ニュース
Netflix「浅草キッド」はイカゲーム!? 大泉、劇団ひとりが“笑撃”発言
2021年11月10日 20:04
Netflixは11月10日、2021年秋以降に配信する日本発の映画やドラマシリーズと、海外の実写作品を一挙に発表する「Netflix Festival Japan 2021」のライブアクションDayを開催し、「浅草キッド」に出演する大泉洋や柳楽優弥、「新聞記者」の米倉涼子、綾野剛など俳優陣が登壇し、作品の魅力を語った。
「Netflix Festival Japan 2021」は2日間に渡って開催されており、初日の「アニメDay」では、「ジョジョの奇妙な冒険 ストーンオーシャン」の配信日や、「TIGER&BUNNY 2」「ULTRAMAN」シーズン2の最新情報などが発表された。
またイベントに先立って、9日に公開された新作ラインナップ映像のなかで、実写版「幽☆遊☆白書」の配信時期が2023年12月と明かされたほか、「機動戦士ガンダム」実写映画のコンセプトアートなども公開されている。
イベント2日目は、10日朝に発表された実写版「ONE PIECE」キャスト陣の自撮りコメントで開幕。続いて、ドゥエイン・ジョンソン、ガル・ガドット、ライアン・レイノルズの豪華俳優陣共演が話題の「レッド・ノーティス」(11月12日全世界独占配信)から、ジョンソンとローソン・マーシャル・サーバー監督、「ブルーズド ~打ちのめされても~」(11月24日全世界独占配信)のハル・ベリーなど、海外作品のキャスト・スタッフからのメッセージが上映された。
その後は、国内作品のトークセッションに。まずは12月9日から全世界独占配信される「浅草キッド」から大泉洋と柳楽優弥、監督・脚本を務めた劇団ひとりが登壇した。
大泉洋、浅草キッドをきっかけに「僕の人生も変わるかなと思うんですけど……」
イベントの様子はインターネットを通じて、同時通訳されながら全世界に配信されているとあって、大泉は「ハロー」と挨拶。続いて柳楽、劇団ひとり監督も外国語で挨拶してみせると、ひとり監督は「ビッグボスと呼んでくれ」と、さらにユーモアを交えてみせた。
本作を制作した経緯について、ひとり監督は「過去に2作、小説を書いてきましたが、根底には『浅草キッド』の世界観が好きというのがありました。1作目の映画を撮り終えた時、次に何を撮りたいかを考えていたんですけど、どうしても『浅草キッド』が頭に入ってきちゃう。だから、『浅草キッド』を撮らないと、次の作品を作れないと思って、脚本を書いていろいろなところに持ち込みました。それが7年前の話ですから、時間かかりましたね」と明かす。
ビートたけし氏にも「当然、映画化したいというタイミングで了承を得て、仕事で会うたびに当時の話を聞いたり、この映画のために時間を割いていただいてインタビューもさせていただきました」という。
たけし氏の師匠、深見千三郎役を演じた大泉は、「(深見千三郎氏のことは)僕も存じ上げなかったので、残っている資料を頂いたり、監督がたけしさんから直にお話をたくさん聞いていらしたので、それも聞いて役作りしました」と語った。
「とにかく粋で、照れ屋で、お客さんとも喧嘩してしまうような人だったという話も聞いてイメージを膨らませました。演じていて意外だったのは、劇中タケシを叱るシーンがたくさんあるんですが、『芸人は普段からボケろ。普段ボケないやつが舞台で面白いわけないだろう』と(怒る)。それが僕が思っていたものよりも、もっと強く怒るように監督から演出がありまして。本当に芸に厳しい人だったんだろうなと思いました」
「ただ、そのなかに非常に日本的な、表に感情を出さないというか、本当の思いとは逆側のものが表に出てくる、日本人らしいキャラクターだなと思いましたね」
タケシ役を演じた柳楽は、「準備段階としてタップダンスをしっかり習ったり、たけしさんの癖を自然に演じなければいけません。言葉の言い回しなどは松村(邦洋)さんに指導していただきました。プレッシャーというか、怖さもありましたね。クライマックスではバカヤローを連呼していて、たけしさんより言ったんじゃないかなって(笑)」とコメント。
そんな柳楽が演じたタケシについて、大泉は「柳楽くんの演技を見て『若い頃のたけしさんは、こうだったんだろうな』と思ったし、漫才のシーンでは、テレビで見ていたツービートの漫才が、そのまま再現されていて、柳楽優弥のすごさを感じました」と印象を語ると、「これは柳楽さんに演技指導をした松村(邦洋)さんがすごかったということだと思うので、これは松村さんの映画ですよ」と笑わせた。
セッションの終盤、本作が世界190の国と地域で配信されると聞いたひとり監督は「あらためて、190の国と地域に配信されると聞くとビビっちゃいますね(笑)。この作品が世界のどれだけの人に伝わるのか、楽しみです」と期待を語ると、「内容的には『イカゲーム』にかなり近いです。(イカゲームの)主人公は大泉さんそっくりですし。イカゲームが面白かった人は、浅草キッドも楽しんでいただけると思います」とボケを披露。
これに大泉が「僕が『イカゲーム』のあとに撮ったのが、この作品。イカゲームに続く、もうひとつの代表作にしたいです」と続け、柳楽も「本当にイカゲームに近い内容です(笑)」とさらにボケを重ねると、ひとり監督が「今、世界中に大嘘ついてるよ(笑)」とおどけてみせ、コンビネーションの良さをみせつけた。
最後にあらためて柳楽は「しっかりエンターテイメントとして楽しんで頂ける作品なので、世界中に人に楽しんでいただきたいです」と呼びかけ。大泉は「190の国と地域で観てもらえるとなると、この作品をきっかけに僕の人生も変わるかなと思うんですけど、Netflixでどれだけ『水曜どうでしょう』が配信されても、僕の評価はひとつも上がらないんですよね」と、“ボヤき”も残して締めくくった。
ラブストーリーから社会派コメディ、映画の“リブート”まで話題作ぞくぞく
その後もイベントには、「金魚妻」から篠原涼子と長谷川京子、並木道子監督、「桜のような僕の恋人」から中島健人と松本穂香、深川栄洋監督、「ヒヤマケンタロウの妊娠」から斎藤工と上野樹里、箱田優子監督、「ボクたちはみんな大人になれなかった」から森山未來と伊藤沙莉、森義仁監督、「新聞記者」から米倉涼子と綾野剛、藤井道人監督が登壇して、各作品の見どころなどを語っていく。
高層タワーマンションを舞台に禁断のラブストーリーを描いた「金魚妻」(2022年全世界独占配信)からは、主演の篠原が「この作品は男性目線でも、女性目線でも、自分に照らし合わせて観られる作品だと感じました。すごく丁寧に描かれていますし、センシティブなシーンも繊細に描かれています。カップルでも楽しめるんじゃないかなと思います」とPR。
60万部突破の大ヒット恋愛小説を、Sexy Zoneの中島健人主演で実写化した「桜のような僕の恋人」(2022年3月24日全世界独占配信)では、主演の中島が「もともと原作の大ファンだったので、この作品の実写映画に出演できることが本当に幸せです。一瞬一瞬の時間が改めて大切だと思える映画に仕上がっています。この作品で“桜のような素敵な時間”を過ごしてほしいです」とコメントした。
男性が妊娠するという同名コミックスをドラマ化した「ヒヤマケンタロウの妊娠」(2022年全世界独占配信)からは、主演の斎藤が「僕は妊娠している設定だったので、撮影中はお腹が出ていました。ただ、撮影は自粛期間も挟みながら都内でも行なわれたので、撮影を目撃した人からは、まるで僕が自粛太りしてしまったかのような驚きの目線を感じていました。この作品を発表したことで、その疑いが晴れればと思います(笑)」と撮影時のエピソードを明かした。
5日から劇場上映とNetflixでの配信が同時スタートした「ボクたちはみんな大人になれなかった」に主演している森山は「今までは『映画館で見れなかったから配信で観ようかな』という流れでしたけど、今作はNetflixで見た後に『面白かったから映画館でも観よう』といったこともできる。面白い作品だと思います」と劇場公開と配信が同時にスタートした本作ならではの魅力を語ると、伊藤も「劇場で観た後、気になった部分をNetflixで見直すといったことをしている人もいるそうで、それも新しい楽しみ方だなと思いました」と語った。
また森山は「この作品はぜひエンドロールの最後まで観てほしいです。エンドロールの一番最後に僕たちから問いかけたいメッセージがあるので、ぜひそこまで見届けてください。Netflixはエンドロールをスキップしやすい仕組みがありますが(笑)、今作は自動ではスキップされないようになっていますので、ぜひ最後まで観てください」と呼びかけた。
日本アカデミー賞作品賞を受賞した同名映画を映画版とは違ったアプローチでドラマ化する「新聞記者」(2022年1月13日全世界独占配信)では、主演の米倉が主人公の記者・松田杏奈の役作りに言及。「最初はかなり強いイメージの女性として撮影に臨んでいて、“失敗しないので”というか、強く強く演じていこうとしたら、監督から『違うんです。声も小さく、もっと静かに……』と言われて、私の構想はすべてぶち壊されました(笑)。でも、新しい姿をいただけたなと思っています」と明かした。
Netflixの公式YouTubeチャンネルでは、このイベントのアーカイブ映像も公開されている。