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パナソニック、BS4Kチューナ2基に強化した「VIERA GX855」。地震に強いスタンド

パナソニックは、新4K衛星放送のダブルチューナーを内蔵した4K液晶テレビ「VIERA GX855」シリーズを10月18日に発売する。43/49/55/65型の4モデルで、価格はオープンプライス。店頭予想価格は、43型「TH-43GX855」が15万円前後、49型「TH-49GX855」が16万円前後、55型「TH-55GX855」が20万円前後、65型「TH-65GX855」が27万円前後。

VIERA GX855シリーズの65型「TH-65GX855」

1月に発売した「VIERA GX850」シリーズの後継機で、倍速の4K高輝度IPSパネルや、映像エンジン「ヘキサクロマドライブ」、Dolby Vision/Atmos対応やAI技術を使ったHDR最適化処理など、画質や音質の部分は継承。新たに4K放送がダブルチューナーに強化したのが特徴。4K放送を観ながら裏番組録画が可能になった。吸着機能付き転倒防止スタンドも引き続き搭載する。新機能として、音声操作にも対応した。

全モデル解像度3,840×2,160ドットの4K高輝度IPS倍速パネルを搭載。リビングなどの明るい環境下でも高いコントラスト感を維持しながら、上下左右178度の広視野角を実現している。なお、映像/音声に関する仕様はGX850と同等。

VIERA GX855シリーズ(下)。上のGX755シリーズは別記事で掲載

高精度な色補正回路を備える映像エンジン「ヘキサクロマドライブ」を引き続き採用。広い色域情報を持つ4K映像本来の色を忠実に再現しながら、リアルな質感表現を実現するという。

コントラストを向上するため、SDR映像をHDR品位にグレーディング表示する「AI HDRリマスター」技術を投入。SDR/HDR両方の素材を機械学習させて“SDR→HDR変換アルゴリズム”を生成、シーン毎に明るさ情報を解析して明暗の映像処理の精度を上げて高いコントラスト映像を作り出す。

65型「TH-65GX855」

AI HDRリマスターと合わせて、Wエリア制御(バックライトエリア制御+エリアコントラスト制御PRO)の進化による明るさと明暗表現も向上。今回、微小エリアに対する輝度情報解析の信号処理部分を見直すことで、小さいエリアでの明るさ不足を解消。暗部から明部まで豊かに再現し、高コントラスト化している。

精細感の向上では「素材解像度検出 4Kファインリマスターエンジン」を搭載。入力された映像信号のオリジナル解像度を判別して、ディテール処理を最適化。部分解析だけでなく素材判別を加えることで、より高精度なノイズ・ディテール処理が可能になり、精細感向上を実現している。

HDR10やHDR10+、HLG、Dolby Vision、HLGフォトに対応。HDR10+に関しては、高品位なHDR体験を保証したモデルに与えられる「HDR10+ 画質認証」となっている。

倍速パネルの採用と合わせ、オブジェクト検出を使った倍速処理機能も搭載。映像の中から、動き量を元に被写体を検出。背景と被写体を分離、境界線を認識させることで画面全体の速い動きや、小さい物体の速い動きにも、クリアな倍速処理を適用。スポーツ映像などで、滑らかでクッキリとした描写に寄与するとしている。

新4K衛星放送チューナーを2基、地上/BS/110度CSデジタルチューナーを3基搭載。別売の外付けUSB HDDを接続することで、4K放送の裏番組録画や、2K放送の2番組裏録が行なえる。なお、4K放送の2番組同時録画には対応しないが、4K放送録画中に2K放送の録画は可能。2K放送の録画番組は、「お部屋ジャンプリンク」機能を使って別部屋のテレビで視聴したり、専用アプリ「Panasonic Media Access」で宅外からスマートフォンやタブレットで視聴できる。2画面表示にも対応。ただし、同時表示は2K放送のみで、4K放送は1画面のみ。

東京2020オリンピック・パラリンピック公式テレビ

リモコンから音声操作。地震に強いスタンドも

番組やコンテンツ視聴を妨げずに、テレビ画面下部に接続機器やアプリ一覧が呼び出せるインターフェイス「かんたんホーム」を引き続き採用。リモコンには、NetflixやAbemaTVのダイレクトボタンを装備。そのほか、dTV、Amazonビデオ、アクトビラ4K、ひかりTV 4K、デジタルコンサートホール、YouTube、U-NEXTなどの映像配信サービスに対応する。

放送やVODなどを問わずコンテンツを横断的に探せる「アレコレチャンネル」も搭載。リモコンのアレコレボタンを押すと、テレビ放送や録画番組、VODなどが一覧表示される。視聴履歴から「おすすめの録画」や「おすすめの番組」なども表示できる。

Googleアシスタント対応のスマートスピーカーから音声で操作できる機能を搭載。パナソニックのスマートフォンアプリ「TVシェア」を使って、テレビの基本操作やスマホ内の写真・動画・音楽をビエラにシェアできる。

新機能として、リモコンからも音声操作が可能。リモコン上部のマイクに話しかけて、テレビ番組やYouTube、dTVなどのコンテンツを探せる。電源ON/OFFや音量などのテレビ基本操作も可能。

リモコンからも音声操作可能

最大出力30W(15W×2ch)の高出力アンプとスピーカーボックスの「ダイナミックサウンドシステム」のほか、立体音響のDolby Atmosにも対応。UHD BDやVODなどの一部コンテンツに収録されているDolby Atmos音声を、VIERA本体のスピーカーだけで立体サウンドを擬似的に再現。地デジなどのステレオ音声の場合でも、アップミックス技術を使って立体的なサウンドに変換される。

“地震に強い”吸着機能付き転倒防止スタンドも引き続き搭載。スタンド前面の吸着操作スイッチでスタンド底面の吸盤が接地面に吸着し、強い揺れでも倒れにくい独自構造を採用した。

なお、従来モデルGX850からの変更点として、吸着操作スイッチが隠せるスタンドカバーのカラーが変更され、本体に近い色味となった。

地震に強いスタンドを採用。子供が押し倒すリスクも低減するという
スタンドカバー。上が新モデルGX855、下がGX850のもの

HDMI入力端子は4系統で、全系統で18Gbps入力に対応する。そのほかの入力はコンポジット映像×1、アナログ音声×1。出力端子は光デジタル音声×1とヘッドフォンで、LAN端子やUSB×3を備える。USB1端子のみUSB 3.0に対応。

消費電力と年間消費電力量は、43型が155W、118kWh/年。49型が162W、130kWh/年。55型が176W、136kWh/年。65型が193W、148kWh/年。

スタンドを含めた外形寸法/重量は、43型が96.6×24.8×61.9cm(幅×奥行き×高さ)/約17kg、49型が109.9×24.8×69.4cm(同)/約20.5kg、55型が123.5×24.8×77cm(同)/約24kg、65型が145.4×31.9×89.4cm(同)/約35.5kg。