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パイオニア、MQA-CDフルデコード対応のSACD「PD-50AE」。最上位の設計・技術踏襲
2020年11月10日 13:04
オンキヨーホームエンターテイメントは、ハイエンドSACDプレーヤー「PD-70AE」の設計思想や技術を踏襲した、パイオニアブランドの「PD-50AE」を11月下旬より国内台数限定で発売する。直販サイトでは10日から予約受付を開始。価格は252,728円。色はシルバー。
2017年10月に発売した「PD-70AE」で搭載した高精度ディスク読み取り技術や、高音質デジタル/アナログ独立ディスクリート電源を採用。上位モデルにも引けを取らない高SNを達成し、クラスを超えたディテール豊かなクリアで抜けの良いSACD/CDサウンドを実現したという。ハイレゾをCDで楽しめるMQA-CDの再生にも対応している。
PD-70AE同様、USB-DACやネットワーク再生機能などは搭載しない。
上位モデルPD-70AEで採用した電源回路デザインを踏襲。
デジタル回路、アナログ回路それぞれにPD-70AEと同一のEI型トランスを搭載した。加えて両回路に安定した電源を供給する電源基板もデジタル/アナログそれぞれ専用のディスクリート回路で構成。ノイズの無いクリーンな電源を最適経路で供給することで、純度の高い濃厚なサウンドを実現したという。
パイオニアが長年積み重ねてきた光ピックアップの制御技術やノウハウを集約し、高いディスク読み取り精度を実現。ドライブはPD-70AEにも採用された剛性の高いハニカムメカカバーによるシールド構造とし、シャーシへの固定は減衰性の高いシリコン素材を挟み込んだフローティング構造とすることで、ドライブの内外に発生する振動の伝達を抑制。高い読み取り精度と静音性・制振性を両立させている。
音楽CD、SACDほか、新たにMQA-CDの再生をサポート。時間解像度を重視したMQA技術により、ハイレゾに匹敵する高音質再生を実現するというMQA-CDのフルデコード再生に対応した。DVD-R/RWなどに記録したMQAファイル(.flac/.wav形式)の再生にも対応する。MQAファイル以外にも、MP3、WMA、AAC、WAV、AIFF、FLAC、ALAC、DSDファイルの再生が可能。
PD-70AEと同じ、ESSテクノロジー製の高性能8ch DACチップ「ES9026PRO」を搭載。L/Rチャンネルそれぞれを4chパラレル駆動とし、高いセパレーションでノイズを抑えた高精度なD/A変換を実現。「PD-70AE譲りのクリアで抜けの良い、厚みのあるサウンドを実現している」という。
電解コンデンサーは、SACD/CDの試聴を繰り返し選定した高音質仕様のカスタム品。電解コンデンサーをデジタル、アナログそれぞれのディスクリート電源回路へPD-70AEに引き続き採用。電源経路のノイズを徹底して排除することで、ディスクメディアならではの力強さとダイナミックさを余すことなく表現し、安定感のあるサウンドを目指した。
PD-70AE同様に、アナログオーディオ基板ではL/R両信号の経路をパターンからパーツの配置に至るまで同一に設計。これによりL/Rの信号バランスが保たれ、より正確な音像、優れたセパレーションでの再生を実現するという。
外部からの振動を抑え高音質再生を支える筐体構造として、内側にもう一枚鋼板を加えることで強固な構造としたダブルレイヤードトップカバーや、外来ノイズを遮断する磁性体鉄板を内側に配したアルミサイドパネルを採用。
脚部には、定在波制御インシュレーターを採用。内部構造の平行面を無くし、空洞共振を原理的に発生させないことで、音の定位や音数・音階がより明確となり、チャンネル間のつながりや、俊敏な音へのレスポンスの向上に寄与しているという。
音質調整として、DACのロックレンジ精度を調整してジッターを軽減する「LOCK RANGE ADJUST」、音の違いが楽しめる3種のデジタルフィルター、サンプリング周波数を352.8kHzに上げるCDアップサンプリング機能などを備える。
【お詫びと訂正】記事初出時、アップサンプリングの周波数を「384kHz」と記載しておりましたが、正しくは「352.8kHz」です。お詫びして訂正します。(11月11日11時)
周波数特性は、CD/2Hz~20kHz、SACD/2Hz~50kHz(-3dB)。SN比は116dB以上、全高調波歪率は0.0020%以下。
インターフェイスは、同軸デジタル音声出力、光デジタル音声出力、アナログ音声出力が各1系統。同社ネットワークプレーヤーと接続してスマホアプリで操作できるようになるSR接続端子も備える。
消費電力は36W。外形寸法は435×413×138mm(幅×奥行き×高さ)で、重量は13.1kg。ACインレットタイプの極太電源ケーブルを付属する。