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'22年BS参入、よしもと、松竹東急、ジャパネットの注目番組

ジャパネットブロードキャスティングの田知花隆司執行役員

放送サービス高度化推進協会(A-PAB)は12月7日、年末に新4K8K(BS)衛星放送で実施するキャンペーンの記者会見を実施。このなかで新たにBSデジタル放送に参入するBS松竹東急、ジャパネットブロードキャスティング、BSよしもとのプレゼンテーションが行なわれ、各局の編成コンセプトなどが紹介された。

BS松竹東急の中村敦史執行役員編成局長

BS松竹東急の中村敦史執行役員編成局長は「すべて無料の総合編成の放送局として、2022年3月に開局いたします」とコメント。放送局のコンセプトを次のように語った。

「当社は、さまざまなヒット映画、歌舞伎などエンターテイメントを通じて人々に感動を届けてきた松竹、渋谷をはじめ街づくりにおいて、人々の豊かな暮らしの基盤を構築してきた東急がコラボレーションすることで誕生いたしました」

「そんな2社が手を組むことによって生じる化学反応から新たな価値を生み出していく。松竹東急が持つ、劇場や街でのリアルな体験、新たな技術・サービスなどを融合させることにより、BS松竹東急ならではの良質なエンターテイメントを、みなさまにお届けしたいと思っております」

「そのために当社は3つのコンセプトを軸に編成をいたします。1つめは伝統から革新まで、すべてをみせる映画。2つめは誰もが楽しめて、親しみやすい歌舞伎や劇場文化。3つめは多彩な造り手とコラボレーションする挑戦的なオリジナルドラマ。なかでも特にオリジナルドラマには力を入れていきたいと考えております」

「さらにドラマだけでなくバラエティやスポーツ、ドキュメンタリーなど、さまざまなジャンルに及ぶオリジナル番組を制作していくことで、無料の総合編成局として日本全国の視聴者のみなさまの暮らしにワクワクをお届けしたいと思っております。具体的な番組については、今後随時発表していきます」

ジャパネットブロードキャスティングの田知花隆司執行役員は、チャンネルコンセプトを「世の中に埋もれた素晴らしいものをみつけて、磨いて、伝えること」と説明。このコンセプトに基づいて、まずは地方創生を柱に据えた旅番組を放送すると明かした。

「ゴールデン帯や昼間の時間帯で、毎日日本全国を巡る旅番組を放送します。番組では単に観光地だけでなく、日本全国すみずみまで行きます。その土地のローカルでユニークな人や食文化、名産品、歴史、スポーツチームなど、ふだんあまりメディアで取り上げられることの少ない、その土地ならではの魅力を伝えて地域を盛り上げたいと思います。番組で紹介した商品は、すぐにその場で購入できるような仕組みも整えます。ジャパネットらしい、地域創生を目指します」

「もうひとつお伝えしたいのは、アーティストやタレントさんたちのやりたいことをやってもらう、そんな番組です。企画を決めて出演者を当たるのではなく、『テレビでやってみたいことはやりませんか?』という形で、著名な方々に声をかけて、手を挙げていただいた人と一緒に企画を作っていく番組です。タレントさんが心から楽しんで、なにかに打ち込んでいる様子を、視聴者のかたに楽しんでいただこうと考えております」

田知花氏は「若い世代の人々にとっては携帯をいじりながら、テレビを観るスタイルは珍しいものではない」として、テレビと連携するアプリの開発を進めていることも明かした。具体的な機能や配信時期は明かされなかったものの、「このアプリと一緒なら、テレビはもっと楽しい。そんな世界を目指してアプリの開発を進めています」とのこと。

BSよしもとの松本幹景編成局長

2022年3月21日の開局を発表しているBSよしもとも「地方創生」がコンセプト。松本幹景編成局長は「目玉番組の1つめは、地方創生をテーマにした生番組です。平日月曜~金曜の帯番組として、午前の時間帯には若手から中堅までの芸人がDJを務めるラジオ風番組を、午後の時間帯には、北は北海道から、南は九州・沖縄まで、曜日ごとにエリアを分けながら、スタジオと各エリアを中継で結び、地元の映像などを紹介するバラエティ番組を生放送いたします」と紹介した。

「地元のおもしろ企業に密着したり、おもしろ素人さんが登場したりしながら、地元愛にあふれる楽しいトークを、地元ネタ満載でお届けします。そのほか、平日夜には各分野のコメンテーターをお招きしながら、地方で身近に起きているローカルニュースなどを掘り下げながら、真相に迫ります」

「もうひとつの目玉番組は、よしもとの貴重なアーカイブから。よしもとには往年の名芸人が出演する番組や、昭和の新喜劇など、時代を超えてみなさまに楽しんでいただける作品が多く存在します。その中から選りすぐりの番組を、週末の土曜、日曜にお送りします。どんな芸人やギャグが飛び出すのか、お楽しみに」

12月25日からNHK、BS民放5社キャンペーン。「美しい映像と音でストレス解消を」

ナビゲーターを務める春風亭昇太

NHKとBS民放5社は、12月25日~31日までの間、「新4K8K(BS)衛星放送で見ようよ! 年末リレー1週間」と題した共同キャンペーンを実施する。同キャンペーンでは落語家の春風亭昇太がナビゲーターを担当。会見では「家にいながら4K8Kならではの美しい映像と音で、ふだんのストレスを解消していただければと思います。年末なのでいろいろな作品でスッキリして、新年を迎えてほしいですね」とアピールした。

キャンペーン参加番組として、BS-TBS 4Kでは、国内リゾートで海外に負けない日本各地の地域の魅力に迫る「日本発着! 海外行った気リゾート」を12月25日の19時から、BS朝日4Kでは、日本の名曲と美しい日本の四季を4K映像で送る「子どもたちに残したい 美しい日本のうた 特別企画」を12月25日の21時から放送。

そのほか、「日本遺産物語〜奇跡の島々 世界自然遺産 奄美・沖縄を巡る旅〜」(BSフジ4K/27日21時)や、「ぶらぶら美術・博物館 絶景の京都2時間スペシャル」(BS日テレ4K/28日20時)、「最後の秘境 黒部源流紀行」(BSテレ東4K/29日21時)、「神様の木に会う〜にっぽん巨樹の旅 第4弾」(NHK BS4K/30日16時30分)、「野生の瞬間 嶋田忠 北の清流でヤマセミ・カワセミを追う」(NHK BS8K/31日18時45分)を放送する。番組詳細や放送スケジュールなどは、キャンペーン特設サイトまで。

またWOWOW 4Kでも、12月には4Kコンテンツのレギュラー編成に加え、開局以来初めてとなる大々的な特別編成を実施。「UEFA EURO 2020 サッカー欧州選手権」全51試合や熊川哲也 K バレエ カンパニー「海賊」、オリジナルドラマ「連続ドラマW コールドケース~真実の扉~」など、今年を彩った話題の4Kコンテンツを1カ月に渡り、250時間に及ぶ大ボリュームで特集している。