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JVC、フライトシムにも使える5Kヘッドマウントディスプレイ

ヘッドマウントディスプレイ「HMD-VS1W」

JVCケンウッドは、JVCブランドより高画質・広視野角を透過型で実現したヘッドマウントディスプレイ「HMD-VS1W」を、3月下旬より特定販路向けに発売する。受注生産で、価格はオープンプライス。

水平視野角120度を確保しながら、両眼5K(5,120×1,440ドット)の高解像度パネルを搭載した業務用のヘッドマウントディスプレイ。昨年一部メディアに公開していた試作機を製品化した。

インテリア・自動車内装等のバーチャルなデザイン検証のほか、透過型のメリットを生かした自動車・フライト等の操作シミュレーター、医用機器や重機等の遠隔操作、製造業や顧客サービス向けトレーニングなど、さまざまなシミュレーション用途への活用を想定する。

シミュレーターやデザイン検証、遠隔操作、サービストレーニングなどの活用を想定

独自のハーフミラー方式を採用により、没入感・臨場感の高い映像表示と自然な操作感を両立したのが特徴。

レンズを通して映像を見る一般的なHMDと異なり、ミラーを介して直接、映像を見ることができるため、周辺ぼけや色収差がなく、画素感のない自然な視野を実現。

本体前面がハーフミラー(透過型)となっているため、実際の機器や計器類を目視で操作でき、遅延の無いダイレクトな操作が可能。「バーチャル映像を見ながらマニュアルを見る、メモを取るなどが可能でトレーニング効率を向上」するという。また視線を動かしても疲れにくい、広いアイボックス(映像が綺麗に見える範囲)も確保した。

正面
側面

片目2,560×1,440ドット、両眼5,120×1,440ドットの5.5型液晶パネルを採用し、リアリティのある高画質を実現。水平120度・垂直45度の視野角を実現することで、瞳孔の中心からずれても映像がぼけず透明感のある映像を再現するという。対応するフレーム周波数は60Hz/72Hz。

トラッキングは、Valve Corporation「SteamVR Tracking System2.0」に対応。市販のベースステーション(SteamVR Base Station 2.0)を組み合わせることで、本機のトラッキングが行なえる。

肌に直接触れるパッドはアルコールによる消毒が可能。簡単に交換も可能な構造とした。ステレオミニのヘッドフォン端子を装備しており、任意のヘッドフォン・イヤフォンを装着することができる。入力端子は、DisplayPort 1.2×2(HDCP2.2対応)。

推奨動作環境はWindows10 64-bitで、CPUはIntel Core i9 9900K以上、GPUはNVIDIA GeForce RTX 2080、またはGeForce RTX 3070以上。メモリーは32GB以上、USBポートはUSB2.0×1。

バンド・ケーブル類除く外形寸法/重量は、280×135×134mm(幅×奥行き×高さ)/640g。DisplayPort、USB、電源ケーブルを結束した本体のケーブル長は3m。電源はDC12Vで、ACアダプターを付属する。

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