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PS5販売台数450万台。ソニー第3四半期はゲーム好調で増収増益

ソニーは3日、2020年度第3四半期の連結業績を発表。売上高は、前年同期比9%増の2兆6,965億円。営業利益は同20%増の3,592億円。税引前利益は同54%増の4,774億円。純利益は同62%増の3,719億円と、増収増益となった。売上高と営業収入にはゲーム&ネットワークサービス(G&NS)分野、音楽分野の大幅増収が寄与、G&NS分野ではプレイステーション 5発売に伴いハードウェアも増収となった。第3四半期におけるPS5の販売台数は450万台。

ゲーム&ネットワークサービス分野

G&NS分野の第3四半期売上高は、前年同期比40%増の2,511億円と大幅増収した8,832億円。アドオンコンテンツを含むゲームソフトウェアの増収、PS5発売にともなうハードウェアの増収が売上高に寄与。営業利益も267億円大幅増の802億円。ゲームソフトウェアの増収、PS Plusを中心としたネットワークサービスも増収。さらに、PS4ハードウェアの収益性も改善した。

一方で、PS5発売にかかる販売費や一般管理費は増加。また、PS5ハードウェアの製造コストを下回る戦略的な価格設定による損失もあったという。

通期の見通しとしては、昨年10月時点の予想から、売上高を300億円、営業利益も400億円上方修正する。

エレクトロニクス・プロダクツ&ソリューション分野

エレクトロニクス・プロダクツ&ソリューション分野(EP&S分野)の売上高は6,490億円で、ほぼ横ばい。為替の影響や、販売台数の減少によるスマートフォンの減収などが響いた。一方で、製品ミックスの改善によってテレビは増収となっている。

営業利益は254億円の大幅増で1,058億円。テレビ、デジタルカメラにおける製品ミックスの改善や、モバイル・コミュニケーションにおけるオペレーション費用の削減が寄与。マイナス要因は、デジタルカメラ・テレビ・スマートフォンの販売台数の減少。

通期では昨年10月の予想から、売上高を200億円上方修正した1兆8,900億円、営業利益は580億円プラスの1,250億円と予想する。

イメージング&センシング・ソリューション分野

イメージング&センシング・ソリューション分野は、売上高が311億円の大幅減となる2,669億円。モバイル機器向けイメージセンサーは大幅な減収となり、製品ミックスも悪化した。営業利益は248億円減の504億円。減収の影響や、研究開発費及び減価償却費の増加などが影響した。

一方で、通期の見通しは売上高を500億円上方修正した1兆100億円に。モバイル機器向けイメージセンサーの販売数量見込みや、デジタルカメラ向けイメージセンサーの販売数量見込みを上方修正しているという。

音楽分野

音楽分野は、売上高475億円の大幅増収となる2,645億円。映像メディア・プラットフォームが増収となっており、『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』の貢献など、アニメ事業の売上が好調だった。モバイル向けゲームアプリも好調。音楽制作や音楽出版におけるストリーミング配信からの収入も増加した。営業利益も234億円の大幅増益で597億円となった。通期も売上高を500億円上方修正した9,000億円に、営業利益も280億円上方修正の1,800億円としている。

映画分野

映画分野は売上高が448億円減の1,912億円。映画製作の大幅減収や、コロナ影響による映画館の閉鎖にともなう劇場興行収入の減少、主要作品の劇場公開ができなかったことなどが響いた。一方で、前年度公開作品、およびカタログ作品のテレビ向けライセンス及びホームエンタテインメントは増収となった。

営業利益は168億円の大幅増益となる222億円。映画製作における広告宣伝費の減少、前年度公開作品やカタログ作品のテレビ向けライセンス及びホームエンタテインメントの増収が寄与。

通期の見通しは、売上高を100億円下方修正となる7,500億円に。コロナの影響による映画館の閉鎖にともなう劇場公開の延期が響くと見ている。

全体の2020年度連結業績見通しは、昨年10月時点と比べ、売上高が3,000億円プラスの8兆8,000億円、営業利益は同2,400億円増の9,400億円、純利益は3,550億円増の1兆1,200億円と予想している。