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DJI、1型カメラで5.4K空撮できる小型ドローン「Air 2S」
2021年4月15日 22:00
DJIは新たな空撮ドローンとして、Airシリーズのコンパクトな筐体ながら、 1インチのセンサーを搭載した「DJI Air 2S」を発表した。価格は、ドローン本体に送信機、バッテリー×1個などが付属するスタンダード版が119,900円。これに加えてバッテリー×2個、NDフィルター、充電ハブ、ショルダーバッグ、DJI Care Refresh(1年版)なども含まれるFly More コンボが165,000円。
機体の重量は595gで改正航空法の対象となる。折りたたみ式のドローンで、カメラ部分に新たに1インチセンサーを搭載。2,000万画素の静止画と、5.4Kの動画撮影が可能。新機能「マスターショット」を使うと、ドローンが自動で計画した経路を飛行しながら動画を撮影、飛行が完了すると選択したテーマに合わせて自動的に映像を組み合わせ、印象的な動画を作成できる。外形寸法は折りたたんだ状態で180×97×77mm(長さ×幅×高さ)、展開時で183×253×77mm(同)。
1インチセンサーで高画質な空撮
動画は5.4K/30p、または4K/60p撮影が可能で、最大ビットレートは150Mbps。前モデル「Mavic Air 2」のセンサーより大きな1インチセンサーで、ピクセルサイズも2.4μmと大きく、より多くの画像情報を取り込み、細部まで捉えられるという。
デジタルズームも利用できるため、ドローンを移動させることなく被写体をアップで撮影可能。4K/30pでは4倍、2.7K/60pでは4倍、2.7K/30pでは6倍、1,080/60pでは6倍、1,080/30pでは8倍ズームに対応する。
カメラは3軸モーター搭載ジンバルに搭載。8GBの内部ストレージも備え、動画を記録する。動画フォーマットは、MPEG-4 AVC/H.264と、H.265から選択可能。ノーマル(8bit)、D-Log(10bit)、HLG(10bit)と、3つのビデオカラープロファイルも利用できる。
タイマー撮影やオート露出ブラケット(AEB)、パノラマといったスタンダードな写真撮影オプションに加え、2,000万画素撮影可能なスマートフォト機能も搭載。高度なシーン分析技術とディープラーニング技術を使用し、最も魅力的な写真を作成できるモードをHDR、ハイパーライト、シーン認識の3つの中から自動で選択してくれる。
HDRモードでは、複数の画像を合成して色鮮やかな映像を作成。ハイパーライトモードは低照度環境での撮影向けに設計。シーン認識モードは、複数の典型的な撮影シーンを認識し、それぞれのシーンに合わせてカメラパラメーターを調整する。
飛行機能も進化
最大31分の飛行時間を実現。前方/後方/下方/上方の4方向に障害物検知機能を備えており、障害物に近づくとドローンの安全システムが警告を発する。
マスターショットは、プロレベルの空撮を、今まで以上に簡単に実現するもの。ドローンは自動で飛行経路を計画し、近距離/ランドスケープ/ポートレートの3種類から映像撮影モードを自動で選択したあと、空撮を開始。撮影後、スマホのDJI Flyアプリでテーマを選択すると、ユニークな動画が生成され、すぐにSNSで共有できる。
既存のフォーカストラックモードも進化。これは、撮影シーンだけに集中し、他の複雑な作業をDJI Air 2Sに任せるもの。モバイル端末上で被写体をフレームで囲んで選択した後、「Point of Interest 3.0」(被写体のまわりを自動で周回)、「ActiveTrack 4.0」(被写体をフレーム内に捉えたまま、機体がシームレスに自動追尾)、「Spotlight 2.0」(パイロットはドローンの動きを制御し、一方でカメラは被写体をフレーム内に捉え続ける)から、目的に合わせて選択できる。
クイックショット撮影モードでは、ロケット、サークル、ドローニー、ヘリックス、ブーメラン、アステロイドといった空撮モードを用意。「ハイパーラプス」を使うと、最大4Kで、時間と動きが早送りされる映像を撮影できる。
独自の伝送技術「OcuSync」の3世代目「O3伝送技術」も投入。信号が多い環境でも、最大8kmまで安定した映像伝送が可能という。
自動操縦システムの「APAS 4.0」も搭載。障害になる物体を自動で回避しながら滑らかに飛行する機能で、前バージョンと比較し、より広い視野を確保して障害物を検知できるようになった。高速で飛行している場合、機体は深く前方へ傾くため、新たに追加された上方障害物センサーが障害物検知において効果を発揮する。
AirSenseシステムにより、付近を飛行中の航空機やヘリコプターから発せられる ADS-B(放送型自動位置情報伝送)信号を受信。パイロットに警告する。
送信機との信号が途絶えたり、バッテリー残量が極端に少なくなった場合に、自動でドローンをホームポイントまで帰還させるReturn-To-Home (RTH)機能や、パイロットに危険エリアについて知らせたり、空港のような空域制限に近づかないようサポートするGEO 2.0ジオフェンス システムも引き続き搭載する。