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湯浅政明監督「犬王」ティザービジュアル。仏漫画祭でも上映


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2022年初夏に全国公開される湯浅政明監督の劇場アニメーション「犬王」から、異形の能楽師・犬王と、盲目の琵琶法師・友魚(ともな)が、その琵琶の音色に乗って楽しげに踊るティザービジュアルが公開された。あわせてロッテルダム国際映画祭、アングレーム国際漫画祭での上映も決まった。

「平家物語 犬王の巻」(古川日出男著)を原作に、室町時代に人々を熱狂させた実在の能楽師・犬王と、そのバディである琵琶法師・友魚の友情を変幻自在のイマジネーションで描くミュージカル・アニメーション。声の出演はアヴちゃん(女王蜂)、森山未來、柄本佑、津田健次郎、松重豊。脚本は野木亜紀子、キャラクター原案は松本大洋、音楽は大友良英。アニメーション制作はサイエンス SARU、配給はアニプレックス、アスミック・エース。

公開されたティザービジュアルでは、犬王と友魚が時代や境遇をものともせずに無我夢中で自由自在に踊る様子が「ここから始まるんだ。俺たちは」というキャッチコピーと共に描かれ、これまで常に斬新な世界観を作り上げてきた湯浅監督による、観る人の胸を熱くするような新たな物語の始まりを予感させている。

すでに「ロックオペラ」との評価も高い本作は、ヴェネチア国際映画祭、トロント国際映画祭、釜山国際映画祭などの海外映画祭、東京国際映画祭での上映に続き、第51回ロッテルダム国際映画祭でも上映が決定した。同映画祭ではFilmmakers in focus部門にて「湯浅政明監督特集上映」として、今なお多くの支持を受けるTVアニメ「四畳半神話大系」や、映画「夜は短し歩けよ乙女」「きみと、波にのれたら」などの作品が一挙に上映される。

また海外での熱狂は映画祭にとどまらず、フランスで2022年1月27~30日に開催される第49回アングレーム国際漫画祭でのプレミア上映とアート展実施も発表された。ここではフランスでも絶大な人気を誇る松本大洋による「犬王」キャラクターデザインの原画が世界で初めて展示される。同漫画祭は“マンガにおけるカンヌ”とも言われており、日本映画でプレミア上映とアート展が併催されるのは、これが初めて。