ニュース
ソニー、'19年第2四半期決算は減収増益。ゲームは大幅減も、イメージセンサーが大幅増
2019年10月30日 18:21
ソニーは30日、2019年度第2四半期の連結業績を発表した。売上高は、前年同期比3%減の2兆1,223億円。営業利益は同16%増の2,790億円。税引前利益は同6%増の2,621億円。純利益は同9%増の1,879億円と、減収増益となった。売上高については、ゲーム&ネットワークサービス分野、エレクトロニクス・プロダクツ&ソリューション分野が大幅減収となったが、イメージング&センシング・ソリューション、音楽、映画分野が増収となった。
テレビを含むエレクトロニクス・プロダクツ&ソリューション分野(EP&S)分野の売上高は、前年同期比11%減、625億円の減収となる4,935億円。スマホやテレビの販売台数減少、為替が影響した。営業利益は249億円の大幅増益で、モバイル・コミュニケーションにおけるオペレーション費用の削減、前年同期のモバイル・コミュニケーションにおける長期性資産の減損損失計上162億円などが寄与した。
2019年度通期の見通しについては、7月時点の見通である売上高2兆1,600億円から、2兆1,100億円へと500億円下方修正。テレビ販売台数の下方修正や為替の影響を見込んでいる。営業利益も1,210億円から、1,110億円へと100億円下方修正した。
ゲーム&ネットワークサービス(G&NS)分野の売上高は、前年同期比17%減の4,544億円。営業利益は、前年から256億円減の650億円と大幅減益となった。ゲームソフトウェアの減収、PlayStation 4ハードウェアの減収などが響いたが、PlayStation Plusは増収。
通期の見通しについては、売上高は、2兆2,000億円から2兆円と、2,000億円下方修正。自社制作タイトルの発売日変更の影響を含むゲームソフトウェア売上の下方修正、PS4ハード販売台数下方修正などが要因。営業利益も2,800億円から2,400億円へと400億円下方修正している。
デジタルカメラなどイメージング&センシング・ソリューション(I&SS)分野は、売上高が前年同期の2,544億円から3,107億円へ、563億円と大幅増収。モバイル機器向けイメージセンサーの大幅な増収、販売数量の増加、製品ミックスの改善などが貢献。営業利益も285億円と大幅増益で、前年の479億円から764億円となった。
音楽分野は、売上高が154億円増収。EMIの連結子会社化による音楽出版の増収、ストリーミング配信の売上増加などによる音楽制作の増収が寄与。しかし、スマホゲーム「Fate/Grand Order」の減収などにより、映像メディア・プラットフォームは減収となった。営業利益60億円増益。通期の見通しも、7月時点から売上高200億円上方修正。ストリーミング配信の売上増加による音楽制作・音楽出版の増収を見込んでいる。
映画分野は、売上高197億円の増収。「スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム」や「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」の貢献により、全世界での劇場興行収入が増加。営業利益も158億円の大幅増益となった。
全体での通期見通しは、I&SS分野、及び音楽分野の売上高の見通しを上方修正したが、G&NS分野、EP&S分野、映画分野の売上高の見通しを下方修正したことで、7月時点の見通しを下回る見込み。具体的には、売上高は8兆6,000億円から8兆4,000億円へ、2,000億円下方修正。
営業利益は、G&NS分野、EP&S分野で減益を見込むものの、主にI&SS分野で増益を見込むこと、その他/全社(共通)及びセグメント間取引消去の損失の縮小を見込むことから、7月の8,100億円から8,400億円へと上方修正。税引前利益も、7,700億円から8,000億円へと上方修正している。