているDolby Atmos音声を、VIERA本体のスピーカーだけで立体サウンドを擬似的に再現。地デジなどのステレオ音声の場合でも、アップミックス技術を使って立体的なサウンドに変換する。
スポーツ中継の臨場感をアップする「スポーツモード」、会場の臨場感をアップする「スポーツサラウンド」、映画館の迫力に近づける「シネマサラウンド」などのモードも備える。
“地震に強い”吸着機能付き転倒防止スタンドも引き続き搭載。スタンド前面の吸着操作スイッチでスタンド底面の吸盤が接地面に吸着し、強い揺れでも倒れにくい独自構造を採用した。
HDMI入力端子は4系統で、全系統で18Gbps入力に対応する。そのほかの入力はコンポジット映像×1、アナログ音声×1。出力端子は光デジタル音声×1とヘッドフォンで、LAN端子やUSB×3を備える。USB1端子のみUSB 3.0に対応。無線LANを内蔵し、Bluetoothは送受信をサポートする。
消費電力と年間消費電力量は、43型が155W、118kWh/年。49型が162W、130kWh/年。
スタンドを含めた外形寸法/重量は、43型が96.6×24.5×61.9cm(幅×奥行き×高さ)/約17kg、49型が109.9×24.5×69.4cm(同)/約20.5kg。